F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

読書記録058「通りゃんせ(宇江佐真理)」

2012年02月07日 20時48分33秒 | 読書記録

久々に宇江佐真理さんの小説を読みました。若い営業職のサラリーマンが江戸時代・天明年間、飢饉の農村にタイムスリップし、また現代に戻ってくる物語です。農村での生活、領主である旗本の屋敷での奉公、懸命に働き、周りの人たちを助ける、理不尽に立ち向かい、恋もします。どの時代に生きようが不変の生き方があること、悲惨な生活をする農民たちに比べた場合の現代人の幸運さなどを感じながら読みました。江戸時代に自死した自分を慕う娘と現代で再会するハッピーエンドでよかったです。タイムスリップ理論はよく分かりませんでした。

平成10年から直木賞候補になっている宇江佐真理さん、さらに本格的な小説で受賞されることと平岩弓枝さんの「御宿かわせみ」のようなロングストーリーを期待します。

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