チップ

　タクシー運転手のKさんが、最近は暇だとぼやいている。

　私 「昔は早朝の5時に電話してもタクシーあったけど、最近は深夜の2時過ぎたら電話かけても、もうあれへんなあ」
　客K「そうやねん。ホンマは5時まで走らんなアカンねんけど客が無いから2時ぐらいに上がるねん」
　客S「確かに不景気で何処の店でも早よ閉めてるなあ」
　客K「昔は景気が良かって、チップも結構あったもんなあ」
　私 「そうそう、力道山も気前ようチップを連発してたわ」
　客S「それは空手チョップ、チップと違う！」
　客K「外国のタクシーに乗ろかなあ。チップは絶対あるもんなあ」
　客S「そうそう、外国はチップで生活できるぐらいにくれるわ」
　私 「日本でもロクに地理が分かれへんのに、外国でタクシーは乗られへんわ」
　客K「失礼な、堺市内やったら、地図を見んでも分かるわ」
　私 「そうか、ほんだら俺がチップやるわ。はい、これ」
　客K「これ、ポテトチップやん。こんなんもろても嬉しない！」
　私 「せっかくの好意を…。チップショウ！」

　一句：運転手　不景気うらめし　チップ無し
　謎かけ：チップとかけて、内気で恥ずかしがりと解く。どちらも(謝意・シャイ)です

種明かしシリーズ–22 2枚のお札貫通

　マジックの種明かし第22弾は『2枚のお札貫通』です。お札を2枚使ってのマジックです。相手のお札を借りて演じるとより一層驚くことと思います。マジックは練習が大切です。練習を重ねてマジックで人気者になりましょう。おまけのマジックは『念動で1000円札を折り畳む』です。

☆YouTube⇒http://youtu.be/zxjLG7A-SaM

オレンジレンジ

　H君が花という歌を唄った。それを聞いていたY子ちゃんが一言…

　客Y「エエ曲やねえ。じっくり聞いてたら涙が出てくるわ」
　私 「俺、鼻が出るわ」
　客Y「真面目に言うてるのに、水を差さんといてんか」
　私 「いや、水を差さんと鼻水を差したんや」
　客Y「よけい悪いわ」
　私 「スマン、実は俺も涙が出てきてん」
　客Y「ホンマかいな」
　私 「いや、ホンマ。ダラダラした曲やからアクビして涙が出てん」
　客Y「ダラダラした曲て、これはラップて言うねん」
　私 「因みに誰の曲やのん？」
　客Y「オレンジレンジ」
　私 「電子レンジやったら知ってるけどなあ」
　客Y「電子と違ってオレンジや」
　私 「オレンチに帰って頭を冷やすわ」

　一句：若い人　オレンジレンジで　愛唄う
　謎かけ：オレンジレンジの曲とかけて、ハミングで音が漏れるとこは？と解く。どちらも(花・鼻)です

高校合格

　N子ちゃんが息子さんを連れて来た。

　客N「この子、公立の高校に受かってん」
　私 「エライなあ。親を安心させる為に一発で高校に合格して。高校だけに親孝行やなあ」
　客N「マスターの事やから言うやろなア、思たわ」
　私 「読まれてたか」
　客N「うちの子、賢い事ないから浪人したらどないしよか思たわ」
　私 「高校に浪人は無い。心配性の母親は苦ロウニンやけど」
　客N「あ、そうか」
　私 「高校に受かっても、喜ぶほどの事はないで」
　客N「どうして？」
　私 「今は少子化やから誰でも通る」
　客N「キツイ言い方やけど、確かにそうね」

　一句：親御さん　子供の合格　一安心
　謎かけ：高校合格とかけて、英語の等位接続詞と解く。どちらも(安堵・and)ですわ

缶ビール

　年輩のEさんは家では発泡酒、M子ちゃんはノンアルコールを飲むとか。

　私 「E君は何の発泡酒を飲んでるのん？」
　客E「アサヒ・スタイルフリーやねん」
　客M「私はサントリー・オールフリー」
　私 「今は何でもフリーを付けるなあ」
　客M「そうやね、バリア・フリーにハンズフリー」
　私 「Eさんはフルー」
　客E「古いオッサンで悪かったなあ」
　私 「それにTAXフリーもあるなあ」
　客E「免税店なあ。あれは誰でも買われへんねんやろ？」
　客M「パスポートいるで」
　私 「俺、パスポート持ってるわ」
　客M「日本人はダメ、ダメ」
　私 「俺、TAXフリーて、タクシー乗り放題の事て思てたわ」
　客E「タクシーはTAXI、TAXにIがある」
　私 「I(愛)があったら勝つね」
　客E「何で？」
　私 「愛は勝つ！KANが唄ってるやん」
　客M「またダジャレかいな。疲れるわ」
　私 「缶から始まってKANで終わる。カンペキや」-

　一句：選べます　多種多様の　缶ビール
　謎かけ：缶ビールとかけて、江戸時代の農民と解く。どちらも(イッキ・一揆)もしました

ジャッキー・チェン

　S君は自称、ジャッキー・チェン似だ。

　客M「S君、ジャッキー・チェンに似てるて言われへんか？」
　客S「時々、言われるよ」
　私 「どこがジャッキー・チェンやねん。タイヤを雪道仕様に替えるんかいな」
　客S「えっ、雪道仕様？」
　私 「雪が積もったらタイヤを雪道仕様にせんなアカンやん。その時にはジャッキーとにチェンがいるやん」
　客M「それはジャッキとチェーンやん。伸ばすとこが違うがな」
　私 「そのジャッキー・チェン似の件、奥さんはどない言うてるのん」
　客S「カンフーでけへんから、ダメやて言われたわ」
　私 「泉南沖の国際飛行場」
　客M「何やのん？」
　私 「関空の事やろ？」
　客S「関空と違う、カンフーや」
　私 「カンフーかいな。カンフルーわ」
　客M「感狂うってか？また、ややこしい事を言うて！」

