過去感想の改訂祭!
…というわけでもないけど、「ジュラシック・パーク」シリーズの感想を書き換えたので、その改訂前の感想の記録。
3作まとめて載せるので長くなってしまうけど仕方がない。
改訂前と改定後です。
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「ジュラシック・パーク」【改訂前】
俺が本格的に映画を見るきっかけになった、記念すべき映画。今見ると、「んー、どうかな」と言うところもあるけど、この映画がなかったら「SWエピソード1」も無かったわけだし。
これ以降のCG映画の基礎を作ったんだから、やっぱりすごいと思う。
見せ方は「ジョーズ」に近い。
原作の言いたい事を詰め込みすぎたって感じもするけど、話は面白いと思う。
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「ジュラシック・パーク」【改訂後】
恐竜を現代によみがえられたテーマパーク。
開園前の視察をすることになった一行は、システムダウンによって解き放たれた恐竜たちの脅威にさらされる。
色褪せることのないアドベンチャー映画であり、映画におけるVFXの方向性を決定づけた作品としても歴史に残る本作。
意外にCG恐竜のカット数は多くないけれど、それでも全身が映る部分で効果的に使うことによって「生きた恐竜」がそこにいる空気を感じさせてくれる。
(寄りの部分はほとんどアニマトロニクスで、これも良くできている。)
中学生の時に劇場で観た俺としては、その衝撃は一生忘れることのできない思い出としても残っているね。
ストーリーとしては…細かいところを観ればツッコミどころは多い。
大多数の職員が本土に帰る日で、しかも嵐が来るのでみんな急いで帰った(という設定の)中で、重要な視察をさせるなよ…とか。樹上の車が落ちてくるにしても、下じゃなくて横に逃げろ…とか。
でもそんなことは娯楽映画のケレンの前にはどうでもいいことなのだ、というスピルバーグの勢いを感じるところ。
屋内でラプトルの出現だって、最後のT-REXだって、「自由に移動しすぎていやしませんか」などと思う暇もなく展開するサスペンスの前には、意味のないことでしょうよw
そんな風に後半は特に勢い重視のエンターテイメント演出の一方で、全体としてはラプトルの狩り手法の伏線や、子供嫌いのグラントがレックスとティム(両親は離婚している設定)との疑似親子としての成長がある。
そして「自然はコントロールできない」というテーマが背骨としてしっかりあるので、一見して物語としての破たんを感じないのだろう。
常に軽口…あるいは皮肉を言うマルコム博士のキャラクターも良いよね。
ちなみに、終盤に主人公たちが天井裏に入るシーンでラプトルに落ちる影をよく見ると…、"AGCT"の文字がランダムに投影された影になっている。
"AGCT"はDNAを構成する塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)の頭文字だけど、これは恐竜の出自が遺伝子操作(もしくは琥珀からのDNA採取)を暗示させる遊び心って感じなんだろうな。
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「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」【改訂前】
大好きな作品の続編なので期待していたけど、少し裏切られたかも。
恐竜の種類も増えて、迫力倍増!・・・のはずだったけど、それ以前に、人物描写が何か中途半端で、あまり感情移入できなかった。
マルコムの娘は黒人・・・黒人?
ハーフっぽくなかったし、養子だったのかなぁ?
終わりの方で、意表を衝いて「GODZILLA」になったのは驚いたけど、如何なものか?
