厄介な冷蔵庫

　今日の女性客・N子ちゃんはキンキンに冷えたビールが好きだ。

　お客「あ～、冷た。ここのビールよう冷えてんなあ。私、こんなんが好きや」
　私　「よう冷えてるやろ。うちの冷蔵庫、夏はぬるいけど冬はよう冷えるねん」
　お客「夏も冷えやな意味ないやん。厄介な冷蔵庫やな」
　私　「30年近く使(ツコ)うてるからな」
　ママ「私らも一緒になってそれぐらいになるわ」
　お客「めっちゃ古いなあ。ママ、冷蔵庫と一緒にマスターも買い替えや」
　ママ「女房と畳は新しい方がよい、て故事であるけど、ウチとこは亭主と冷蔵庫やなあ」
　お客「ママとこの夫婦仲、マスターとはキンキンに冷えてるもんなあ」
　私　「N子ちゃん、俺どうや？キンキンに冷えてるのんが好きやろ？」
　
　一句：冷えていて　嬉しいビール　悲し夫婦

WBC強化試合

　今日はお客さんと、24日と25日に京セラドームであったオーストラアとのWBC強化試合の話をした。

私 「日本が強化試合で2連勝したけど、先発投手が心配やね」
客A「第1試合先発のダルビッシュ、コントロールが悪かったなあ」
私 「ダルちゃん、ダルそうやったなあ」
客B「第2試合の松阪も打ち込まれてたなあ」
私 「期待してただけに、まっさか～、て思たわ」
客A「でも、後ろの投手はピシッと抑えて不安がない。打線も8得点と11得点して安心や」
客B「打線も安心できんで。昨日は相手の度々のエラーで勝たせてもろたみたいなもんや」
私 「オーストラアは強化試合でワザと負けて油断させ、本番に本気になってくるんと違うか」
客B「アテネ五輪で日本はオーストラアには無警戒やったけど徹底的に研究され2度も負けた」
私 「あの時日本にかなり期待したけど、アテネならんかったわ。五輪だけにご臨終やったわ」

一句：豪州の　策略交わして　2連覇だ

カラオケ好き

　カラオケ好きな客が来た。次から次へ唄いまくるのだが、酔っているので同じ曲をつい唄ってしまう。

　お客「3回目やったら言うてや、みんなに悪いから」
　私　「大丈夫やで、誰も聞いてないから」
　お客「・・・・・」
　私　「それにしても歌が好きやなあ。何曲ぐらい知ってる？」
　お客「1000曲ぐらいかな？」
　私　「千(選)曲するのに苦労するなあ。唄うのに何かコツでもあるの？」
　お客「カラオケは感情込めて心で唄う」
　私　「なるほど、かんじょう(勘定)が伝わてってるわ。この曲はなんぼお金がかかったとか…」

　一句：歌好きは　元手がかかる　カラオケ代

中川元財務相

　先進７カ国財務相・中央銀行総裁会議閉幕後に酩酊会見をして大臣を辞任した中川昭一元財務相が当店で話題になった。

　私　「B君、飲みすぎたなあ」
　客A「アンタ、中川(元財務相)さんみたいやなあ」
　客B「何でや」
　客A「酩酊してロレツが回ってへんで」
　客B「ん～誰だぁ？誰だ？…」
　私　「この間、劇団ひとりがギャグでそれを使(ツコ)うてたけど、今年の流行語大賞やなあ」
　ママ「　ママ「中川さんの酩酊会見の映像、世界中で配信されて、日本の恥やで」
　私　「俺とこ(当店)でやったら問題になれへんのになあ」
　ママ「大臣がこの店に来る訳ないやろ」
　客A「ゴックンしてないから飲んでないて、あの言い訳も格好悪いなあ」
　私　「ゴックンをしたしないで辞任か」
　客A「マスターは店で(睡魔に襲われ)コックンしても辞めんでええなあ」
　ママ「マスターはコックンした時に時々バック棚でゴッツンしてるで」
　私　「恥ずかしいことをバラしなや。喉が乾いてきたわ。五十四！」
　客A「五十四てなんやねん？」
　私　「ごっくン五十四！」
　客A「九九かいな。聞いてる方が苦、苦やわ」

　一句：酩酊で　辞めいていしまった　中川さん

縮毛矯正

　今日来た女性客、以前は髪が縮れていたのにストレートになっていた。

　私　「髪の毛、真直ぐになったなあ」
　お客「クセ毛やから縮毛矯正してん」
　私　「俺もクセ毛や」
　お客「えー、どこが？」
　私　「下の毛が…」
　お客「誰もそこの毛は聞いてない」
　私　「さよか。俺も昔、髪の毛がぎょうさんあった頃はクセ毛やってんで」
　お客「想像つかんわ。マスターのクセ毛を見てみたい」
　私　「これはどうや」と半袖をまくりあげワキ毛を見せる。
　お客「くっさ～」
　私　「クセー毛、クセ毛や」

