胃カメラ

　今日は胃カメラ検査を受けるので、いつもなら寝入った頃の8時15分に起床。2時間しか寝ていなので眠い。
　自転車で病院へ行こうと思っていたが外は雨だったのでタクシーを電話で呼んだのだ。
　「あれ、二人乗ってる」。タクシーの助手席に誰か座っている。理由を聞くと運転手は研修中という事で指導員らしき人が同乗していた。
　病院へは予定の9時の5分前に着いた。受付で先日診てもらった掛かり付け医院の紹介状を渡す。20分ほど待ってから診察室へ。
　まずバリウムを飲んでから胃のレントゲン検査、そして問診、鼠径(ソケイ)部の触診、採血、採尿、エコー、肺活量、胃カメラを飲み検査と胃の組織を採取、腹部のレントゲン、CTスキャンと病院内を4時間近く行き来した。
　胃カメラは二度目。以前に胃カメラをノドに突っ込まれた時は、麻酔をしたにもかかわらず苦しさと痛さと違和感で「オェー、オェー」とえずいた。今日も「嫌やなあ」と恐怖心を抱きながら臨んだが、寝不足の影響もあって麻酔で寝てしまい知らない間に終わっていた。
　 「あ～、よかった」これからこの手でいこう。
　本日の診断の結果は、胃は『逆流性食道炎』、太もも付け根の痛みは『鼠径ヘルニア(脱腸)』。膀胱痛は脱腸の影響かもしれないので術後に様子を見る事になった。胃カメラと血液検査の結果は後日に知らせるとのこと。

　一句：胃カメラで　心の中身　写せない
　仕事、プライベート、不安、ストレスと“悩み多き乙女”…じゃなく“悩み多きおやじ”の心の中を一度覗いてみたい。

悩みが…

　3カ月ほど前から太ももの付け根が痛むので、昨日掛かりつけの医院に行ってきた。
　診査の結果は「脱腸」だった。シコリがあったのと胃や膀胱の具合もおかしかったので、心なしか癌の心配をしていたが少し安心した。
　しかし、脱腸は本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、太ももの付け根のところから外にに出てくる病気で、放っておくと命にも関わるとか。だから手術をして1週間くらいの入院が必要らしい。
　入院となると悩みが募る。仕事柄、夜行性でいつも寝るのが朝の7、8時。病院の消灯夜9時はキツイ。どのように過ごせばいいか不安だ。
　それに店を休まなくてはいけない。1週間も休むとなると遠方のお客さんには伝えなくてはいけない。特に「タクシー代を使って来たのに休んでた」では申し訳ない。
　でも、「入院」と言うとお見舞いに来るお客さんもいる。気を使うのでお見舞いは苦手だ。
　休む理由をどの様に言うべきか。また悩みが増えた。また髪の毛が減る。

　一句：反比例　悩みが増えて　髪が減る

知らぬ同士

　当店は人手不足。早い時間は私一人である。そして一人客が多いので何組か来たら困る。
　そういう時は隣同士のお客さんをくっつける。そして知らない同士が会話する。
　私　「二人は顔を合わすの始めてやね。このお客さん面白いで」とAさんに振った。
　客Ａ「お兄さん、仕事何してはんの？」
　客Ｂ「配送屋の仕事や」
　客Ａ「配送屋て配達して届けること？」
　客Ｂ「ハイそうや」
　客Ａ「要するに運送屋さんやね」
　客Ｂ「ウンそうや」
　客Ａ「お兄さん面白いねぇ、まあ、一杯いきや」とお酒を注いだ。

