仏教では指を「パチッ、パチッ」と鳴らすことを「弾指(だんし)」と言います。
この弾指は非常に短い時間ですが、仏教では弾指に「六十五回の刹那」があると
されています。
そして、その六十五回の刹那の間に「九百回もの消滅が繰り返されている」と
いわれています。
これはだいぶ昔の話ですから、今のように科学が進んで来ると、九百回どころの
消滅ではなくもっともっと、細かく見ることが出来ると思います。
私たち衆生が「今、今」と不用意に言っている一日の間に、いったいどれだけの
消滅が繰り返されているのでしょうか?
私はよく「ものとして認めるものは何もない」と言って来ましたが、仏教の
「三法印」の諸行無常、諸法無我をこのように解釈すれば納得していただけるのでは
ないでしょうか。