F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

読書記録078「立場茶屋おりき-9-願の糸(今井絵美子)」

2012年12月17日 20時43分03秒 | 読書記録

 六月晦日の「夏越祓(なごしばらえ)」を過ぎると・・・という書き出しで始まります。「夏越祓」を調べてみました。

「大祓(おおはらえ)は、6月と12月の晦日(新暦では630日と1231日)に行われる除災行事である。犯した罪や穢れを除き去るための祓えの行事で、6月の大祓を夏越の祓(なごしのはらえ)、12月の大祓を年越の祓(としこしのはらえ)という。6月の大祓は夏越神事六月祓とも呼んでいる。なお、「夏越」は「名越」とも標記する。輪くぐり祭とも呼ばれる。」

ということで、当地方では初詣でくぐる茅の輪は、もともと大晦日にくぐるもののようです。(写真はwikiから)

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奉公人の子供などを預かる子供部屋に地震で孤児となった子供3人が加わり、養護施設としました。兄が流刑になっている奉公人が島抜けをしてきた罪人に脅迫されますが、おりきと亀蔵親分の尽力で罪人は捕縛され、事なきを得ます。

兄の無事を祈った短冊を七夕の笹に結びつけます。この糸を「願の糸」というそうです。

若いころの罪を贖いながら耳の聞こえなくなった三吉の面倒を見た下足番の善助は絵師となった三吉の姿を確認したのち、床几に座ったまま逝ってしまいます。おりきは長い間ご苦労様でしたといい、涙を流しながら善助の背中をなでます。

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