西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

鏡獅子―63

2009-07-02 | 曲目 (c)yuri saionji
春興鏡獅子―15

胡蝶が上手、下手に分かれて引っ込むと、
大薩摩が始まり、
場面が清涼山の石橋になったぞ、と告げる。
ここは、桜痴が「石橋」をアレンジして書いた。


『夫 清涼山の石橋は
 人の渡せる橋ならず
 法の功徳におのずから
 出現なしたる 橋なれば
 石橋とこそ 名づけたり
 
 暫く待たせ給えや
 影向の時節も今いくほどに
 よも過ぎじ』

(意訳)
「そもそも清涼山の石橋は
 人の手によって架けられたものではない
 仏の功徳によって自然にできた橋ゆえに
 石橋と名づけたのである

 今しばらく待っていなさい
 間もなく菩薩がお姿を現すであろう
 決して立ち去るでないぞ」 


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tea breaku・海中百景
photo by 和尚

コメント
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