独り者のKさんの飼い猫ミーコが12歳で亡くなったとか。
客K「俺とこのミーコがこの間、死んでん」
私 「可愛そうに。餓死か?」
客K「何で餓死やねん。俺がいてるのに!」
私 「Kさんは家飲みするやろ。酒のアテが無くなった時は猫のエサを食べたんやろ」
客K「ちゃんとエサはやってたわ」
私 「因みにどんな猫やったん?」
客K「歳いっても、いたずらっぽい猫やった。それがまた可愛い」
私 「猫だけにニャンチャ、やったんや」
客K「俺の腕に抱かれて死んでん」
私 「普通、猫は死ぬ時は人には見せへんのに腕の中で死んだん?ニャンとも言えんなあ」
客K「自分の親が死んだ時は泣けへんかったのにミーコが死んだ時は泣いたわ」
私 「よっぽど可愛かったんやね」
客K「家族と一緒やったからなあ」
私 「腕の中で死ぬて、どんな感じやったん」
客K「だんだん身体が冷たなって固くなってきたわ」
私 「やがて永遠に猫がネコんだ」
客K「そうや、最期を看取ってやれてよかったと思うわ」
私 「死体はどないしたん?その辺に埋めたら死体遺棄になるで」
客K「猫は死体遺棄にはなれへんで。俺は市役所に電話してん。1900円で引き取ってくれたわ」
私 「1900円かいな。安ついたなあ。ふつう家族葬でも40万円ぐらいするのに」
客K「それは自分の親とか身内が死んだ時や!」
私 「しやけど、さっき家族と一緒や、て言うてたやん」
客K「人と猫は違うねん!」
一句:飼い猫が 安らかに眠った 腕の中
謎かけ:飼い猫とかけて、四番打者の力量と解く。どちらも(飼われて・買われて)います