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映画好き、円柱野郎のブログです

タイトルの意味

2006年01月06日 23時55分00秒 | 映画(雑記)
今日実家に寄ったら母親が「知り合いの人がハリウッド映画の日本ロケでエキストラとして出たんやって」と言ってきた。
ハリウッド映画で日本ロケ…?
“何の映画やろう…?”とまず疑問に。
「ハンニバル」続編は日本が舞台とか噂が流れてたけど、それじゃないよなあ?

その知り合いの人というのは、出演した耳の不自由な人たちの為に手話で通訳したりもしたらしいんやけど、そのロケは役所広司演じる父の娘が所属する聾学校のバレーボール部が出場する大会の撮影らしい。
で、そのタイトルが「Babel」らしいんやけど、それを聞いて妙に納得してしまった。
耳が不自由であることと“バベル”。

俺が母親に「そのロケでそのタイトルてのは意味を感じるねえ」と言ったら、キョトンとされたw
どうも“バベル”が何を言っているのか分からなかったらしい。



『さて、全地は一つのことば、一つの話しことばであった。
そのころ、人々は東のほうから移動してきて、シヌアルの地に平地を見つけ、そこに定住した。
彼らは互いに言った。「さあ、れんがを作ってよく焼こう。」彼らは石の代わりにれんがを用い、粘土の代わりに瀝青を用いた。
そのうちに彼らは言うようになった。「さあ、われわれは町を建て、頂が天に届く塔を建て、名をあげよう。われわれが全地に散らされるといけないから。」
そのとき主は人間の建てた町と塔をご覧になるために降りて来られた。
主は仰せになった。「彼らがみな、一つの民、一つのことばで、このようなことをし始めたのなら、今や彼らがしようと思うことで、とどめられることはない。
さあ、降りて行って、そこで彼らのことばを混乱させ、彼らが互いにことばが通じないようにしよう。」
こうして主は人々を、そこから地の全面に散らされたので、彼らはその町を建てるのをやめた。
それゆえ、その町の名はバベルと呼ばれた。主が全地のことばをそこで混乱させたから、すなわち主が人々をそこから地の全面に散らしたからである。』

(創世記第11節。出典「新改訳 聖書」日本聖書刊行会発行 2004年)


ブリューゲルの絵も有名よね。

俺は“バベル”と聞くと「言葉が通じないこと」とか「人間の傲慢さ」とか「未完の建造物」といったことを思い浮かべる。


母親は聖書の内容をほとんど知らないせいか、“バベル”って単語に反応できなかった様子。
俺はクリスチャンではないけれど、物語としての聖書には興味があるんでこのあたりの話は常識として知っていたんやけど…。
俺が変わってるんかなあ?
“バベル”って一般的な言葉じゃない?

少なくともゲーム世代とかには、モチーフとしてよく出てくる名称やし、意味はそれとなく知っているものとは思うんやけど。
そう言ったモノにも興味のない母親のような人たちには、やっぱりなじみのない言葉なんかなあ?

(ちなみに、「ノアの箱舟は知ってる?」と聞いたら「名前を聞いたことがある程度、よく知らない」と言われてしまった。)


で、この「Babel」て映画、監督は「21グラム」のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。
出演は上に書いた役所広司以外に、ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル。
モロッコ、チュニジア、メキシコ、日本を舞台に4つのストーリーが交錯する話らしい。

今日の今日まで全くノーチェックの映画やったんやけど、日本でロケをしたと聞いてちょっと興味が出てきたね。
公開は2007年の予定だそうです。



聖書といえば、劇場版「機動警察パトレイバー」でも
「エホバくだりて、かの人々の建つる街と塔を見たまえり。
いざ我らくだり、かしこにて彼らの言葉を乱し、互いに言葉を通ずることを得ざらしめん。
ゆえにその名は、バベルと呼ばる」
と聖書の引用があったっけ。
(そもそもレイバー1は全編聖書の引用だらけですがw)
コメント (2)
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