ウィッシュ！

　今日来た60過ぎのおばさんはジョークが好きだ。いつも訳のわからないファッションで、左手だけ指先が無い赤い手袋をしている。そしてコトあるごとに両手をクロスさせてDAIGOの「ウィッシュ！」をする。

　私　「いらっしゃい。なんや、赤い軍手なんかして」
　お客「軍手と違うで。ろくぶてヨ。ウィッシュ！」と両手をクロスさせた。
　私　「ろくぶてて、指先が六分しか無い手袋の事か？」
　お客「違う、てぶくろの事や。業界用語では逆さまに言うんや」
　私　「そうかいな。それ指先あれへんけど、お金足らんかったんか？」
　お客「違う、元々こんな手袋やねん」
　私　「手抜き手袋と違(チゴ)て指抜き手袋やなあ。それで、何、飲む？」
　お客「ウィッシュ！キー水割り」とまた両手をクロスさせた。
　私　「なんや、ウイスキーの水割りかいな。それ面白ないわ」
　お客「マスターの寒いダジャレよりマシやわ」
　私　「それにしても、Y子ちゃんはセンス有るのか無いのか分からんなあ」
　お客「ウィッシュ！」とまたまた両手をクロスさせた。
　私　「ティッシュ！」と両手をクロスさせて返した。
　お客「ティッシュ？鼻紙と違うがな、ウィッシュやで」
　私　「俺、家帰ったらティッシュ(亭主)や」
　ママ「また、しょうもないボケして。いい加減にしーや」

　一句：亭主(テイシュ)のボケ　貞淑(テイシュク)妻が　嫌気さし

ジャニーズ

　ジムで会員のおばちゃんAが若い男性のインストラクターに「にいちゃん、おねーマンズに出てた植松晃士に似てるなあ」と声をかけた。
　別のおばさんBが「兄ちゃん若いから知らんわなあ。ジャニーズみたいなんを言うたらんなアカンがな」
　A 「ああ、ジャニーズか。ほんだらあおい輝彦似やわ」
　B 「あおい輝彦はジャニーズでも元祖ジャニーズやんか。よけい古いわ」
　A 「私らジャニーズいうたら、そんなんしか知らんわ」
　B 「なんでーな、タッキーとか山ぴーとか、聞けへんか」
　A 「そう言えば孫がそんな名前言うてたなあ」
　私「俺らから見たら孫みたいなもんや。ジャリーズや」

　その若いインストラクターは私達のやり取りを笑みを浮かべながら、呆然と聞いていた。

　一句：ジャニーズを　語ると知れる　年格好
　※植松晃士　http://skycorporation.co.jp/page.php?tl_id=132
　※元祖ジャニーズ＝あおい輝彦など4人グループ。1962年～1967年

糖尿か？

　年配のお客さんがトイレから帰って来た。

　お客「糖尿かな」
　私　「なんで？」
　お客「オシッコの色が濃いし泡がいっぱいや」
　私　「それは糖尿と違うで」
　お客「ほんだら何や？」
　私　「放尿や」
　お客「ハハハ」
　ママ「また、しょうもない事を言うて」
　私　「なんでぇな、受けたやん」
　ママ「気ぃつこうて笑(ワロ)ただけや」

　一句：優し客　しょうもないシャレ　受けてくれ

藤原紀香

　店では時々、藤原紀香と陣内智則の離婚話が出る。

　客A「藤原紀香と陣内智則、離婚したなあ」
　私 「藤原紀香て、日韓の親善の為に親善大使してんねんやろ、“大し”たもんや」
　客A「その紀香が離婚や。よっぽどの事があったんやなあ」
　客B「原因は陣内の浮気、それも2人や3人と違うらしいで」
　客A「陣内が『誘惑に負けた』て言うてたわ」
　私 「ゆうわく(湯沸く)だけに、ヤケドしたんやなあ」
　客A「それにしても2年で別れたらアカンわ。祝儀をやった人が気の毒やわ」
　客B「吉本の芸人が『祝儀返してくれ』て言うてたわ。冗談やけど…」
　私 「あそこらの祝儀やったら披露宴に呼ばれたら5千円や1万円で済まんやろ」
　客A「何で5千円や1万円やね。桁が違うがな！最低でも1人10万円はいるで」
　私 「10万円も？あーよかった。俺、披露宴に呼ばれへんかってよかったわ」
　客A「誰が呼ぶねん！」
　客B「紀香が泣きながら『ママ、もう無理！』と打ち明けたとか」
　私 「もう無理か？藤原むりか」