　時として大阪人は知らない同士でも話がはずみギャグを交わす。

　一句：ギャグ受けて　知らぬ同士が　酒一献
　“チャンチキおけさ”ではないけど、ギャグは知らぬ同士のコミュニケーションの潤滑油。

私の睡魔撃退法！

　歳のせいか時々仕事中に睡魔に襲われる。
　いつもアイスコーヒーを飲んで眠気対策をしているが、最近、コーヒー量が多くなって胃の具合がおかしくなったりする。多い時で800ccは飲んでいる。
　コーヒー量が少ない時は睡魔に負けてしまうので、如何にしてコーヒーの量を抑えるか？が課題になってきた。
　お客に教えてもらった通りに親指と人差し指の付け根にあるツボを抑えるとか、首の付け根のツボを抑えるとか、水で顔を洗うとか、表に出て深呼吸をするとか、眠気覚ましのガムを食べるとかしているが、酒の量が増えると効き目がない。
　先日も眠くなりかけたので新しい方法を試みた。いつもより控え目のコーヒーを飲んでから、冷凍したおしぼりで後頭部と首筋を冷やしながら押さえたり揉んだりしたら何とか乗り越えられた。
　それ以降、酒の量を少し増やしたり、ワザと睡眠時間を減らしたりしてワザと眠気を誘い、そして睡魔に襲われそうになったらこの方法を試してみたが、私には効き目があった。当分はこの方法でいこうと思っている。
　これで妻の小言も聞く事がないだろう。

　一句：知恵絞り　睡魔と闘う　老働者
　年老いても睡魔と闘いながら働かんなアカン厳しい世の中。福田(総理)さん、はよ楽させて～。　

コナミスポーツ

　今日はコナミ・スポーツジムに行ってるお客さんがアベックで店に来た。
　彼氏のほうはダジャレが好きである。
　私 「この間、コナミで逢(オ)うたね。ルームランナー、頑張ってたやん」
　男性客「そやねん、ちょっと痩せよ思て。マスターはコナミで何してんの？」
　私 「エアロや。エアロは痩せるのに、ええあろ」
　男性客「なんやシャレかいな、このエぁロ親父は…」
　私 「返すなぁ、ィエアロー・モンキーは」
　男性客「もうええあろっちゅうねん。他に何してんのん？」
　私 「太極拳と水泳とマシンジムや」
　男性客「マシンジムか、結構ムキムキになったんと違うの？」
　私 「筋肉が落ちん程度に軽めにしるからムキムキにはならんわ」
　男性客「この前、テレビで長淵剛を見たけどムキムキになってたな」
　私 「ほんま、鍛えてるなぁ。昔とぜんぜん違うわ」
　女性客「さわってみたいワ」
　私 「コナミで鍛えたんと違うか」
　女性客「まさか～」

　一句：ジム談議　身体鍛えず　シャレ磨く
　ジムでも年配会員の中には身体を鍛えるというよりも、井戸端会議をしに来る人もいる。

草履の忘れ物

　今日、六十過ぎのお客さんが店に入るや否や
　「草履(ゾウリ)忘れてなかったか?」と尋ねた。
　「えっ！」妻は何の事か訳が分からない。しかし突拍子も無い質問に吹き出した。
　私は5日程前に掃除をした時に椅子の下で草履の片方を見つけたのでピンと来た。
　「シマちゃんのんやったんかいな。誰のんかなと思てたんや。それにしても片足だけで帰って気ィつけへんかったか？」
　「そ、そ、そやねん。あの時は酔うてたからなぁ」
　　
　6日程前の遅い時間に彼はかなり酔って来店し途中で寝てしまった。お客さんが途切れて他に誰もいないが、「今帰らせるには危ない」と判断して寝かせてあげた。
　私は店を片付けたり、ギターを弾いて間を繋ぎ2時間程してから彼を起こした。
　少しフラフラしていたが暫くして覚めたみたいなので、自転車で帰るところまで見送った。
　しかし、その時は彼が草履が片ちんばとは思いも寄らなかった。