　一句：アクションで　観客魅了　ジャッキー・チェン
　謎かけ：ジャッキー・チェンとかけて、熱し過ぎた日本酒と解く。どちらも(カンフー・燗、ふうっ)します。

花粉症が…

　昨年の7月、便秘解消の為にK社の乳酸菌サプリメントを飲む事にした。広告をよく見ると商品のラインナップに『甜茶パワープラス』というのがあった。
　甜茶(テンチャ)は花粉症に効果があると聞いていたので、何十年も花粉症に悩まされていた私は、同じ飲むならこちらにしようと選択した。
　そして8カ月、毎年今頃はスギ花粉で目はむずがゆく涙ウルウル、鼻汁ズルズル、クシャミ連発で悩まされていたが、今年は改善されたのか発症していない。
　次のヒノキ花粉はどうなるか分からないが、今のところ大丈夫みたいだ。
　この時期は2時間待ちは当たり前の耳鼻咽喉医院への通院からも解放され、K社のサプリメントのお蔭でスッキリした。
　「あ、そうかい」と独りダジャレが出るくらい心ウキウキで気分が爽快だ。

　一句：花粉症　治癒して気分　爽快に
　謎かけ：花粉症とかけて、船酔いすると解く。どちらも(涙目・波ダメ)です

守護神

　Tさんがカラオケを唄って99点を出した。

　客T「悔しいなあ、あと1点で100やのになあ」
　私 「この採点機、ヒャクに触るなあ」
　客M「100点は出す人はいてても、99点は誰も居てへんで」
　私 「ホンマや。阪神大震災で崩れた高速道路の端に辛うじて引っかかって落てへんバスみたいやなあ」
　客T「あのバスの運転手、落ちないという事で受験生にお守りとして人気者になってるんやてなあ」
　私 「俺も守護神になれるわ」
　客T「何で？」
　私 「俺のギャグ、オチ無いから」
　客M「アンタのギャグは滑るから、帰ってアカンがな」
　私 「あ、そうか。ハゲ頭とおんなじで滑るなあ。まあ、守護神になられへんかっても、ハゲ見(励み)にはなるなあ」

　一句：守護神　滑らない人　祀(マツ)られる
　謎かけ：野球の守護神とかけて、文鎮(ブンチン)と解く。どちらも(抑え・押さえ)です

種明かしシリーズ–21 コインの移動-1

　マジックの種明かし第21弾は『コインの移動①』です。コインを使った簡単なマジックです。コインがあればどこでも出来ます。チャレンジして下さい。おまけのマジックは『ショートルーティン②』です。

☆YouTube⇒http://youtu.be/411Xnn5MZbA

千佐子

　昨日、自宅の机の引き出しを整理していたら、ちょっと気になる名刺が出てきた。名刺には『共同通信社・社会部・記者○○○』の印刷。「うちの客では無いし…」と思いながら裏面を見ると『矢倉千佐子、探してます』等の手書きのコメントが書いてあった。それを店で話題にした。

　私 「去年の3月頃、共同通信社の記者が来て『この店に矢倉千佐子という女性が来てませんか？』て尋ねてん」
　客A「何でタイガース(当店)に来たん？」
　私 「その女性は阪神ファンで、『ターガースに関連した店によう飲みに行くから』て言うてたわ」
　客A「それで、その女性はこの店に来てたんか？」
　私 「いや、来てない。そない言うたら『もし来たら連絡して下さい』言うて名刺を置いていってん」
　客A「その女性は、それから来たんか？」
　私 「来てない。それで昨日たまたま机を整理した時にこの名刺を見つけたんやけど、『矢倉千佐子て聞いた事があるわ』と思てん」
　客A「矢倉千佐子て知り合いやったんか？」
　私 「それ、筧千佐子やってん。まだ話題になってない頃やったから気が付けへんかったんや」
　客A「あ、そうか。そういえば筧千佐子の前の名前は矢倉やったなあ」
　私 「そやねん。昨日名刺見て初めて気がついてん」
　客A「なにか、因縁があったんやなあ」
　私 「この店に来てたら、俺、引っかかってたかもしれんな」
　客A「マスターは結婚してるから、引っかけへんわ」
　私 「Aさんは一人モンやから、引っかかってたかもな」
　客A「あのオバはんは事前に下調べしよる。お金持ってるモンしか狙えへん」
　私 「Aさんはお金を持ってないから引っかかれへんなあ」
　客A「お金に対する嗅覚が鋭い」
　私 「九画か。俺の名前は“正”やから五画やから大丈夫やわ」
　客A「画数の九画と違う。匂いを嗅ぐの嗅覚や」
　私 「そうかいな。とにかく俺は独身やったとしても財産が無いから大丈夫やわ。筧千佐子、いつでも店においでや」
　客A「今、刑務所に入ってるるから、来(ケ)－へんわ」
　私 「千佐子みたいなんを後妻業て言うんやてなあ」
　客A「そんなんが職業になったら怖いなあ」
　私 「黒川博行と言う作家が“後妻業”という本を書いたんやけど、内容が似てるねん」
　客A「どんな内容か知らんけど、シチューにヒ素を入れたりするんかな？」
　私 「それをしたら、シチュー(市中)引き回しの上、獄門やなあ」

　一句：孤老人　千佐子の毒牙に　十数名
　謎かけ：千佐子とかけて、家の収入や支出と解く。どちらも(筧・家計)です