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「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」【改訂後】
前作「ジュラシック・パーク」から4年。
テーマパークのイスラ・ヌブラル島とは別に作られたサイトB…恐竜の繁殖用のイスラ・ソルナ島。
マルコム博士はそこへ自然繁殖している恐竜の調査を依頼される。
思い入れの強い一作目の続編ということで、公開時もワクワクして観に行って裏切られた気分で帰った記憶があるが…(苦笑。
とにかく話がどうにも乗り切れない。
登場する恐竜が増えているのは良いけど、もはやそれだけでは驚かなくなった観客にとって、それを満足させるだけのストーリーではないよね。
最大の違和感は島での話と、終盤のサンディエゴの話が分断されてしまっているところか。
他にもマルコムとサラの関係が中途半端な描き方(恋人設定がマルコムを島に行かせる動機でしかない)だし、マルコムの娘が黒人である理由が不明(養子?という話すら出ない)な上にストーリー上ほとんど機能してない。
個人的にはニックのフェードアウトも気に入らないなあ。
檻から恐竜を解き放ったり、ローランドの弾を抜いたりしたことで結構被害出してるぞ…。
身を挺してマルコムたちを救ったエディがT-REXに食われたのに、なんでニックは英雄気取り(私の主観です)で助かってるんだよ…。
エディが気の毒すぎる。
個人的にこの映画で感情移入できたのはプロのハンターであるローランドだけだった。
恐竜ハンターという立ち位置からすればストーリー上は悪役かもしれないが、最後まで自分の筋を通したプロとして、良いキャラだったと思うよ。
そんな感じでストーリー上は不満が多い。
悪く言えば行き当たりばったり。
ラプトル撃退での体操競技の伏線?知らないよ、上手くないよ。
サラはT-REXが嗅覚抜群だと自分で言っておいて、なんで幼獣の血が付いたジャケットいつまでも着てるんだよ。
いかん、不満が止まらないw
とりあえず今作のスピルバーグ監督は、撮りたい画を撮って遊んでるんじゃないのか?という印象です。
サンディエゴ襲撃シーンは特に…怪獣映画を撮りたかったんだろうということだけは伝わってくる。
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「ジュラシック・パークIII」【改訂前】
監督が代わって怪獣映画になっちゃった印象。
(もしかして「GODZZILA2」だったのか?)しかもあっけなくティラノは倒されるし、前作までの主役が・・・情けない。
個人的にあの場面は楽しめた一方、非常に説明ぽくって嫌い。
まぁ、一番手っ取り早いスピノの強さの説明方法ではあるが。
監督が「ジュマンジ」の人だからか、笑えるところもあったし(例えばスピノの腹の中で携帯が鳴ってるとか)面白い映画ではありました。
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「ジュラシック・パークIII」【改訂後】
シリーズ3作目。
事件後、発掘調査の資金繰りに苦労するグラント博士のもとに、“あの島”を観光したいという夫婦がやってくる。
調査費用のためと承諾するグラントだったが、夫婦の目的は別にあった。
2作目と比べると、グラント博士の再登場がシリーズの継続性を担いつつ、サバイバル映画としての「ジュラシック・パーク」に求める部分が1作目に近く描けているので、良いのではないかと思う。
ただ、デカいというだけでT-REXの代わりに看板を背負わされたスピノサウルスは、個人的にはちょっと魅力を感じなくて。
序盤でスピノサウルスがあっという間にT-REXを倒すのは…手っ取り早いスピノの強さの説明方法なのは理解するものの、やっぱりもうちょっとT-REXには強くあってもらいたい(苦笑
襲ってくる様な恐竜ばかりが描かれるのは…まあ尺の問題でしょう。
監督が「ジュマンジ」の人だからか、割とジョークにもサービス精神も感じる。
特にスピノサウルスの腹の中から携帯の着信音は笑っちゃうね。
ある程度必要な装備を持ったのに、序盤でほとんど喪失してジャングルを彷徨うことになるあたりはテンポが良いと思う。
また、ビリーが自責の念に駆られて決死の行動に出るくだり、グラントの言う「天文学者と宇宙飛行士の違い」のくだりも良い感じだった。
恐竜のクローニングは「神の真似事だ」と批判的なグラントのスタンスは変わらないが、人間の探求心もまた止められるものでもないか。
一方、ヒステリック気味なアマンダのキャラクターは好きになれないが、まあ母親として必死なんだということで。
自分としては映画のテンションとしてのクライマックスはスピノサウルス撃退に来ていると思うので、その後のラプトルへ卵を返す場面がどうも盛り上がりに欠ける気がするのは残念。
復元したラプトルの共鳴器が伏線になっていたりと構成的には見せ場なはずなんだけど、映画館で観た時は「このあともう一盛り上がりあるんでしょ?」と思ったところで終劇になって拍子抜けした記憶も。
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一作目への思い入れが強すぎて、2作目の「ロスト・ワールド」をボロクソに書いてしまってますが…。
まあシリーズへの愛情の裏返しということでw
改訂前の感想はこれも「ターミネーター」と同じくホームページの最初期に書いたものかな?
