LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:雲の絨毯発見

2018-05-30 | Flight Log (機長)

仕事が忙しく、今年の年間飛行時は50時間を切りそうだ。年間250時間くらい飛んでいた時代が懐かしい。なんとか時間を見つけて空港に向かい、愛機のカバーを外す。そして機体磨きをしながらプリフライトチェック。特に問題なし。ちょっと風が強い感じがしたが、ATISは240 at 10 gust 16kt。Few 1000ft程度に雲あり。海岸線はマリンレイヤーが残っていて、午前中までは内陸も延々とovercastだった。どこかで気持ちよく雲を突き抜けられそうな天気。

エンジン始動、ランナップに向かう。とりあえずCamarilloかOxnardに飛んでいくことに。ランナップを終え、Right turn at shore lineで離陸。アップウィンドではGustから来る揺れが続く。海岸線で右ターン、クルーズクライムで4500ftまで上昇。2500rpm / 24inchの出力設定で巡行。これで50F Rich of Peakまでミクスチャーを絞る。IAS159kt、TAS171ktでの巡行。上空はほとんど風がなく、GS170-174ktくらいを推移。いちおうSocal Approachをモニターしていたが他のVFRやIFR trafficにこちらのtraffic alertを出している。残念ながら、CamarilloもOxnardもマリンレイヤーは海上まで後退していた。とりあえずCamarillo Towerにコンタクトし、Full Stop Landingをリクエスト。Straight in Rwy26, report 4mile finalと管制官。速度マネージが後手に回り、3マイルファイナルでも140kt。思いっきりスロットルを戻せばいいのだが、長時間グリーンアークを下回るスロットル操作はしたくない。滑走路の長さを活かし、そのまま息の長いノーフラップライディングへ。グライダーのような気持ちいいラウンドアウトをし、感覚的には20秒以上フレアをかけていたかもしれない。threshold displacementも含め、4000ft以上使ったかも。

そのままWaypoint Cafeに向かう。最近訪れる頻度が多い。店内に入らず、店外でアイスティーだけ飲んで休憩。iPhoneで雲の位置を確認していると、アップウィンドまでマリンレイヤーが入ってきているのはSanta MonicaとTorrance。ということで、さっそくTorranceへ向かう。Waypoint parkingから G2-G-A-Rwy26とタクシーし、ランナップの後に離陸。Right downwind departureで東を目指す。3500ftまで来て海上へと南下。ここからはSpecial Flight RuleでSanta Monica, LAXの上空を越える。トーランスビーチ沿いは完全にマリンレイヤー。IFRで気持ちよく雲を抜けられると確信。パロスバーデスの上空で左ターンし、Point FraminからTorrance Towerを呼ぶ。Rwy29L modified straight in, direct to the numberとの指示。延々と斜めにファイナルを飛ぶ。ただ、Towerのトラフィック捌きがイマイチで、先行するヘリとの距離が合わない。こちらがcleared to land、向こうがgo aroundになってしまった。着陸後はtransient parkingに駐機し、2回目の休憩。

休憩後、Tower Enroute IFR Clearanceをリクエスト。もらったクリアランスは:

Cleared to SMO; After departure fly runway heading, intercept LAX170, LIMBO, V64, SLI, V8, POXCU, V363, BAYJY, V186, DARTS, Direct; 3000/6000ft 10min; departure frequency 134.9;  Squawk462X

暗記しているルート。Garmin530に保存してあるルートを呼び出し、すぐに入力完了。ランナップを終えると、すぐにReleaseとなった。Torrance ATISはFew1500ftだったが、海岸線は1000ftくらいのOvercast。100-200ft程度の厚さの雲。ポンと抜けて遊ぶにはちょうどいい。Rwy29Rから離陸し、すぐにcruise climbに入る。ちょっとピッチダウンして125ktくらいで気持ちよくmarine layerに入る。ピッチを下げたのに、ものの一瞬で突き抜けてしまった。On topの景色はいつみてもいい。LAX170を追いかけるが、ここでレーダーベクター開始、turn left 150  5000ftとなる。そのままturn left 130と続く。旋回しっぱなし。そして、目の前にはVFRの景色。雲の絨毯の上を飛んでいたかったのに。5000ftまで来てレベルオフ、direct SLIの指示とともにSocal 127.2にハンドオフされた。そのまま巡行かと思いきや、すぐに6000ftの指示。ここからSocal 127.2が延々と長かった。おそらくハンドオフを忘れたんだと思う。V363に乗ったところで急いでSocal 125.5に回された。ちなみに、フルスロットルでIAS153kt, Pressure Altitude5960ft, OAT66F、TASは172kt、GS180ktだった。S-TECオートパイロットで楽チン快適IFR。V186に入り、Socal 135.05へ。ここでwhat approach?と管制官。VOR-A pleaseと私。DARTSまで7マイルの地点で4000ftへの降下指示。そしてheadingも指示され、final approach couseへのレーダーベクター開始。Garmin530はNAVからProcedure/Approachモードへ。いつも感じるけど、missed approachまで一貫して表示されるGarminの画面は素晴らしい。めったにあることじゃないが、飛行の安全性が高まるのは確実。

heading 230, 4000ftでVOR-A approach開始。Socal approachからSanta Monica Towerへハンドオフ。ところが、この時の管制官は不慣れ極まりなく、完全にめちゃくちゃな指示を出していた。結局ATLANTICに降りるシコルスキーヘリ、もう1機のVFRボナンザはゴーアラウンドになった。こちらはVisual approachからcleared to landになり、No.3からNo1での着陸に昇格。良い感じで着陸てきた。

この日は2時間ちょっと飛んでいた。雲に入ったことで翼が汚れたので、再び拭き掃除。満足いくフライトだった。


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