　一句：結婚費用　スピード離婚で　無駄にする

大相撲春場所12日目

　今日、「朝青龍が琴光喜に負けて2敗目になったで」とアンチ朝青龍のお客さんが報告しに来た。

　お客「八百長疑惑で勝訴して1100万円の賠償金が入ったから気が緩んだんかなあ」
　私　「きっとそのお金の使い道を考えてたんやで」
　ママ「何をや？」
　私　「宝くじかなあ」
　お客「朝青龍は相撲や事業で何十億も稼いでるのに宝くじなんか買う訳ないやろ」
　私　「くじの事を考えてたから、くじけたんやで」
　お客「それはそうと、面白いのん見たで」
　私　「なんや？」
　お客「嘉風が山本山の後ろに回ってまわしの縦部分を掴んだ為、お尻が丸見えになったで」
　私　「ほう、お客さんにおケツを見せたんかいな。ケツ(失)礼なやっちゃなあ」
　お客「それを見た時はケツ(傑)作やったわ」
　私　「俺の好きな高見盛はどうやった？」
　お客「物言いの末に勝ったわ」
　私　「よかったよかった。これで5勝7敗、とりあえず負け越しが、持ち越したなあ」
　お客「高見盛、支度部屋に戻る時、いつも上を向いて歩くのに下を向いてたわ」
　私　「お金が落ちてないか、思て歩いてたんかなあ」
　お客「何でやねん!相手の安美錦がケガしたみたいやから気を使(ツコ)うてたんや」
　私　「優しいんやなあ」
　お客「高見盛の愛嬌のある姿を見るとなんか気持ちが和らぐなあ」
　私　「高見盛が出てきたら、ホンマ、盛り上がるわ」

　一句：大相撲　高見盛で　花盛り

興奮冷めやまぬ

　昨日は5時半に店が終わり帰宅後、『WBC日本2連覇』関連のブログを書いた。しかし、文章が長いと店での会話を思い出したり、走り書きのメモをまとめるのに時間がかかる。
　そして、テレビで『WBC日本2連覇』のニュースやワイドショーを何度も見た。勝利がどちらに転んでもおかしくないような大接戦を制したヒヤヒヤ、ドキドキの試合と試合後のインタビュー、シャンパンかけは何度見ても気分が良い。気がついたら時計の針はとおに9時を過ぎていた。いつもの就寝時間より1時間半以上オーバーだ。
　「ワー、はよ寝やんなアカンわ」とベッドインするが、興奮がまだ冷めやまず新聞の『WBC日本2連覇』の関連記事を何度も読みかえした。そして寝付いたのは10時ぐらいだと思う。
　目が覚めたのはいつもの習慣で12時過ぎ、2時間しか寝ていない。テレビをつけるとまた『WBC日本2連覇』のトピックス。『おもいっきり…』と『ミヤネ屋』でまた見た。
　そして、店でも『WBC日本2連覇』の話題でもちっきりとなった。余韻が未だに残り、私は興奮冷めやまぬ。