　片ちんばの草履で家に帰る姿を想像し、彼にその事を指摘して私達は大笑いした。

　一句：フラフラと　酔って気付かぬ　片ちんば

北風ピュー

　今日の午後、妻は歯医者へ、私は郵便局へ行くのに一緒に出かけた。
　外は寒い、ジャケットの襟を立てて歩いていたら北風がピューッと頬をさすった。
　神経質で人一倍ヘアスタイルを気にする妻が一言漏らした。
　妻「嫌やなぁ、髪の毛が乱れるわ。あんたは？」
　私「毛が(乱れるほど)あれへんやん」
　妻「ホンマなぁ。余計な心配せんで済むな」
　私「その分、頭のテッペンが寒いで。風邪ひくわ」
　妻「正月早々風邪ひかんといてや」
　私「ほんだら頭にマスクするわ」
　妻「誰も居てへんのに、二人で漫才してもしゃーないやん」
　
　一句：北風が　頭部に沁みる　冬の道
　北風に吹かれても、冗談を言い笑いながら歩くと寒さも忘れる。

えべっさん、商売繁盛は…

　昨日は妻と二人で近所の菅原神社へ残り戎に福を貰いに行った。
　「商売繁盛笹もってこい！」
　威勢のよい囃し声が昼下がりの境内に響き渡り、私の気分も高揚してきた。
　古いザルを返し本殿の前に進み鈴を鳴らし、パンパンと二拝二拍手一礼をして参拝する。
　そして両側に並んでいる福笹売り場を見渡し、好みの福娘の所へ新しいザルを買いに行った。
　去年のザルと同じ様な大きさのものを指定、福娘は値段を聞いてきますと奥の係員の所へ行った。
　「値段を書いとかんなアカンな」と妻に耳打ち。暫くして戻ってきた福娘は「1万7000円です」と云った。
　去年は1万円だった。よく見ると少し大きいような気もするがそんなに違いがない・・と思う。
　いきなり7000円アップはキツイので「1万円のザルはないか」と値段で指定した。
　福娘が持ってきたザルは去年のより心持ち小さい。不景気なのでこれで手を打った。
　縁起物の金俵や飾り物の小判、銭袋、お札、サイコロなどを付けてもらい帰宅、店の壁に飾った。
　さて店は残り福のご利益もなくメチャ暇。
　“商売繁盛”はえべっさんだけだった。

　一句：えべっさん　それはアカンで　一人勝ち
　フクを貰いに行ったつもりやったけど、不フクだけが募った。

娘の化身？

　正月に見たネズミの事をお客さんに話した。
　「自分の当たり年のしょっぱなに家と店でネズミを見た。十数年出たことないのに…」と言うと、それは「亡くなった娘さんが『私は元気やで、お父さんもいつまでも元気でいてな』と伝えに姿を変えてこの世に現われたんやで」と年配の女性客が教えてくれた。
　そばで聞いていた別のお客さんも「俺もそう思た」と同じ考えを示した。
　私は何か因縁めいたものを感じていたが、「そういう事やったのか」と微妙に納得した。
　そういえば、粘着テープ式のネズミ捕りを仕掛けているが引っかかってないし、居てる気配も無い。元日の家と初出勤日(3日)に店で出ただけである。その時にだけ現れて何処かに行ったみたいだ。
　娘の化身ならこのまま出てこないで欲しいと思った。殺生をしたくないから…

　一句：「元気でね！」　亡き娘(コ)が父に　メッセージ

右寄り？左寄り？

　お客さんと新聞の話をした。
　新聞紙によっては思想が違う。
　「何新聞とってる？」から始まり、思想の話になってきた。
　思想の話になるとお互いに熱くなってくる。
　堅い話でせっかくのよい気分も覚めてきた。

　私　「長いこと同じ新聞紙を読んでると、その新聞社のイデオロギーによって考え方が洗脳されてくるなぁ」
　お客「マスターは右寄り(右翼的)か？左寄り(左翼的)か？」
　私　「左寄りや」
　お客「マスターは赤(共産主義)系かいな？」
　私　「いや、右利きやから左寄りやねん」
　お客「なんや、一体それ？」
　私　「右手で取り出しやすい様に“ご子息”をズボンの左寄りに納めてる、という事や」
(爆笑！)

　一句：酒の席　堅い話を　やわらか～に
　堅い話が続いてきたので下ネタで方向転換。