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映画好き、円柱野郎のブログです

「JFK」の感想を改訂しました

2016年11月05日 23時25分47秒 | 映画(感想)
今回は「JFK」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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「JFK」【改訂前】

オリバー・ストーン60年代4部作完結編。
ものすごい社会派ドラマ。クライマックスでは実写フィルムも劇中に登場して、嫌でも盛り上がる。
と言うよりも、この裁判劇が実話っていうのがすごい。
まだあまり有名でない頃のトミー・リー・ジョーンズや、ケビン・ベーコン、ゲイリー・オールドマンも出演していて、そういうところを見るのも楽しい。
観賞後は疑心暗鬼になるね。

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「JFK」【改訂後】

第35代米国大統領ケネディの暗殺事件。
その背後の陰謀を信じ、捜査に執念を燃やした地方検事の姿を描いたドラマ。

米国の歴史にとって衝撃的な事件として刻まれているケネディ暗殺事件。
この映画は米国政府の、それもかなり上の部分が絡む陰謀説を基に構成されているが、その陰謀の核心部分は今も結論は出ていない。
基本的に作中では状況証拠としてのオズワルド単独犯行の否定、そしてクレイ・ショーの関与からCIAや軍の陰謀を匂わせる…というかそこに確信をもって描いているが、映画的な創作や意図的な演出もあると思う。
ただ、それを割り引いて観ても、クレイ・ショー裁判に挑むギャリソン検事の信念のドラマとしてとても熱い。

自身がベトナム帰還兵であるストーン監督にとって、「ベトナム戦争の意味」というのは外せない大きなテーマなのだろう。
そう考えた時、ベトナム戦争が拡大していった理由を逆にたどっていった結果として、これは描かなければいけない事件だったということなのだろう。
明らかに中央に陰謀があり、ベトナム撤退を考えていたケネディは排除されたのだ、という主張だ。
そこに迷いがないから映画としてはとても力強い。

主張を描く手段としての裁判劇だが、捜査・妨害・内紛・そして真実への肉薄と、構成としてはオーソドックスな捜査モノだと思う。
でもやはり題材となった事件の大きさや、次第に明らかになっていく陰謀の匂わせ方が上手いので、3時間を超える上映時間でも緊張感が途切れることはなかった。
再現映像で観客を引き込み、そして決定的な場面でのザプルーダー・フィルムのインパクトは絶大だ。
ここはホントに良くできているよね。

ギャリソン検事の執念はストーン監督の執念でもあるだろうか。
「正義とは何か」という問いかけに、鑑賞後にひとしきり考える時間が欲しくなる。

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この映画はすごく好きで学生時代には何度も録画したビデオで観たのだけど、尺が3時間あるので最近はなかなか観る機会もなくなってました。
でも改めて観かえすと、やはり力強い内容と構成に引き込まれますわ。
若い時はあまりピンと来ていなかったけど、主演のケビン・コスナーを筆頭に、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・ベーコン、ゲイリー・オールドマン、ジョー・ペシ、ジャック・レモン、シシー・スペイセクといった脇を固める役者が豪華なのもすごいよなあ。
マイケル・ルーカーやウェイン・ナイトも良いね。

中学生ぐらいの時にこれを観たことが、近代史に興味を持つことになったひとつの要因だったのかなとも思う。
(スター映画とはいえ)昔はこういう硬派な長編映画を地上波のゴールデンタイム(日曜洋画劇場だったかな?)で放送していてくれたのだから、ほんと良い時代だったよね。

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