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不感症の漢方治療

2008-03-14 21:01:08 | ブログ

漢方治療は心身両面から不感症を治す

60歳手前の年齢に達している小生には、色恋抜きのおばちゃんの友達が多い。

そのうちの一人のおばちゃんからの相談である。おばちゃんは長年の知り合いの女性から悩みを打ち明けられた。そこで「先生なんとかしてやって頂戴よぉ」となったわけである。おばちゃんに紹介されて受診された女性は40代前半の細身の女性である。おばちゃんの娘と同級で、娘と一緒に育ったと言っていいくらい、隣家で食事も風呂も娘同様に分け隔てない長屋住まいだったと言う。

 ちょっと見た目に神経が細かいという印象である。結婚してから20年になるが不眠傾向が直らずにいる。デパスとマイスリーを服用し続けている。ご主人は仕事の関係で帰宅が遅い。睡眠導入剤と睡眠維持剤を飲んでしまうためか、自然と夫婦関係が疎遠になったという。自然分娩で出産した子供さんは一人。結婚以来、夫婦生活で、いわゆる「感じる」ことが皆無であるとのこと。性交痛は無く、行為そのものができないわけではない。

髪質が弱く夢を多く見て悪夢が多いという。不思議なことだが夫以外との性交の夢を見ることがあるという。慢性の頭痛があり、ロキソニンが手放せない。動悸を感じることがある。冷えのために下腹部や腰に痛みを覚える場合もある。

 慢性甲状腺炎からの甲状腺機能低下症で甲状腺製剤を服用している。甲状腺機能の異常が判明する前は、近医で高コレステロール血症のために高脂血症薬を処方され、数年来服用してきたという。

代謝を上げなければならない

相談人の場合、甲状腺刺激ホルモンTSHは中等度に上昇しており、トリヨードサイロニン、サイロキシンがまだまだ低値であった。最近は医者に行っていないという。甲状腺ホルモンが不足すればコレステロールの代謝も低下し、血中にはコレステロールがたまる。代謝が低下するために、冷えが生じる。他人が暑い暑いというような夏場でも平気でいられる反面、少し寒くなると、猛烈に冷えを感じるようになる。甲状腺剤を倍量与えてホルモンレベルは正常化した。これで、頑固な冷えも幾分解消したようだが、、、

体質的な冷え性は漢方で改善できる

当帰四逆加茱萸生姜湯を与えた。この方薬は 当帰四逆湯に茱萸生姜を加えたもので、温里散寒作用に優れ、頭痛にも著効する。しもやけになりやすい人にも効果があり、冷えのために下腹部 腰に痛みを覚える彼女の場合には最適である。

冷え性体質で、神経質であり、不眠傾向が強い場合は桂枝加竜骨牡蠣湯が良い

性的な神経衰弱、脱毛、不眠、性交の夢などがある場合には、古来より桂枝加竜骨牡蠣湯が良いとされている。

女性は肝経の気の流れを良くすることが不感症治療の第一歩

漢方の世界では肝は生理周期をコントロールすると考えられ、肝経は女性器から乳房、甲状腺と連なる。肝経の気の滞りは、生理不順、乳腺の異常、甲状腺疾患を引き起こすと説く。ストレスがたまるタイプの女性の場合は特に肝気の流れをよくする必要がある。古くからは四逆散や柴胡疏肝散が有名であるが、佛手香附子緑萼梅梅蕾などを煎じるか、お茶代わりに服用すればよい。

男性には漢方強精剤を与える

 女性の不感症の原因の大半は男性側の努力不足にある。一定の夫婦生活の「型」が出来上がってしまうと「安易に流れる」のが常であり、女性はサプライズも愛も感じない行為を繰り返すことになる。心理療法もあるが、まず大切なことは男性の性能力をアップさせなくてはならない。ほとんどのケースで、それだけで女性の不感症の一部の症例は治ってしまう。紅景天、冬虫夏草、蔵川、雪鹿鞭、鹿茸、巴戟天、鹿尾巴、山茱萸、菟絲子、肉従蓉、蛤骨脂からなる漢方強精剤を服用させる。ほとんど例外なく、絶大なる自信を男性に与えることになる。

  女性の不感症は大半の場合、男性側に問題があることが多いが、中には女性側にどうしても治療が必要な場合がある。そのような場合にこそ、漢方治療が最適だ。

無料相談は下記URLから    

http://okamotokojindou.com/


乳腺症の漢方治療

2008-03-14 12:56:16 | ブログ

乳腺症の漢方治療経験より

乳腺症とは?

