「東京電力の福島原発に比べ、東北電力の女川原発は津波に耐えた。
そして女川原発の建物は住民の避難所にさえなっている。
さらに今後予想される東京の電力不足には、同じ50HZの東北電力の協力が不可欠」
と持ち上げられた。
すると当然株価は上がるはずだが、実際は連日下がる一方。
それは一つには、政府が電力各社に東京電力の賠償金を肩代わりさせようとしており、無配(過去1株当たり60円)に転落する恐れがある、ということがあるが、それだけではない。
4月7日の余震の際、東北電力東通原発で3台ある非常用ディーゼル発電機がすべて使えなくなっていたことが明らかになり、今後の安全運営に疑問符がついたせいでもある。
非常用発電機は3台もあったのになぜ?
まず2台は定期点検中で使えなかった・・・(点検など、1台ずつやるのが常識だ!)
最後の1台を作動させたがこれが故障。
これで3台全滅。
最後の1台の故障は、燃料循環ポンプのゴム製パッキンが変形して破損したため。
破損の原因は、定期検査で分解した際、表裏を逆に取り付けていたためだという。 (Oh,No!)
嘘みたいな話だけど、ほんとです。信じられない方は元記事をご覧下さい↓
毎日新聞 4月13日(水)11時34分配信
東北電力東通原発1号機(青森県)で、7日に最大震度6強を観測した東日本大震災の余震の影響で3台ある非常用ディーゼル発電機がすべて使えなくなった問題で、経済産業省原子力安全・保安院は9日、従来の方針を見直し、原発の外部電源喪失に備え常時2台以上の非常用ディーゼル発電機が作動できるよう、電力各社に保安規定の変更を指示した。
東通原発1号機は、定期点検のため原子炉が運転停止中で、炉内の温度が100度未満の「冷温停止」状態だった。7日午後11時32分の余震発生直後、停電の影響などで2系統あった外部からの送電が停止した。直後に非常用ディーゼル発電機1台が起動し、8日午前3時半には、外部電源1系統が復旧した。ところが同午後2時前、運転中の非常用ディーゼル発電機から軽油が漏れ出して故障。別の2台は定期検査中で使えなかったため、停電などで外部電源が遮断すると、原子炉などの冷却機能を維持するには、電源車に頼るしかない状態だった。故障の原因は、燃料循環ポンプのゴム製パッキンが変形して破損したのが原因。定期検査で分解した際、表裏逆に取り付けていたためだという。 各電力会社の現行の保安規定によると、運転中の原発には非常用ディーゼル発電機2台を、冷温停止中の原発には1台の確保がそれぞれ義務づけられている。今回の事態を受けて、保安院は冷温停止中であっても2台以上が作動可能となるよう、各社に規定変更を求めた。
7日深夜に発生した余震後、東北電力女川原発(宮城県)でも、2台の非常用ディーゼル発電機のうち1台が故障中だった。今後、再び大きな余震などが起き、外部電源が遮断された場合、非常用ディーゼル発電機の用意が十分でなければ原子炉などの冷却機能に支障を来し、原発内の全電源を喪失して深刻な事故につながった東京電力福島第1原発の二の舞いになる恐れがある。会見した保安院の西山英彦審議官は、1台作動できればよいとしてきた従来の対応について、「十分ではなかった」との認識を示した。・・・女川原発も綱渡りだった
ついでに、東海村に住む友人から来たメール↓
・・・茨城県東海村の原発も津波の被害を受けたことをご存じでしょうか?
こちら地元でもほとんど報道されていませんでしたし、震災発生から数日後にNHKのローカル番組で流されたニュースしか私もメディアからは聞いておりません。「3.5mのフェンスを5mの津波が乗り越えてポンプが1台故障したが、原子炉は安全に停止した」、という内容です。
当然、その日の全国ニュースで取り上げられるものと思っていましたが、そのニュースは二度と出てはきませんでした。
報道統制がなされたのか、メディアが鈍感なのかわかりませんが、福島とは紙一重でセーフだったのではないか、と口コミで情報は伝わりました。
そんな昨日、新聞に日本原子力発電(株)の「東北地方太平洋沖地震発生後の東海第二発電所の状況についてお知らせいたします」という折り込みチラシが入ってきました。
チラシには
1.地震により原子炉が自動停止した。
2.外部からの電源を受電できなくなったが、非常用ディーゼル発電機3台が自動的に起動し、必要な電源を確保した。
3.緊急時に炉心を冷却する機器により原子炉の冷却を開始した。
4.津波の影響で海水ポンプエリアが冠水、1台の海水ポンプが停止(故障)したことに伴い、非常用ディーゼル発電機1台が停止したが、残り2台で原子炉の冷却に必要な電源を確保し、安全に原子炉の冷却を行った。(フェンスの高さが何メートルで何メートルの津波に襲われたのか、建屋の被害はどうだったのかについては言及なし。)
情報がないよりはマシですが、何で一月もたってから、こんな情報が発信されたのか、安全の見通しがつくのに今までかかったのか、口コミ情報の敷衍に危機感を持った日本原発が被害がわずかである事を強調したくて作ったのか、などと詮索してしまいます。ちなみに原発から10 km以上離れた所に住んでいる同僚達の家には「お知らせ」は届いてないようです。
我が家は東海村の北に位置し、11年前に臨界事故を起こしたJCOからも東海原発からも4-5kmの距離にありますので、今回の福島原発の事故も他人事とは思えませんし避難している人々の気持ちも良くわかります。
JCO事故の時も市の広報車が回ってきたのは事故発生後8時間も経ってからで、この種の事故で正確な情報が得られない事がいかに当事者に焦燥・不安を引き起こすかについて、原発関係者は鈍感なのではないでしょうか。
友人と今回の震災で東海原発も放射能漏れを起こしたら峠を越えて栃木方面に避難でしたね、ぞっとするね、と話しています。
・・・日本人に原発管理は無理ということですね。
被災地の復興は順調だが、原発問題だけは日本の喉元に深く突き刺さり、血を流し続けている。
今日4月30日、沖縄では梅雨入りしたそうです。季節はどんどん進んで行きます。
私の時計は3月11日で止まったままだというのに。
更に同じ事が起きませんように…
先のコメントに私のブログのURLを記して無かったですね
http://seaglass07.exblog.jp/
です。
拙いブログですが 気が向きましたらご覧ください。