daisukeとhanakoの部屋

わが家の愛犬 daisuke(MD、13歳)とhanako(MD、6歳)の刺激的仙台生活

海辺の風景 6  蒲生海岸

2011年04月20日 19時23分37秒 | 地震

一昨年の夏に出かけた蒲生は、こんなきれいな海だった。

 

芸能人が盛んに被災地の炊き出しを行なっている。「売名」、「偽善」と切り捨てることもできるが、被災者が喜ぶなら、やることは正しい。

行ける人は、瓦礫が片付く前にぜひ津波の現場を見ておかれたい。テレビの映像では見えないものがある。瓦礫の原に立って臭いを嗅げば、押し寄せて来たのがきれいな海水ではなく、鋭利な瓦礫を満載した、油と糞尿混じりの汚水だと分かる。浮き輪につかまっていれば大丈夫、などとは思わなくなる。

家屋は土台ごと上に持ち上げられ、転がり、破砕され、原形を失う。自分の家を見つけることも、実印、登記簿、アルバムを回収することも難しい。かけがえのないものはまとめておいて、避難の際、瞬時に持ち出さなければならない。

津波は秒速10mで走る(時速36km)。4km進むのに僅か7分だ。(宮古ではなんと時速115kmを計測した!)

水平方向でなく、上に逃げるのが常識だが、仙台平野を眺めれば、避難する高台も、高い建物もなかった(だから高台から撮影された映像がない。ヘリからのはあったけどね)。

コの字型に折れた電柱を見れば、防潮林など何の役にも立たないこと、原発神話など砂上の楼閣に過ぎないことが分かる。海岸から4kmも離れた場所に立って、そこに3mの渦巻く波がやって来ると思えるだろうか。陸を襲った水の量は天文学的であった。神はなぜ東北にそれほど怒りを向けたのだろう、問わずにはいられない。

テレビで見た記憶は半年で薄れる。3か月もたてば芸能人も来なくなる。東京のテレビでは既にNHK以外で震災を扱っていない。

次の世代に伝えられるのは自分で体験したことだけである。ピースサインで写真を撮るのでなければ、視察も許されるだろう。自分の目で見たことを根拠に電力と都市計画の在り方を考えたい。 

(続く)

 

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