貸し借り

　一昨日から使い捨てライターが販売禁止になったが、今日も話題になった。

　客D「100円ライターが子供に危ないからと規制になったけど危ないのは他にも一杯あるで」
　私 「そうそう、包丁とか鋏(ハサミ)とかナイフとか」
　客D「ホンマや、規制の前に親が『これは危ないから』と子供を教育せんなアカン」
　私 「そうや、事故が起きる度に規制してたら包丁も鋏も安全なプラスチックになるで」
　客D「そんなん使われへんがな。俺らの子供の時代はよう親に怒られたなあ」
　私 「今の親は子供を怒れへんやろ。俺は子供の頃に竹の物差しでよう叩かれたわ」
　客D「あるある、俺なんか家に帰るのが遅いから言うて、公園の木にくくられた事あるわ」
　私 「それで、夜中の丑(ウシ)三つ時に五寸釘で打たれてたんか？」
　客D「何でやねん、丑の刻参りの藁人形じゃあるまいし、親が子供にそんな事せーへんわ」
　私 「夜、家に帰るのんが遅かったて、女でも買いに行ってたんか？」
　客D「俺、小学生やで、行くわけないやろ。近所の家に行ってたんや」
　私 「へえ、そうやったんや」
　客D「昔、長屋に住んでたけど何処の家も鍵掛けてなかったから、自分の家みたいにして行っててん」
　私 「昔は隣近所は親戚みたいなもんやったなあ」
　客D「お米とか醤油とか砂糖とか、よう貸し借りやってたわ」
　私 「嫁さんも貸し借りやってたんと違うか。D君、隣のおっさんに似てるやろ」
　客D「なんでやねん！コメの貸し借りはあっても、ヨメの貸し借りは無いわ！」
　私 「おっ、ダジャレ言うとは…、ヨメなかったわ」

　一句：その昔　食材貸し借り　ごく普通
　謎かけ：貸し借りとかけて、いい様な悪い様なスピリチュアルな音楽と解く。どちらも(金銭・琴線)が絡む事がある

更年期障害

　41歳の女性が最近、体調が悪いとか。

　客A「私最近、身体の調子が悪いねん」
　私 「更年期障害と違うか？」
　客A「更年期障害て、いつからなるの？」
　私 「ヒトによるけど、大体45歳過ぎからや」
　客A「ほんだら大丈夫や、私」
　私 「しやけどヒトによって違うからな。ひょっとしたら明日からかも？」
　客A「えー、ホンマ～？」
　私 「いや、1時間後かも知れんで。あ、もう生理止まってるかも」
　客A「いややわ、なんでそんなん言うのん？」
　私 「A子ちゃんは鹿児島出身やろ？鹿児島には平家の落人が多いところやねん」
　客A「なんで平家と私の生理が止まんのんと関係あるのん？」
　私 「平家、へいけ、閉経…」
　客A「真剣に聞いて損したわ！」

一句：歳とると　調子悪なる　更年期
　謎かけ：更年期障害とかけて、看護婦が出世したらと解く。どちらも(不調・婦長)になります

使い捨てライター

　従来の使い捨てライターが今日から販売禁止になった。理由は子供による火遊び事故が多発しているからだとか。新規格のライターをお客さんに点火させた。

　私　「これ、新規格のライターや。いっぺん点けてみ」
　お客「難しいなあ、硬いから指が痛いわ」
　私　「そやろ、俺も点けるまで10分かかったわ。まあ、その分だけ煙草の本数減るわなあ」
　お客「ホンマや、煙草吸うのん嫌になってくるわ。これ、どないして点けるのん？」
　私　「これはこの小さなボタンを前に押しながら下に押して点けるんや」
　お客「ややこしいなあ」
　私　「そやから子供が火遊びをせん様になるねん」
　お客「これでは子供は使われへんなあ。しやけど手の力が弱い女性や年寄りは敬遠するで」
　私　「敬遠から嫌煙になったらエエのにな。でも好きな人は煙草やめられへんやろなあ」
　お客「年寄りは新規格の100円ライターやめて、マッチとかオイルライターなんかを買うで」
　私　「オイルライターもマッチも子供が簡単に火を点けられるから、火遊びの危険は変わらんで。いっそ木の棒をこすって火を起こす様にしたらええねん」
　お客「原始時代じゃあるまいし、時間がかかり過ぎるわ」
　私　「ほんだら虫メガネで火を点けるとか…」
　お客「太陽が無かったら火は点けられへんで」
　私　「そうか、それやったら火打ち石にしたらエエねん」
　お客「火打ち石？これも火を点けんのん難しいで」
　私　「火打ち石でスマートに火を点けたら、女性のハートにも火を点けられるかも？」
　お客「ホンマか、それやったら俺も火打ち石を練習するわ！」

