いつものように週末のフライト。この日は複数レグ飛ぶつもりでサンタモニカ空港に向う。正午過ぎに空港に到着。いつものようにプリフライトをして、愛機に乗り込んでエンジンを始動。一発でエンジンがかかり、気持ち良くランナップエリアまでタクシー、暖気の後に離陸となった。目的地は決めず、とりあえずトーランス空港、コンプトン空港、ロングビーチ空港あたりに下りてみようという感じ。そして最終的にはフラトン空港に下りて、パイロット仲間のKobaさんと落ち合うつもりでいた。
ランナップの後、Rwy21からLeft downwind departureで離陸。ところが、crosswindを曲がった所で管制官から呼ばれ、Mode Cが見えていない!とのことだった。トランスポンダーのスイッチは"ALT"になっているが、高度送信のライトが点灯していない。機械が暖まっていないのかな?と思ったが、とりあえずスイッチをオン/オフ/オンとして、管制官にはRecycling the switch!と返答しておいた。だが、管制塔からはNo readingと言われてしまった。仕方ない、ロサンゼルス国際空港TACの空域でMode C無しは有り得ない。即答でReturn back to airport!と返答した。すると、すぐにRwy21 cleared to landと管制官。そのまますぐにフルフラップで着陸することに。
ショートファイナルに来た所で、凄い鳥の群れ。高度を上げて回避した。ゴーアラウンドしようかなと一瞬思ったほどだが、スリップさせて普通に滑走路上まで機体を持ってきた。すぐにランナップエリアに逆戻り、トランスポンダーをチェックすることにした。すると、後続のBoeing Stearman/複葉機が鳥にあたったようだった。面倒な事になると思ったのか、そのStearmanはBird Strikeしたと言っていない。ただ、管制塔が目撃していたらしく、
"Did you have a bird strike now?" と管制塔。
"Yes we did" とパイロット。
"Where? On the final or over the Rwy?" と管制官。
"I think on the Rwy number" とパイロット。
そんなやりとりを聞きながら、ランナップエリアに居た自分からはっきりと鳥の死骸が見えた。すぐにグランドコントロールを呼び、
"I see an object on the Rwy, I believe it's the bird" と私。
"An airport official on the way, thank you" と管制官。
すぐに滑走路閉鎖、空港パトロールカーがサイレンをならして滑走路へ進入。そして鳥の死骸を撤去しに向う。ビジネスジェットも列をなすが、鳥の死骸をエンジンに吸ってはたまらないので、皆黙って停止したまま。管制官はBird StrikeしたBoeing Stearmanに電話番号を伝えている。インシデントレポートを提出するためらしい。自分も1回だけ書いたことがあるが、機体を駐機して管制塔に行く事になり、ちょっと面倒だ。Stearmanのパイロット、気の毒に。