乳腺症は、中年女性によくみられる疾患で、性ホルモンの不均衡が原因で発生する乳腺のしこりと考えられている。したがって、西洋医学では薬物療法として、ダナゾール(男性ホルモン類似薬)や脳下垂体に直接作用する「GnRHアゴニスト」であるスプレー剤(スプレキュアなど)を使ったエストロゲンブロック治療法が行われているが、副作用(更年期症状、男性化、にきび、肝機能障害、まれに血栓形成など)のために治療を長期に継続できない難点がある。また、治療を止めれば、乳腺のしこりが元のように強くなり、痛みが治療開始前と同じ程度に再発する。乳房の痛みは月経前に強くなり、月経が始まると軽減する周期性をもつことが多い。つまり、安全に長期にわたって治療する西洋医学的な手段がない

厄介なことに、乳腺症が長引くと、乳がんを併発してくるタイプ(異型上皮形成)があるとされる。したがって、定期的なマンモグラフィーや組織検査などが必要になってくるが、患者さんにとっては苦痛であり、心配が絶えない。

婦人科でよく処方される当帰芍薬散は有効か?

結論から述べれば気休め程度の効能である

当帰芍薬散は補肝調血 運脾除湿活血利水に働き、漢方の世界では調和肝脾剤に属する。組成は

当帰 白芍  白? ?? 茯苓である。組成から効能を逆分析すれば、

?が加えられていることから脾虚傾向があり、食欲不振、軟便傾向があり、活血養血剤である四物湯(熟地黄は除かれている)の組み合わせから顔色が悪く貧血ぎみの症例に適する、?? 茯苓などの利水滲湿剤の配合から、いわゆる水毒傾向がある症例に用いられることがわかる。

      しかし、もちろん

硬くなった乳腺組織を柔らかくする化痰軟堅散結、将来の悪性腫瘍の発生を抑える免疫力の増強や直接に異型細胞を殺傷するような抑癌、制癌の効能は無い。

乳腺症であれば、決まって当帰芍薬散を処方する婦人科医がいらっしゃるが何を目的にして処方されているのであろうか?

私の処方例

患者さんの体質によって細部は異なるが、最近の症例を要約すると、以下のような生薬の組み合わせになる。

夏枯草 柴胡 白芍 枳壳 生甘草 青皮 陳皮 制半夏 天南星 玄参 牡蠣 貝母 香附子 川楝子 皂角刺 黄薬子 紅藤 蒲公英根 山慈姑 蛇舌草 半枝蓮 莪朮 延胡索 霊芝 猪苓 茯苓 黄耆 人参

霊芝 猪苓 茯苓 黄耆 人参は全体として免疫増強に働く。

猪苓 茯苓ともに霊芝と近縁のサルノコシカケ科に属する。

紅藤 黄薬子 蒲公英根 山慈姑 蛇舌草 半枝蓮 莪朮 は抑癌 制癌に働く。

柴胡 白芍 枳 生甘草は四逆散を意味し、女性の肝経の気の流れを良くする

夏枯草 半夏 天南星 玄参 牡蠣 貝母 皂角刺は化痰散結薬として働く。

(玄参は解毒散結に働く。牡蠣は軟堅散結に働く)

青皮 陳皮 香附子 川楝子は理気剤である。

化痰薬とともに、乳腺症を「痰気硬結」とみる漢方理論に基づき、痰と気の滞りを除く目的で配合される。しこりの改善に効果がある。

乳腺症の漢方治療の問い合わせ

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