　一句：従来の　使い捨てライター　切り捨てや
　謎かけ：使い捨てライターとかけて、留置場の弁当と解く。どちらも(簡便・官弁)である

合コン

　サーファーの彼氏と付き合っているN子ちゃんが友達で既婚のR子ちゃんと久しぶりに来た。

　私　「久しぶりやなあ、彼氏とウマいこといってるんか？」
　客N 「フラれてん」
　私　「あの子は遊び人やからフラてよかったやん」
　ママ「次はエエ彼氏を探しや」
　客N 「しやから週一で合コンに行ってんねん」
　ママ「へえ、一人で行ってるんか？」
　客N 「旦那さんが出張の時はR子が付き添いで来てくれてるねん」
　私　「付き添いのつもりが、N子ちゃんよりハマってるのんと違うか」
　客N 「ホンマ、旦那さんにバレたらヤバいわ」
　客R 「しやけどエエ男の子いてへんわ。今までの男の子、みんな大人しいねん」
　ママ「大人しいて、どんな感じ？」
　客R 「草食系やねん」
　私　「そうしょく系て、飾りモンでもしてるんか？装飾系…」
　客R 「うんそう、イルミネーションでピカピカと…」
　私　「ピカピカて、俺の頭か？」
　客R 「そこまでピカピカと違うけど」
　私　「そこまでて、俺の頭はよっぽどやなあ。因みに話はせーへんの？」
　客N 「私の前に座った子なんか会話せんと、ケータイばっかり触ってたわ」
　私　「合コンに来て、会話せんとケータイばっかりかいな？ケータイ(けったい)やなあ」
　ママ「どんなタイプがエエのん？」
　私　「へえ、そうかいな！」
　ママ「まだ何も言うてへん！」
　客N 「イケメンはアカンねん」
　私　「ほんだら、俺はアカンなあ」
　ママ「アンタは髪がヌケメンや」
　私　「ゴメン！それはそうとN子ちゃん、結婚したかったら合コンは何度でも参加しーや」
　ママ「そうそう、理想の人が見つかるまで、妥協したらアカンで」
　客N 「どんな人がエエのん？」
　ママ「働き者で、優しい人がエエわ」
　私　「ハックショーン！何か俺の噂、した？」
　ママ「何もアンタの事を言うてない！」

　一句：合コンで　未来の伴侶を　見つけたい
　謎かけ：合コンとかけて、電車のホームでの事故と解く。どちらも(恋に・故意に)落ちることもある

久びさの妻

　別に夫婦喧嘩をしたわけではないが、妻が事情あって月曜日からずっと彼女の姉宅に泊まりに行った。
　しかし毎週日曜日は仕入れに行く日なので、今日の夕方、久しぶりに会った。
　電話では毎日話をするのだが、これだけ顔を見なかったのは結婚以来初めてだ。
　6日だけの別居だが、妻は美容院へいったせいか、なんとなくイメージが変わって見えた。
　そして6日だけの別居だが、家事は任せっぱなしだったので妻の有難さを思い知らされた。

　一句：久びさに　妻が帰宅し　一安心　
　謎かけ：久びさの妻とかけて、セリーグの6位と解く。どちらも(再会・最下位)です

下着ドロ

　バクチの話から下着ドロの話になった。

　客T「バクチで当てたら、ママに家買(コ)うたるわ」
　私 「家、言うても犬小屋やろ」
　客T「俺、犬が嫌いやねん」
　私 「なんでや」
　客T「吠えられるから」
　私 「それ、家を物色するからやろ」
　客T「そうや、下着ドロボーしよ思て」
　私 「どうりで俺のパンツが無くなる思たわ」
　客T「男に興味無い！」
　私 「興味がなかっても、自分用に穿けるやん」
　客T「要らんわ、オッサンの穿き古した下着なんか。なんやかんや言うても女がエエわ」
　私 「しやけど若い女の人は相手してくれへんで」
　客T「ほんだら60歳以上の女でもエエわ」
　私 「ほんだら、パンティと違(チゴ)て、ズロースになるで」
　客T「ほんま、ズロースるわ」
　私 「苦労するわやろ！」

　一句：贅沢や　選り好みする　下着ドロ
　謎かけ：下着ドロとかけて、イギリス人の朝食と解く。どちらも(パンティー・パン、ティー)を好みます

楽しんご

　幼稚園の時に唄った事のある童謡の話になった。
　
　お客「童謡で“手のひらを太陽に”て、あったやろ？あれ、出だしどんなんやった？」
　私　「♪ぼくらはみんな生きている～ 生き～ているから楽しんご～」
　お客「なんやねん楽しんごて。違うやろ！」
　私　「♪生き～ているから ラブ、チューニュ～」
　お客「それ、もう飽きたわ、もうエエで。因みに“手のひらを太陽に”は誰が作ったん？」
　私　「やなせたかしや」
　お客「あぁ、やなせたかしか。アンパンマン、作った人やろ？」
　私　「そうや、たかっちゃんが作ったんや」
　お客「たかっちゃんて、エライ馴れ馴れしいな。知り合いかいな」
　私　「そうや、俺のいとこの嫁さんのお父さんのアカの他人の知り合いや」
　お客「なんや、話をややこしい言うてるけど、全くのアカの他人やんか！」
　私　「話をややこしした方が楽しんご」
　お客「いっこも楽しあれへんわ」