　一句：ヘアセット　苦労した昔　懐かしい

アイスキャンデー

　日曜日の深夜はDVDで映画を見るのが我が家では恒例だ。多い時で3本見る。
　今日はシルベスター・スタローンの『ランボー 最後の戦場』とブレンダン・フレイザーの『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』を見た。
　2本ともアクションだけに手に汗を握る展開のストーリー。その上にコタツに入って見ていたので喉が渇いた。
　私は「何か冷たいのん、無いか？」と言うと、妻が冷蔵庫からアイスキャンデーを2本取り出してきた。
　私は直ぐに食べ始めたが、妻は「冷たいからちょっと置いてから食べるわ」と言った。
　私「ほんだら、レンジでチンしたろか？」
　妻「そんなん、融けて食べられへんやん」
　私「何でも、新しい事にちゃレンジせんな」
　妻「ダジャレかいな、寒なるわ」
　私「ほんだら、自分(妻)をチンしたろか？」
　妻「なんで私をチンやねん！怒るで～」

　一句：夫婦仲　冷めたらチンして　温めましょ

太極拳検定2級合格

　昨日は睡眠時間2時間弱で港区の大阪市立中央体育館へ太極拳の2級の検定を受けに行った。
　昨年8月末の太極拳検定は注意事項の書類を失くしたり脚が攣ったり、アガって頭が真っ白になって演舞をミスったりと散々だったが、今回は2度目なので余裕だ。
　いや余裕のつもりだったが、2月4日にぎっくり腰になった。そして無理して仕事をしたので回復が遅くほとんど練習が出来なかった。その上に慣れない新しい靴を穿いて行ったのか足の裏が引き攣ってきた。
　試験と言っても筆記ではなく審査員の前で太極拳を演舞するのだが、見られて審査されるのはアガる。アッチの方は疾(ト)うの昔にアガっているが…。
　いよいよ出番が近づいてきたが、練習不足の不安と緊張と共に足が痛むし腰痛がぶり返さないか心配になって来た。棄権しようかなと思ったが、ここで棄権したら朝早く来たのが無駄になるからと試験に挑んだ。
　試験はなんとかミスをすること無く演舞を終えた。そして殆んどの人が合格だった。
何の事はない、気を揉む程でもなかった。

　一句：検定を　合格して胸　なでおろす

革ジャン

　常連客で年配の河合さんが黒の革ジャンを着てきた。最近はダウンジャケットを着る人が多いので革ジャンを見るのは珍しい。
　特に彼のは形が古く、昔のを引っ張り出して着たと思うが、そこは客商売、褒めなくてはいけない。
　
　私　「河合ぢゃん、革ぃジャン着て、可愛いじゃん」
　客K「いきなりギャグの連発かいな」
　私　「そのいでたち、褒めるとこ無いからギャグで挨拶や」
　客K「なんやそれ、ごあいさつやなあ」
　私　「ほんだら、ギャグではなく本心でいこか」
　客K「そうやで、商売抜きで言うてや」
　私　「河合ちゃん、可愛いねえ」
　客K「俺、エエ年やで。いっこも可愛いとこなんかあれへんで」
　私　「いや、チンチンが…」
　客K「確かに短小包茎…。当たってるだけ、憎いわ」
　私　「それはそうと、その革ジャンは何の皮？」
　客K「豚の皮で出来てるねん」
　私　「どこで買(コ)うたん」
　客K「え～と」
　私　「ギャグを考えてるな。豚だけにとんや(問屋)て言いたいねんやろ」
　客K「先読みした思てるやろ。そうは問屋は卸さんで。肉屋で買(コ)うたんや」
　私　「肉屋か、面白いやん。にくいやないか」

　一句：革ジャンが　もたらすギャグで　あったまる

不安だらけの太極拳

　今月の初めにぎっくり腰になり、ずっとジムを休んでいた。
　21日の土曜日に太極拳2級の検定があるのに、練習をしていなかったのと腰痛で、受けられるかどうかをジムへ行き太極拳の先生に聞いた。
拳をしたが、途中の足を上げるポーズの所で腰が痛くて思うように上がらない。減点の対象になるらしい。
　他の部分も練習不足が否めないが、今回を逃すと次は半年も待たなくてはいけない。「合否は五分五分、ダメでも次回の参考になるので受けてみては」と先生に助言を受けた。
　帰宅後、ブログをチェックしてから太極拳をしようと思ったが、PCのディスプレーが故障。メーカーに問い合わせて対処法を教わり処理をしたがうまくいかず買い換えた方が良いと言われた。
　私は電気屋へ走ったので練習が出来なかった。練習が出来ないのは痛いが、購入してたった1年半で買い替えとは、それ以上に痛かった。
　それでは店が終わってから練習をしようと思ったが、最後のお客さんを送り出した朝の5時40分に常連さんが「30分だけ飲ませて」と来た。しかし話がはずみ終わったのは8時、練習どころではなくなった。
　今度の検定は腰痛と練習不足のまま臨まなくてはいけない。大丈夫か不安になってきた。

　一句：ダメ元で　不安の元を　払拭し

遅刻

遅刻
　私は時々遅刻をする。今日も8時丁度に来たお客さんと5分過ぎに来たお客さんが、「閉まってた」と後で来店してグチを言った。

　お客H「マスター、今日も遅刻やなあ」
　私　　「え、恥骨？」
　お客H「違う、遅刻や！8時過ぎに来たけど閉まってたやん。Sさんは何時に来たん？」
　お客S「8時やけど閉まってたわ。一回りして来たら丁度看板が点いたとこやった」
　お客H「僕は一軒よその店で飲んできたから酔うてしもたわ」
　お客S「ここはいつも遅刻するな」
　私　　「俺は大体10分遅刻やけど、ママはいつも3時間半遅刻するで」
　お客S「それは遅刻と違う。社長出勤や」
　　
　一句：ママ甘く　私に辛い　男客