ある修行僧が指導者に尋ねました。
「長い時間が経つと、この宇宙は火の玉となって焼けただれて影も形も
なくなってしまいます。その時、仏性(ぶっしょう)も共になくなってしまう
のでしょうか」と。
すると指導者は「そうだ」と答えました。
修行僧が重ねて「影も形も無くなったものとともに何処に行ってしまう
のですか」と尋ねると、指導者は「他に随い去る」と答えられたという
ことです。
仏教では「成住壊空(じょうじゅうえくう)」という言葉を使ってこの変化
の様子を説明しています。
ものが形づくられて(成)、しばらくの間そこにあって(住)壊れて空になる
ということです。