さて、三毛猫さくらは、とにかく1回覚えたことを忘れない。
それが三毛猫の特徴らしいんだけれど。
毎日まいにち、ご飯を与え、トイレを掃除し、猫毛布の毛をとり、下僕のように世話をしているのに、さくらはいつも私を見ると、目を三角にする。
耳をスティルス機のように平らに下げて(イカ耳ともいう)、あのかわいい顔を般若のようにして睨みつける。
私、なにか、気にさわることしましたっけ?
確かに、不意打ちで捕まえたのは悪かった。
許可も得ずに、獣医さんに連れてって、痛い注射をさせ、薬を飲ませ、挙句の果てに、不妊手術までしちゃったのも、悪かった。
でもね、それで、この2年間、一度も自分から寄ってこないって、ひどくない?
こっちから寄っていったら、シャーシャー言うし。
けれど、少しは進歩もあったのだ。
寝込みを襲えば、触らせてくれる。
そのまま、抱き上げることも出来るようになった。
感涙にむせぶ愚かな飼い主・・・
さくらの大のお気に入りは、前出のおデブのチョビ吉だ。(この猫については、またその内に)
黒毛和牛のような、どぇんどぇんの、一体どこがいいのか、いつでもどこでもくっついている。
ま、蓼食う虫も好き好きよね~
ー了ー