BS放送で表題のドキュメンタリーが毎週放映されている。イタリアの小さな村の人々の生活を温かい目線でとらえているドキュメンタリーだ。
心に響くメロディーでイタリアの丘または山腹に位置する村を俯瞰する光景ではじまる。
音楽の題名は日本名で「逢いびき」とある。
「逢いびき」という日本名のイメージとは違い、村人の温かな人間関係、温かな生活を思い起こさせる哀愁を帯びたメロディーである。
小さな村で家族、仲間を思いやり自分の村に誇りを持ちながら暮らす村人が描かれている。毎回心洗われる思いで観ている。
ストーリーの展開の中で、信頼しあう老夫婦が肩を寄せ合う映像がしばしば映る。
私は亡くなった妻とこのような写真を撮ることがなかった。
肩を寄せ合うことの照れと形で表さなくてもわかるだろうという自分本位の思いから来るものであった。
イタリアのこの村人のように寄り添う絵が残っていない。
妻に先立たれた今、そのことが悔やまれてしょうがない。