　一句：夢達成　興奮冷めやまぬ　数日間

'09WBC決勝戦、サムライ・ジャパンが優勝！

　今日は日本が球史に残る大接戦の末に韓国を下しWBCの2連覇を果たした。

　私 「日本、優勝したなあ。よかったよかった」
　客A「9回の表はノーアウト2塁で点が取れず、裏はダルが打たれて同点。もうアカン思た」
　私 「ダブルビッシュはWBCのエースと言われてただけに心配したわ」　
　客A「ダルビッシュやんか」
　私 「WBCとダブルビッシュを掛けたんや」
　客B「9回の表裏は完全に勝利の女神が韓国に傾いてたもんなあ」
　私 「イチローが10回の2点打で決めた。今回はイチローで始まりイチローで終わったなあ」
　客A「イチローはアメリカに行ってから調子上げてきたなあ」
　私 「向こうの生活が長いので日本よりアメリカの方が水が合う様になったんと違うか」
　客B「それにしても、アジアの(野球の)レベルが上がったなあ」
　私 「アジャーて、本家のアメリカが慌ててるで」
　客A「アメリカも日本の相撲界みたいになってきたなあ」
　私 「ああ、日本の相撲に外人が多い様に大リーグには日本人が沢山活躍してるもんなあ」
　客B「今、不景気続きやけどWBC優勝で経済効果が506億円もあるらしいで」
　私 「おくりびとのアカデミー賞の後にWBCの優勝、益々経済効果が高まるなあ」
　客A「次はタイガースの優勝やなあ」
　私 「そうそう、その時は俺とこ(当店)も一千億ぐらい経済効果が高まるやろ」
　客A「えっ、一千億も？」
　私 「いや、一銭置くや」
　客B「それはそうと、橋本徹知事が掲げるWTCへの庁舎移転案が否決されたで」
　私 「橋本知事のWTCはアカンかったけど、原監督のWBCはよかったなあ」

　一句：WBC　勝利の祝杯　美酒に酔い

WBC日韓戦

　今日、WBCの決勝戦・日本vs韓国がいよいよアメリカのロサンゼルスで行われる。店ではその話題で持ちきりだった。第2回WBC以前の国際試合(プロ解禁後)での対戦成績は日本の5勝8敗だ。

　私　「準決勝でアメリカに9-4で勝ったなあ。明日の決勝戦、どないなるやろな」
　客A「日本は韓国に弱いからなあ」
　客B「韓国の監督が『この間、日本に負けたのは投手を温存したから』と言うてたで」
　客C「先にベネズエラと戦いたかったから日本にわざと負けてやったとでも言いたげやな」
　私　「韓国になめられてるなあ」
　客A「確かに今までは日本は韓国に弱かったからなあ」
　客B「プロ野球が出来たのは日本の方が韓国より40年程先に出来たのになんで弱いの？」
　客C「日本は裕福になってからハングリー精神が無くなった」
　客A「その点、韓国にはハングリーがあるわ」
　私　「ホンマ、それがヒシヒシと伝わるわ。言葉もハングリやもんな」
　ママ「それ、ハングルや!」

　一句：日韓戦　因縁対決　大フィバー

手料理

　先日、テレビで見た揚げ物の料理を自分で作ろうと久しぶりに自宅の台所に立った。何しろ初めて作ったので味は分からない。食卓に出したら妻は怪訝(ケゲン)そうな顔をした。
　先ず「美味しい！」と先入観を植え付けないと神経質な妻は食べてくれない。

　私　「絶対に美味しいで！」
　妻　「ほんまかいな」
　私　「まあ騙されたと思て食べてーや」
　妻　「ほんまか？」
　私　「う～ん…、騙されたと思うで」
　妻　「なんや、それ！食べられへんやん」
　私　「冗談や、冗談。まあ、一口食べや」
　妻　「なんか心配なってきたわ。大丈夫やろな」
　私　「大丈夫や。ちゃんと生命保険かけてるから」
　妻　「ええっ、余計に心配になるわ！まあエエわ、いっぺん騙されたるわ」
　私　「どうや、その食感はフランス料理やろ」
　妻　「どこがフランス料理やのん？」
　私　「食感が、パリッ！」
　妻　「なんや、それ。それで、あんたは食べたんか？」
　私　「まだや、自分(妻)が食べて大丈夫やったら、食べよ思てんねん」

　一句：怒るでえ　ヒトに毒見を　させるとは！

京風

　お客さんが近所にオープンしたおでん屋に行ってきた。

　私　「あの店、どうやった？」
　お客「上品やけど値段は高いし口に合わんわ」
　私　「口に合わん？何で？」
　お客「味が薄かったわ。あれは京風やなあ」
　私　「薄いのが京風か？ほんだら俺、京風やなあ」
　お客「ホンマにアタマ薄いなあ。見事な京風や」
　私　「見事て、そんなハゲてるか？俺、鏡を見るのんきょうふう(恐怖)やわ」

　一句：コテコテの　大阪人に合わん　京風味