連獅子―3
始まりもそうだが、次の清涼山の描写も、さすがに河竹新七(2世・後の黙阿弥)だ。
安易な書き直しはしていない。
本質をとらえた上で、自分なりにアレンジし、独自の世界を転回している。
『是ぞ文殊のおわします
其の名も高き 清涼山
峯を仰げば千丈の
漲る滝は雲より落ち
谷を臨めば 千尋の底
流れに響く 松の風
見渡す橋は 夕陽の
雨後に映ずる 虹ににて
虚空を渡るがごとくなり』
(意訳)
「ここは文殊菩薩のいらっしゃる清涼山
峯を見上げれば、3000メートルもの高さから
落ちる滝。
まるで雲から落ちているようだ
谷底を見れば、1500メートルもの深い底
滝の音は松風に同化し、
見渡す橋は、まるで夕日に映える雨のあとの
虹のような形をし、空中に掛かっているように見える」
〓 〓 〓
tea breaku・海中百景
photo by 和尚
始まりもそうだが、次の清涼山の描写も、さすがに河竹新七(2世・後の黙阿弥)だ。
安易な書き直しはしていない。
本質をとらえた上で、自分なりにアレンジし、独自の世界を転回している。
『是ぞ文殊のおわします
其の名も高き 清涼山
峯を仰げば千丈の
漲る滝は雲より落ち
谷を臨めば 千尋の底
流れに響く 松の風
見渡す橋は 夕陽の
雨後に映ずる 虹ににて
虚空を渡るがごとくなり』
(意訳)
「ここは文殊菩薩のいらっしゃる清涼山
峯を見上げれば、3000メートルもの高さから
落ちる滝。
まるで雲から落ちているようだ
谷底を見れば、1500メートルもの深い底
滝の音は松風に同化し、
見渡す橋は、まるで夕日に映える雨のあとの
虹のような形をし、空中に掛かっているように見える」
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tea breaku・海中百景
photo by 和尚