もし大学生の自分に会えるなら、ちょっと何考えて観ていたのか聞いてみたいところもあるけれど。
まあ15年たって見方が180度変わったわけでもなし、基本的には内容を膨らます感じで改定後の感想を書いてます。
感想を書いているホームページはこちら。
…というわけでもないけど、「ジュラシック・パーク」シリーズの感想を書き換えたので、その改訂前の感想の記録。
3作まとめて載せるので長くなってしまうけど仕方がない。
改訂前と改定後です。
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![ジュラシック・パーク [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51kxNzL2N%2BL.jpg)
「ジュラシック・パーク」【改訂前】
俺が本格的に映画を見るきっかけになった、記念すべき映画。今見ると、「んー、どうかな」と言うところもあるけど、この映画がなかったら「SWエピソード1」も無かったわけだし。
これ以降のCG映画の基礎を作ったんだから、やっぱりすごいと思う。
見せ方は「ジョーズ」に近い。
原作の言いたい事を詰め込みすぎたって感じもするけど、話は面白いと思う。
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「ジュラシック・パーク」【改訂後】
恐竜を現代によみがえられたテーマパーク。
開園前の視察をすることになった一行は、システムダウンによって解き放たれた恐竜たちの脅威にさらされる。
色褪せることのないアドベンチャー映画であり、映画におけるVFXの方向性を決定づけた作品としても歴史に残る本作。
意外にCG恐竜のカット数は多くないけれど、それでも全身が映る部分で効果的に使うことによって「生きた恐竜」がそこにいる空気を感じさせてくれる。
(寄りの部分はほとんどアニマトロニクスで、これも良くできている。)
中学生の時に劇場で観た俺としては、その衝撃は一生忘れることのできない思い出としても残っているね。
ストーリーとしては…細かいところを観ればツッコミどころは多い。
大多数の職員が本土に帰る日で、しかも嵐が来るのでみんな急いで帰った(という設定の)中で、重要な視察をさせるなよ…とか。樹上の車が落ちてくるにしても、下じゃなくて横に逃げろ…とか。
でもそんなことは娯楽映画のケレンの前にはどうでもいいことなのだ、というスピルバーグの勢いを感じるところ。
屋内でラプトルの出現だって、最後のT-REXだって、「自由に移動しすぎていやしませんか」などと思う暇もなく展開するサスペンスの前には、意味のないことでしょうよw
そんな風に後半は特に勢い重視のエンターテイメント演出の一方で、全体としてはラプトルの狩り手法の伏線や、子供嫌いのグラントがレックスとティム(両親は離婚している設定)との疑似親子としての成長がある。
そして「自然はコントロールできない」というテーマが背骨としてしっかりあるので、一見して物語としての破たんを感じないのだろう。
常に軽口…あるいは皮肉を言うマルコム博士のキャラクターも良いよね。
ちなみに、終盤に主人公たちが天井裏に入るシーンでラプトルに落ちる影をよく見ると…、"AGCT"の文字がランダムに投影された影になっている。
"AGCT"はDNAを構成する塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)の頭文字だけど、これは恐竜の出自が遺伝子操作(もしくは琥珀からのDNA採取)を暗示させる遊び心って感じなんだろうな。
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![ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51D1cynz0XL._SY500_.jpg)
「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」【改訂前】
大好きな作品の続編なので期待していたけど、少し裏切られたかも。
恐竜の種類も増えて、迫力倍増!・・・のはずだったけど、それ以前に、人物描写が何か中途半端で、あまり感情移入できなかった。
マルコムの娘は黒人・・・黒人?
ハーフっぽくなかったし、養子だったのかなぁ?
終わりの方で、意表を衝いて「GODZILLA」になったのは驚いたけど、如何なものか?
