雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

かわいそうな僕。

2007年08月05日 | adorably autistic
今年の7月は曇り空が多く、比較的涼しい日が続いていましたが、
8月に入ってから、いよいよ夏本番という感じで、日差しが
ギラギラと照りつける、暑い日が続いています。

でも、時代はエコ。しかも私が外で働くことがほぼ絶望的になった今、
残された道は節約、ということで、エアコンはできるだけつけないで
頑張ろうとしている我が家。

ちびくまは3年ほど前まで殆ど汗をかかない子でしたが、やっと
体温調節機能がそこまで発達してきたのか、今度は少しでも暑いと
Tシャツがじんわり湿り、頭髪がシャワーの後に見えるほど
汗をかくようになりました。

先日も朝からだらだらと汗をかきながらPCで遊んでいたちびくま、
「おかあさん、今日は暑いねえ」としきりにアピール。
エアコンをつけて欲しいのだな、ということはわかったのですが
まだまだ午前中、天気予報ではこんなのまだ序の口です。
「ホント、あついねえ。扇風機もっと近づけてあげようか」と
はぐらかしたところ、

「おかあさん、僕はあついといっぱい汗をかいてかわいそうだよ、
エアコンをつけてあげようよ」


…もうつけないわけにはいきません。

それから数日後の、昼食時。
お昼だなあ、とは思ったのですが、今日はちびくまも起きるのが遅くて
朝食が遅めだったので、もう少し後でもいいか、と
PCで韓国ドラマを見ていると

「おかあさん、もうお昼ごはんを作る時間だよ、僕はお腹がすいてかわいそうだよ」

…はい、すぐに作らせていただきます。

外で聞き覚えたことばを、なんともうまく状況に合わせて使うことの
多いちびくまですが、私は息子を障碍ゆえに「かわいそう」扱いすることは、
少なくとも私の目の届くところでは許していません。
だって、彼は「かわいそうと言いたくなるほど不当な扱い」を
されることはあっても、「かわいそうな存在」ではないなずだから。
なのに、いったいどこでこんな言葉を覚えてきたのだろう、と考えて、
ふと思いつきました。

私の入院中、彼の世話をしてくれた私の実母。
「寒い思いをさせるとちびくまくんがかわいそうだから」
「早くごはんにしてあげないとちびくまくんがかわいそうだから」
「おかあさんに会わせてあげないとちびくまくんがかわいそうだから」
いかにも彼女が言いそうなことです。

でも、「かわいそうな僕」だとは思って欲しくないなあ。
そもそも、「かわいそう」という概念を、彼はわかって言っているのだろうか。
そんな私の疑念を、ちびくま自身があっさり晴らしてくれました。

今日、大きな音でアナウンスをしながら、廃品回収のトラックが
回ってきたのです。
ちびくまは、こういう音が嫌いなようで、先日の参院選のときも
街宣車が回ってくるたびに、バルコニーに飛び出して音源を確認し、
「選挙の車はいやだねえ」とつぶやいていたのですが、

今日もバルコニーに飛び出して音源を確認したあと、
「おかあさん、選挙の車も、廃品回収の車も、僕はかわいそうなんだよねえ」

つまり「僕はかわいそう」とは「僕にとって不快」だということのようです。
合っているようで、微妙に違う(笑)。

コメントを投稿