活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

迷いの世界1

2023年12月10日 | 法理

「迷いの世界」を六道(りくどう)といい、その六道をぐるぐる廻っていることを「六道輪廻(りくどうりんね)」といいます。

 

六道輪廻とは、

①天上界・・・幸せだけあって苦しみのない世界、地獄界の反対です。

②人間界・・・悩んだり、安心したり、悲しんだり、喜んだりの生活を繰り返している世界

③修羅界・・・争い(怒り)の世界、戦争は修羅の世界といえます。

④畜生界・・・ものの道理の理解できない自分本位の世界

⑤餓鬼界・・・満足ということがない世界

⑥地獄界・・・苦しいということだけの世界

 

多くの人は「六道輪廻」を死後の世界のように想像していますが実際は現実の私たち衆生の「今の世界そのもの」をいっているのです。

 

私たちの目の前にある一切が「縁」に因って成り立っているものですから、修行することに因って「覚者」にも成れれば、「地獄・餓鬼・畜生」にも堕してしまうこともあるということです。

 

ですから「活かして生きる(道)」という「縁」に会うことに因って「道の人」に成るベく、務めて精進していけば「迷いの世界(六道輪廻)」から離れることが出来る道理なのです。