私の家の前には桜の木がある。
背の低い、御室桜に似た桜だ。
子供の成長を願って植えた、大切な木だ。
毎年、それは美しい花を枝いっぱいに咲かせてくれる。
今年は、例年よりずいぶん遅いのだけれど、つぼみがぷっくり膨らんで、なんとも可愛い風情になってきたと思っていたのだが………
朝、その桜の見える部屋で仕事をしていると、バイクが一台停まるのが見えた。
知らない人だな?
桜を見てるな?
写真を撮るのかな?
でも未だ咲いてないしな……
などと考えていると、そのバイクの女性は荷台からおもむろに剪定バサミを取り出した。
え?
なに?
枝を切るって!?!?
考えるまもなく、表へ飛び出した。
ちょっと、何をなさってるんですか?
え?
ええやん。1本くらいちょうだいよっ!!
お花はみんなのものです!!!
盗らないでくださいっつ!!!!!
私の剣幕に気圧されたのか、女性は、はさみをしまって、退散した。
本当に居るんだ、こんな人が。
剪定バサミを持って歩いているっていうところで、確信犯に違いない。
1枝くらいというけれど、ほしい人がそれぞれ1枝ずつ手折っていけば、こんな小さな桜、あっという間になくなってしまう。
それよりみんなでお花を愛でればいいのにね。
背の低い、御室桜に似た桜だ。
子供の成長を願って植えた、大切な木だ。
毎年、それは美しい花を枝いっぱいに咲かせてくれる。
今年は、例年よりずいぶん遅いのだけれど、つぼみがぷっくり膨らんで、なんとも可愛い風情になってきたと思っていたのだが………
朝、その桜の見える部屋で仕事をしていると、バイクが一台停まるのが見えた。
知らない人だな?
桜を見てるな?
写真を撮るのかな?
でも未だ咲いてないしな……
などと考えていると、そのバイクの女性は荷台からおもむろに剪定バサミを取り出した。
え?
なに?
枝を切るって!?!?
考えるまもなく、表へ飛び出した。
ちょっと、何をなさってるんですか?
え?
ええやん。1本くらいちょうだいよっ!!
お花はみんなのものです!!!
盗らないでくださいっつ!!!!!
私の剣幕に気圧されたのか、女性は、はさみをしまって、退散した。
本当に居るんだ、こんな人が。
剪定バサミを持って歩いているっていうところで、確信犯に違いない。
1枝くらいというけれど、ほしい人がそれぞれ1枝ずつ手折っていけば、こんな小さな桜、あっという間になくなってしまう。
それよりみんなでお花を愛でればいいのにね。