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ひょう

2005年05月19日 | ブログ
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何年か前、たしか蒸し暑い感じだったから6月か7月くらいだっと記憶しているが、茨城の土浦へ仕事で出かけた時だった。常磐線の車窓がそれまで晴天だったのが川を渡った辺りから一気に暗くなり、これは一雨来るぞ、という位の立派な雷雲の直下へ吸い込まれていった。その日はとても蒸し暑くて汗でベトベトになったのを覚えている。駅に着くと調度お昼だったので、そのまま隣接している駅ビルへ入り、最上階のレストラン街で食事をすることにした。
遠巻きに雷の音が聞こえていたのだが、食事をしている間にどんどん激しくなり、地響きも感じるようになっていた。そろそろ食べ終えたという頃だったか、いきなりガッシャーンというガラスを割るような音と、バラバラと何か固いものが落ちてくる音が、そのレストラン街に響き渡った。雷の音もひときわ大きくなっていた。中には悲鳴なような声も聞こえており、これは何ごとぞ、普通じゃないぞ!という雰囲気で一杯になった。
食事の会計を済ませて、その人だかりができているところへ行ってみて驚いた。明り取りのガラス張りの天井が割れてしまい、辺り一面割れたガラスの海になっていた...いや、ガラスじゃない、氷だ。しかもニワトリの卵大である。中には小ぶりのジャガイモ程度のもある...その後一気に天候は回復して、夏の暑い太陽が顔を出してきた。駅前で取引先と待ち合わせていたので、その場を離れてみたが、駅前は一面氷だらけだ。こんなでっかい"ひょう"は見たことない。車の屋根もへこんでいるし、直撃したら命だって危ないぞ。
その日は土浦近辺は、下水は雨水で溢れるし、川も氾濫しているし、道路も冠水してるから車は走れないしで、仕事にならなかった。いや恐ろしい体験だった。

地表と上空の温度の差が激しいとき、正確に言うと、地表が熱くて上空が寒いときに"ひょう"は降って来るようである。雨雲の中は、雨雲の上の部分は氷の粒、中ほどから下が水蒸気になっているらしいのだ。氷の粒が大きくなって雲の中を降りてきて、やがて氷は融けて雨になる。ここで融けきれなかったのがミゾレだそうだ。しかし地表が熱いと強烈な上昇気流が発生しており、落ちてきた氷粒がまた戻される。その時に水蒸気を含むもんだから氷の粒はさっきより大きくなる。で、またニュートンの法則によって落ちてくるが、上昇気流で押し戻される...これを繰り返していくと大きな氷となってしまうらしい。

天気が良くて暑い日に天気予報で「上空には寒気が入って...」なんて言ってると、"ひょう"を覚悟したほうがいいかもしれない。