LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:雲の傘の下を飛ぶ

2012-04-18 | Flight Log (機長)

愛機グラマンのオイルレベルをチェック。5クオーツだが、気温が16度、露点温度5度という天気では問題ないだろう。昨日までの嵐の影響があり、低気圧が通過しきっていない。比較的強い風が吹いていた。海上はかなりのシケ。雲は5000−8000ftくらいにScattered-Broken。雲の間から日差しがあるが、ロサンゼルスは雲の傘の下に入っている感じ。一部の山沿いはOvercastだった。気持ち良い天気なので、VFRで1時間くらい飛ぶことに。エンジン始動、タクシーアウト。左のブレーキが甘い。旋回はできるがが、かなり強くラダー/ブレーキを踏まないといけない。ブレーキオイルを足さないといけないのは当然だが、ブレーキパッドを交換しないといけないかもしれない。今回のブレーキパッド、かなりもった方だと思う。3年前に比べれば、キャスター式ノーズギアのこの機体のブレーキを労って操縦できるようになった。

Rwy21から離陸、Right turn at shore line。特に目的地は決めてなかったが、パシフィックパリセイズを越えてもどんどんと上昇。サンタモニカ空港のClass D Airspaceを出てからしばらく経つのに、管制官からFrequency Changeとコールあり。そして私の後続のセスナ172に対してこちらのトラフィクアラートを出していた。本当はすぐに右旋回してSpecial Flight ruleに入りたかったが、後続セスナがどこにいるのかはっきりせず、また管制官にも迷惑をかけたくないということから、大きめでゆっくりの左旋回を開始した。こちらが3000ftくらいに来た頃、眼下にセスナ172を発見、1000ftくらい下だったと思う。そのまま海岸線を西に行くのだろう。こちらはSpecial Flight RuleでLAXを抜けるべく南東に飛ぶ。離陸からここまで、かなりボコボコと揺れた。

エンジンの調子は凄くいい。マリーナデルレイ、LAXと越え、そのままトーランス空港上空を通過することにした。ここでトーランス空港管制塔をモニターしていると、他の機体に対して明らかに私の機体のトラフィックアラートを出していた。思わず”それは俺だ”と言いたくなるほどだった。この日のトーランスは風が強かったようだ。管制官は刻々と風の情報を着陸する機体に知らせる。260 at 20ktなんて指示もあった。サンタモニカ空港は10ktちょっとだったのに、ずいぶん天気が違うものだ。

そのままプラクティスエリアに出て海上飛行。ボーッと海の上を飛び、カタリナ島を見つめていた。癒される時間。しばらくのんびり飛行し、帰途につくことにした。3000ftでトーランス空港Class D Airspaceを越え、そしてコンプトン目指して1700ftまで降下、IAS120kt以上、GS130kt以上は出ていた。そしてLAX Class B Airspaceの下を通過、ダウンタウン南側からFwy10に沿って飛行、サンタモニカ空港管制塔にコンタクトすると、Straight in Rwy21との指示。先行するのはセスナ172で、明らかに外来機。管制官の指示を理解できていない。この時、100ftくらいのファイナルで5ktくらい失うようなWindshare reportが出ていると管制塔。本当かな?と思った。ボコボコした低気圧のリフトはあるが、風向は比較的一定だなというのが私の印象だった。案の定、リフトで揺れてAirspeed Indicatorの針が揺れるだけで、自分の感覚でいうWindshareとは言えなかった。神経質なパイロットが管制塔のレポートを出しただけだろう。

先行する外来機に続いての着陸。ところが空港の構造が分っていないその機体は全然タクシーアウトしない。かなり短い距離でこちらが続いていたので、ゴーアラウンドの準備、ミクスチャーをリッチにして何時でもスロットルを全開にできる。管制塔が早くタクシーアウトしてくれ!!と促すと、その機体は北側にタクシーアウト、ジェットじゃあるまいし。ただ、滑走路は空いたので、そのまま短めの制動距離で着陸した。ブレーキバランスが悪いのでちょっと苦労した。今度はグランドコントロールと外来機が長いやりとりをしていた。滑走路を横切って南側にタクシーアウトしないといけないからだ。なんとか間に割り込んで駐機スポットまでのタクシークリアランスを取った。

こういうのを見ていると、見知らぬ空港に行く時の下準備は大事だなと思う。今はGarmin/iPadのSafe Taxi Modeに頼りがたちな自分だが。


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