たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

定期検診 甲状腺腫瘍

2012年07月10日 | 日記

地域医療の中核病院 岐阜大学医学部付属病院 エントランス・ホールは大理石

昨日は大学病院で甲状腺腫瘍の定期検診を受けました。
簡単な経過ですが、わたしは3年ほど前大腸がん手術後、定期検診でCTを撮りました。それで肺と甲状腺の異常が見つかり肺は2年前手術し右肺3分の1を摘出しました。

次に大腸執刀医の指示で甲状腺の治療に耳鼻咽喉科へ回され、そこから検査のため内分泌科へ回されました。
細胞診の結果は悪性ではないが良性とも判定できないと診断されました。
いろいろ手術を重ねてきましたので、もうたくさんという気分もあり、紆余曲折があって大学病院へセカンド・オピニオンの紹介状を内分泌の先生に書いてもらい行きました。

送られたカルテを大学病院の先生がご覧になって、患者の相談に乗っていただくだけで、診察はないのがセカンド・オピニオンです。

元の病院へ戻り結果を依頼元の外科の先生や、内分泌科、耳鼻咽喉科の先生に報告し、無理をいって当面手術しないで、経過をみることの了承を得ました。わがままついでにまた無理をいって大学病院への転院のお許しをいただき、転院の紹介状を書いてもらって大学病院へ転院しました。
ほんとうに厄介な患者です。ただあまりに多くの手術をしてきたので同情もされたのでしょう。

転院先の大学病院の耳鼻咽喉科の科長先生の診察を受けて、当面経過観察療法をお願いしてきて1年半ほどになります。先生の診察を受けるのは今回3回目です。
今度の診察は超音波検査(エコー)を過去に2回やったカルテを見ながら
・おできが少しずつ大きくなってきていること。 ・今日は細胞診もやってみましょう。 ・大きさから手術を決断すべき時期にきている。
・濾胞がん(ろほうがん)というのは穿刺(せんし)吸引細胞診で検査しても、手術して病理検査をしてもはっきりしたことはわからないと言われていましたので、検査の前に再確認しましたが、そのとおりですといわれました。
・私の場合は前の病院でも乳頭がんではないとの診断で、大学病院も同じ診断です。
・超音波検査室へ移動し、先ず超音波検査を、つづいてエコーで画像を見ながら注射針を刺し細胞吸引が行われました。これは麻酔なしなので少し痛かったです。前の病院と2回目です。

・検査後診察室へ戻りモニタ画面で3回分の超音波画像を並べて表示し、大きさは29.5cm、30.5cm、今回が32.5cmと少しずつ大きくなっていると画像を丁寧に説明していただきました。
・明らかに悪性腫瘍ではない場合、病院によっては3cm、あるいは4cmを手術の基準にする。少しずつ大きくなるので、「手術を決断すべき時期ですが、どうしますか」と聞かれました。
・覚悟していたので「先生にお任せします、手術したほうがよければそうします」と答えました。「スッキリした方が私は心配しなくていいのですが、墓場まで持って行きたいとの希望も無視できないしね・・」と、極めて良心的でした。「お任せします」といいました。
・23日に細胞診の結果が出るので、その日に最終結論としましょう・・と今日は終わりました。

念のため手術のことを伺いました。
・辛い手術かということに対し、大腸よりは軽い。ただ神経がね・・・勿論注意してやりますが・・。
(微妙なところなので反回神経という声を出す神経や重要な血管、食道に障害を引き起こしてはならないのです)
・術後薬を飲み続けるのかに対し、術後の検査で必要ない場合もある。

この診察室はいつ来てもナースがいない。その代わり研修医がいることが多い。今日もこの大学を卒業したという若い研修医がいて助手をやっていただきました。

以下は朝日新聞社科学部 田辺功編「こんがん この病院」1990.7刊 東京女子医大 小原孝男助教授のインタビュー記事の引用です。

「甲状腺がんは5つの種類がある。最も多いのが乳頭がんで甲状腺がんの80%を占める。
そして濾胞がんが15%、髄様がん(ずいようがん)、未分化がん、悪性リンパ腫がどれも2~3%とされる。
 一刻を争うわけではないが、切り取ったほうがよい、おとなしい乳頭がんや濾胞がんでも、未分化がんに変わる恐れがあるからです。未分化がんは助からない。特に高齢の人ほど、急に大きくなったり、周りの臓器に浸潤しやすいからです。」