活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

実地の修行2

2020年08月13日 | 法理

先般「放下着(ほうげじゃく)」の稿で論及した「そんなに無い事が好きならば何時までも担いでいなさい」

「厳陽(ごんよう)言下(ごんか)に大悟す」。

 

ここに於いて初めてすっかり「残り物」が取れたとあります。

 

「無」をもう一つ「無」で殺さなければならないところです。

 

「無」というものがまだ残っているのです。

 

まだ「残り物が有(在)る」という事です。

 

「実地」に当たって「さっぱり」しないのです。

 

丁度魚を焼いてしまっても、なお、匂いが残るようなものです。

 

一層の奮起を促して「小成(しょうじょう)に安んずる」を誡められたのです。

 

道歌に、「蚊帳を出て また障子あり 夏の月」