　一句：どどすこで　どんどん稼いだ　楽しんご
　謎かけ：楽しんごとかけて、役者と解く。そちらも(ゲイ・芸)で稼いでます

セリフ

　お客のF君に木村拓哉主演のドラマで小学校の先生がある事情から国会議員になり、そして総理大臣なる『チェンジ』(2008年放送)を見るように言われたので、日曜日にTSUTAYAでDVDを借りて見た。

　客F 「キムタクのチェンジ、どうやった？」
　私　「F君が勧めるだけあって面白かったわ。それにしても最後の演説、長かったなあ」
　ママ「小学校5年生でも分かる喋り方、あれやったら皆な政治に興味を持つようになるわ」
　私　「そうや、ママも政治に興味持ったやろ？」
　ママ「何や、私は小学校5年生かいな」
　私　「それに引きかえ、高倉健は大体セリフが短いなあ」
　ママ「ほんま、セリフ短いから覚えるのん楽やろなあ」
　私　「ひょっとしたら、台本が無いかも知れんなあ」
　ママ「それはないで」
　客F 「高倉健はセリフが短いのんがエエねん。目で芝居をするから却って心に残るねん」
　私　「ママは俳優になられへんなあ」
　ママ「何で？」
　私　「よう喋るから」
　ママ「私は上沼恵美子て言われてるから喋るのが仕事や。アンタは俳優になれるわ」
　客F 「ほんまやなあ、ママがいてる時にはマスターはあんまり喋れへんからなあ」
　私　「俺は喋れへんのは、ママに華を持たせてるんや」
　ママ「都合のエエことを言うて。ただ単に気を抜いてるだけやん」

　一句：男優に　ハート奪われし　決め台詞
　謎かけ：セリフとかけて、横綱が土俵入りでつけると解く。どちらも(言い回し・良いマワシ)です

ハタ日

　23日は秋分の日である。70過ぎのTさんは物知りだ。

　客T「明後日、ハタ日やなあ」
　私 「ハタ日て何？」
　客T「昔の祝日は会社や家の前には必ず日の丸を立ててた。しやからハタ日て言うねん」
　私 「そう言えば昔は何処の家の前にもハタが掲げられてたわ。それで祝日て気ぃついた」
　客T「今は殆んどそれが無いから祝日て気ぃつかん。日教組の反日の丸の教育が悪いねん」
　私 「ハタ迷惑やなあ。日教組は赤系やろ？」
　客M「赤上げて～、白上げないで赤下げて～」
　私 「赤はアカこすりで落とさんな」
　客T「女性の生理中のこともハタ日て言うんやで。生理＝赤の日＝日の丸＝ハタ日。そこから来ているねん」
　私 「ハタ日は勉強になったけど、ハタして、今どきの若い子は知らんやろなあ？」

　一句：ハタを見て　祝祭日を　知る昔
　謎かけ：ハタ日とかけて、授業参観ととく。どちらも(お休み・親隅)です

鉄道忘れ物市

　お客のDさんが近くのショッピングセンターで電車の忘れ物を販売していたので見に行ってきたとか。

　D客「忘れもんで傘が一番多いなあ。傘だけ10本くらいまとめて買う人がいてたで」
　私 「10本も？カサばるなあ」
　D客「それに時計も多かったなあ」
　私 「柱時計？」
　D客「なんで柱時計やねん！腕時計や。びっくりするのんはパソコンも売ってたわ」
　私 「へえ、デスクトップか？」
　D客「なんでやねん、それも持ち歩かれへんやろ。ノートや」
　私 「入れ歯とかお骨の忘れ物をテレビで見た事があるけど売ってた？」
　D客「さすがにそんなんは売って無かったわ」
　私 「Dさんは電車で何か忘れてないか？」
　客D「別に…」
　私 「あるやろ、あれが…」
　客D「一体何が？」
　私 「痴漢で捕まったあの日から、Dさんの人生は車内に置き去りのままやろ」
　客D「そんなんは無い！」

　一句：電車内で　忘れ物とは　しゃーないナ
　謎かけ：鉄道忘れ物市とかけて、ダムの水が溢れ出しそうと解く。どちらも(傘が・嵩が)多いです