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「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」【改訂後】
前作「ジュラシック・パーク」から4年。
テーマパークのイスラ・ヌブラル島とは別に作られたサイトB…恐竜の繁殖用のイスラ・ソルナ島。
マルコム博士はそこへ自然繁殖している恐竜の調査を依頼される。
思い入れの強い一作目の続編ということで、公開時もワクワクして観に行って裏切られた気分で帰った記憶があるが…(苦笑。
とにかく話がどうにも乗り切れない。
登場する恐竜が増えているのは良いけど、もはやそれだけでは驚かなくなった観客にとって、それを満足させるだけのストーリーではないよね。
最大の違和感は島での話と、終盤のサンディエゴの話が分断されてしまっているところか。
他にもマルコムとサラの関係が中途半端な描き方(恋人設定がマルコムを島に行かせる動機でしかない)だし、マルコムの娘が黒人である理由が不明(養子?という話すら出ない)な上にストーリー上ほとんど機能してない。
個人的にはニックのフェードアウトも気に入らないなあ。
檻から恐竜を解き放ったり、ローランドの弾を抜いたりしたことで結構被害出してるぞ…。
身を挺してマルコムたちを救ったエディがT-REXに食われたのに、なんでニックは英雄気取り(私の主観です)で助かってるんだよ…。
エディが気の毒すぎる。
個人的にこの映画で感情移入できたのはプロのハンターであるローランドだけだった。
恐竜ハンターという立ち位置からすればストーリー上は悪役かもしれないが、最後まで自分の筋を通したプロとして、良いキャラだったと思うよ。
そんな感じでストーリー上は不満が多い。
悪く言えば行き当たりばったり。
ラプトル撃退での体操競技の伏線?知らないよ、上手くないよ。
サラはT-REXが嗅覚抜群だと自分で言っておいて、なんで幼獣の血が付いたジャケットいつまでも着てるんだよ。
いかん、不満が止まらないw
とりあえず今作のスピルバーグ監督は、撮りたい画を撮って遊んでるんじゃないのか?という印象です。
サンディエゴ襲撃シーンは特に…怪獣映画を撮りたかったんだろうということだけは伝わってくる。
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![ジュラシック・パークIII [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51wu7CpxajL._SY500_.jpg)
「ジュラシック・パークIII」【改訂前】
監督が代わって怪獣映画になっちゃった印象。
(もしかして「GODZZILA2」だったのか?)しかもあっけなくティラノは倒されるし、前作までの主役が・・・情けない。
個人的にあの場面は楽しめた一方、非常に説明ぽくって嫌い。
まぁ、一番手っ取り早いスピノの強さの説明方法ではあるが。
監督が「ジュマンジ」の人だからか、笑えるところもあったし(例えばスピノの腹の中で携帯が鳴ってるとか)面白い映画ではありました。
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「ジュラシック・パークIII」【改訂後】
シリーズ3作目。
事件後、発掘調査の資金繰りに苦労するグラント博士のもとに、“あの島”を観光したいという夫婦がやってくる。
調査費用のためと承諾するグラントだったが、夫婦の目的は別にあった。
2作目と比べると、グラント博士の再登場がシリーズの継続性を担いつつ、サバイバル映画としての「ジュラシック・パーク」に求める部分が1作目に近く描けているので、良いのではないかと思う。
ただ、デカいというだけでT-REXの代わりに看板を背負わされたスピノサウルスは、個人的にはちょっと魅力を感じなくて。
序盤でスピノサウルスがあっという間にT-REXを倒すのは…手っ取り早いスピノの強さの説明方法なのは理解するものの、やっぱりもうちょっとT-REXには強くあってもらいたい(苦笑
襲ってくる様な恐竜ばかりが描かれるのは…まあ尺の問題でしょう。
監督が「ジュマンジ」の人だからか、割とジョークにもサービス精神も感じる。
特にスピノサウルスの腹の中から携帯の着信音は笑っちゃうね。
ある程度必要な装備を持ったのに、序盤でほとんど喪失してジャングルを彷徨うことになるあたりはテンポが良いと思う。
また、ビリーが自責の念に駆られて決死の行動に出るくだり、グラントの言う「天文学者と宇宙飛行士の違い」のくだりも良い感じだった。
恐竜のクローニングは「神の真似事だ」と批判的なグラントのスタンスは変わらないが、人間の探求心もまた止められるものでもないか。
一方、ヒステリック気味なアマンダのキャラクターは好きになれないが、まあ母親として必死なんだということで。
自分としては映画のテンションとしてのクライマックスはスピノサウルス撃退に来ていると思うので、その後のラプトルへ卵を返す場面がどうも盛り上がりに欠ける気がするのは残念。
復元したラプトルの共鳴器が伏線になっていたりと構成的には見せ場なはずなんだけど、映画館で観た時は「このあともう一盛り上がりあるんでしょ?」と思ったところで終劇になって拍子抜けした記憶も。
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一作目への思い入れが強すぎて、2作目の「ロスト・ワールド」をボロクソに書いてしまってますが…。
まあシリーズへの愛情の裏返しということでw
改訂前の感想はこれも「ターミネーター」と同じくホームページの最初期に書いたものかな?
もし大学生の自分に会えるなら、ちょっと何考えて観ていたのか聞いてみたいところもあるけれど。
まあ15年たって見方が180度変わったわけでもなし、基本的には内容を膨らます感じで改定後の感想を書いてます。
感想を書いているホームページはこちら。
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