まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.757 葛城山麓の旅(5)・奈良への帰り道、前編

2017-06-12 11:29:05 | ふうけい
おはようございます。











今年最初の走り、葛城山麓の旅は前回風の森へとやって来ました、とりあえず目的地にはたどり着いて後は奈良へと帰るのみ、とは言ってもその道のりは長いものです、その帰り道の模様を今回と次回との前後編でお送りしたいと思います。
前回もお伝えした通り、風の森からは船路付近まで坂道を下り、そこから東へ再び坂を上がって行く、山を切り開いて造られた新しい道らしく広くて走り心地は良さそうだが勾配は結構きつい、以前この道を逆向きに走った時には坂を上り切れずに途中から押し歩きになってしまった、その時の記憶が甦ってくる。それでも何とか今回は足を着かずに上り来ることができて今度は寒さが堪えてくる急な下り坂、やがてJR和歌山線の踏切を通り過ぎて吉野口へと向かう県道120号線へと出る。ここからは進行方向左手側にJR和歌山線が沿うように進む道、一方の右手側には近鉄吉野線が寄り添ってきて、途中の集落のある所には近鉄薬水駅がある。二つの鉄道線に挟まれた道は県道とは言っても狭い道で、集落の中を通る辺りはすれ違いもできないくらい、近鉄線の踏切を越えて古い道標が立つ所を通り過ぎると吉野口駅へとたどり着く。この駅については前に一度枠を設けてお送りしたことがありました、JRと近鉄が同居する駅は奈良県内にもいくつかあるがひとつの改札でホームが並んでいる駅はここだけ、風情のある駅舎がなかなかいいですねえ~。JR線と近鉄南大阪線、吉野線は線路の幅が同じなので、この駅を介して相互に乗り入れしたらもっと世界が広がるのに・・・とも思うがよくよく考えるとあまり意味がないんやな、やっぱりここは乗換駅としてあるがままの方がいいのでしょう。













吉野口駅からは国道309号線、と言ってもJR線の左側にある道ではなく旧道に当たる川沿いの道を北へと進んで行く。この道は吉野口と高取町を結ぶ道でよく走っている所、走り慣れた道でここでも何度か取り上げたこともあります。写真1枚目~4枚目にあるのは吉野口駅から次の近鉄葛駅へとかけての町並の風景、この道が国道309号線となるわけだがおよそ国道には見えない。まあJR和歌山線の向こう側に新道があってこちらは旧道だから仕方ないが、昔は吉野へ向かう重要な街道だったから国道に指定されているわけで、やはり由緒ある道と言っていい所だろう。その国道は近鉄葛駅近くの道標が立つ交差点で本来の経路へと分かれて行き、ここからは県道120号線となって高取町へと向かって行く。集落は途切れ途切れにあって途中には近鉄吉野線の電車が走っているのが見える、大阪のターミナルから走って来た電車もここではいかにもローカル線の風景と言った感じの中を走っている。写真7枚目~9枚目にある風景は近鉄市雄駅付近、素朴な町並が続く所だが人の姿はほとんど見かけない、昔のお正月と言うと子供が道端を嬉しそうに行き来していて公園や田んぼでは凧揚げをしている風景が見られたが、今はほとんどそんな光景を見かけることがなくなった。遊び場はいっぱいあるのに誰も遊んでいない、皆うちにこもってテレビを見ていたりゲームをしていたりなんだろうな、それが時代の流れとでも言うところなのか・・・。








高取町で国道169号線へと入り、そこから北へと走り明日香村へとやって来ました、ついこないだ春の明日香村の風景をお伝えしたばかりなのにまた冬に戻ってしまいました、まあ編集の順番の都合なのでご了承ください。写真1枚目~3枚目は川原寺前の広場、凧揚げしている少年の姿が見えました、これが本来のお正月の光景となるはずなのに、凧揚げしているのは一人だけ、やっぱり何とも淋しい風景です。時間はもう夕刻近く、冬の太陽は早く西の空に傾いてきているので空は薄暗くなってきている、そろそろ家路にと思う時間となってきたので輪行は考えずにこのまま奈良まで走って帰ることにした。今回はここまでとして後編へと続けますが、季節も全く真逆な頃なんでできるだけ早いうちにお送りできるよう段取りしておきます。春も秋もいい風景を見せてくれる明日香村ですが冬の風景はどんなものでしょうか、それは後編でのお伝えと言うことで、次回もお付き合いよろしくお願いします。       まちみち