daisukeとhanakoの部屋

わが家の愛犬 daisuke(MD、13歳)とhanako(MD、6歳)の刺激的仙台生活

U建設のD君 7

2011年08月03日 16時11分12秒 | 地震

以前D君に聞いたが、書くのをやめた話。

修正された震災本では現場のことが伝わらないだろうと思い、やはり書いておくことにする。

 

・・・・・震災3日後に、会社の人間数人と岩沼の取引会社の様子を見に行った。

取引会社は津波の直撃で跡形もなくなっていた。

周辺道路も瓦礫で埋もれており、その会社があった場所も判別できなかった。

壊れた壁を修理するとか、泥だらけの社内を掃除するとかを想定して出かけたのだが、何もできることはなかった。

 

少し海方向に車を走らせてみると、消防と警察が仏さまを収集していた。

その頃はまだ至る所に仏さまが散乱していて、警察は猫の子の手も借りたい状態だった。 

俺たちは2トントラックで行ったので、体育館まで運んでくれ、と頼まれた。

 

「いいっすよ」、俺らは答え、トラックの荷台に仏さまを乗せた。

頭は前方に、足が後方になるようにした。

縦に4体を並べて、ブルーシートで全体を覆った。

 

風でブルーシートが飛んだら大変なので、俺が荷台の一番後ろに乗って押さえて行くことになった。

ところが道路には瓦礫があり、アスファルトもところどころ凸凹になっていた。

段差のところに来るたびに、なんと仏さまたちが一斉に跳ね上がるのである。

しかも跳ね上がるたびに少しずつ後ろに、8本の足が、近づいて来る。

 

俺は足に触れないように、後ろに下がったが、そのうちどうしても触れるようになった。

「すみません、もうちょっとあっちさ・・・」、俺は手を合わせながらそれを前方に押しやった。 

 

 

今でも運転中、段差を越えるとき、仏さまが跳ね上がる光景が浮かんでくる。

こういうのばフラッシュバックていうのがい? ・・・・・

 

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