水前寺清子がインタビュアーとなる奈良岡朋子の出演する番組を見た。自分の若い頃映画等によく出演していてファンでもあった。彼女は90歳という。背筋をピンとさせしっかりとした口調で、昔の映画界の様子を話していた。今でも朗読などの出演依頼があるというが、「チャレンジするというのでなく、来たものを受け入れていく」という考えだと話していた。
前後して、娘が撮影した織部順吉のドキュメンタリーを見た。脇役が多かったが、やはり私の若い時のファンである。彼は92歳。今も俳優として出演している。娘のコメントでは毎日台本と格闘しているという。台本を覚えきれずに苛ついている彼、娘に演技を批評されて慟哭しながら弁明している彼が映されていた。
卒寿を迎えて、七転八倒しながらも前を見つめる生き方と今までを振り返りながらの穏やかな生き方とどちらがいいのだろうか。
人それぞれに考えることであろうが。