「各講義のテーマが、日本児童文学史上どこに位置付けられるかを見るために、日本児童文学のジャンル全体を取り上げ、かつ通史として刊行された文献19点を紹介します。」と言う趣旨で、以下の児童文学史の専門書をリストアップして解題しています。
①『 童話史』 日本童話協会編 東京 日本童話協会 1937 462p 22cm(綜合童話大講座) 内容:日本童話史(中田千畝 蘆谷重常 山内秋生) 世界童話史(蘆谷重常) 独逸童話史(田中梅吉)現在露西亜の童話(ヤ・メクシン)(728-25)(YZ909-ドウ)
① -1『童話史: 綜合童話大講座』 日本童話協会編纂 東京 久山社 1987.11 1冊 23cm(復刻叢書日本の児童文学理論)〔第2期〕日本童話協会出版部昭和10年刊の複製 (KG413-5(16))(YZ909-ドウ)
①-2『童話史』 東京 久山社 1990.9 1冊 23cm (綜合童話大講座4)上笙一郎編(日本童話協会出版部1935年刊の)複製 (KE177-G23)(YZ909-ドウ)
②『日本児童文章史』 西原慶一著 東京 東海出版社 1952 822p 図版 22cm 内容:第1篇:総論 児童観の変遷、国語教育思潮の変遷、文章の類型の変遷、第2篇:文章史 国語教材史(西原慶一)、児童文芸史-作家とその作品(中村万三)、児童表現史(小山玄夫)、第3篇:資料篇 文集史(小山玄夫編)、国語・教育者総覧、国語教育文献目録、文芸要語篇(加藤満照編)( 375.8-N756n)
②-1『日本児童文章史』 西原慶一著 東京 大空社 1996.3 783,13,6p 22cm 監修:寺崎昌男、久木幸男(日本教育史基本文献・史料叢書38)東海出版社1952年刊の複製(FB12-E8)
③ 『現代児童文学史』 船木枳郎著 東京 新潮社 1952 328p 図版 19cm(910.26-H832g)(YZ910-フナ)
③ -1『現代児童文学史』 船木枳郎著 改訂 横浜 文教堂出版 1961.6 464p 22cm(KG411-H35)(YZ910-フナ)
④ 『日本の児童文学』 菅忠道著 東京 大月書店 1956 327p 図版 19cm 附:近代日本文学年表 297-327p (910.26-Ka341n)
④ -1『日本の児童文学』 菅忠道著 増補改訂版 東京 大月書店 1966 530p 図版20cm (910.26-Ka341n(- s))(YZ910-カン)
④ -2『日本の児童文学』 東京 あゆみ出版 1983.12 427p 22cm(菅忠道著作集第1巻)(FA35-332)(YZ910-カン)
⑤ 『自伝的児童文化史 戦前・戦中期編』 菅忠道著 東京 ほるぷ総連合ほるぷ教育開発研究所 1978.3 253p 19cm (ほるぷ叢書2) (KG411-52)(YZ371-カン)
⑤ -1『自伝的児童文化史』 東京 あゆみ出版 1984.6 383p 22cm (菅忠道著作集 第4巻)著者の肖像あり 付:参考文献 菅忠道著作目録・年譜:p321~373 (FA35-332)(YZ910-カン)
⑥ 『日本児童文学案内』 鳥越信著 東京 理論社 1963 204p 19cm (児童文学セミナー)(909-To547n)(YZ910-トリ)
⑦ 『日本児童文学』 鳥越信著 東京 建帛社 1995.10 183p 21cm (KG411-G3)(YZ910-トリ)
⑧ 『近代日本児童文学史』 岡田純也著 東京 大阪教育図書 1970 252p 図版 20cm (KG411-7)(YZ910-オカ)
⑨ 『子どもの本の歴史』 岡田純也著 名古屋 中央出版 1992.5 318p 19cm (KG411-E27)(YZ910-オカ)
⑩ 『子どもの本の百年史』 尾崎秀樹等著 東京 明治図書出版 1973 339p 図22cm 年表:p.312-339 (KG411-23)(YZ910-オザ)
⑪ 『日本児童文学史の展開』 編集:猪熊葉子等 東京 明治書院 1973 298p 22cm(講座日本児童文学4) (KG411-22)(YZ910-コウ)
⑪-1『現代日本児童文学史』 編集:猪熊葉子等 東京 明治書院 1974 245p 22cm (講座日本児童文学5) (KG411-22)(YZ910-コウ)
⑫ 『日本児童文学史年表』1、2 鳥越信編(講座日本児童文学別巻1、2) 編集:猪熊葉子等 東京 明治書院 1975、1977 全2冊 22cm (KG411-22)(YZ910-コウ)
⑬ 『日本児童文学概論』 日本児童文学学会編 東京 東京書籍 1976 291p 図 22cm 付:主要文献リストp.285-291 (KG411-37)(YZ910-ニホ)
⑭ 『落穂ひろい:日本の子どもの文化をめぐる人びと』 瀬田貞二著 東京 福音館書店 1982.4 2冊 22cm 付(図2枚):友雀道草双六・風流小金雛 付(1枚):付録解説 外箱入 (KG411-71)(YZ910-セタ)
⑮ 『日本児童文芸史』 福田清人、山主敏子編 東京 三省堂 1983.6 489p 22cm(KG411-88)(YZ910-フク)
⑯ 『体験的児童文学史』前、後編 関英雄著 東京 理論社 1984.7、12 全2冊 22cm 前編:大正の果実、後編:昭和の風雪 (KG411-85)(YZ910-セキ)
⑰ 『児童文学の思想史・社会史』 関口安義ほか著 日本児童文学学会編 東京 東京書籍 1997.4 351p 21cm (研究-日本の児童文学2) (KG411-E51)(YZ910-ケン)
⑱ 『はじめて学ぶ日本児童文学史』 鳥越信編著 京都 ミネルヴァ書房 2001.4 368,40p 21cm (シリーズ・日本の文学史1) 文献あり 年表あり (KG411-G49)(YZ910-トリ)
⑲ 『たのしく読める日本児童文学』戦前編、戦後編 鳥越信編著 京都 ミネルヴァ書房 2004.4 全2冊 21cm (KG411-H31、KG411-H32)(YZ910-トリ)
上記のリストの資料の選定にあたっては、⑱の『はじめて学ぶ日本児童文学史』(鳥越信編著 京都 ミネルヴァ書房 2001.4)巻末参考文献「総合的通史」を参考にしたそうです。
なお、配列は刊行年順で、原著(初版)の後に、枝番号を付して増補改訂版、複製・復刻版等を記載しています。
資料の請求記号が書誌事項の最後に( )で付いているので、閲覧が可能です(YZ は国際子ども図書館請求記号。その他は国立国会図書館請求記号)。
日本の児童文学史についての、ほぼすべての重要な資料が網羅されているので、これから児童文学史を勉強しようと思っている人には非常に参考になります。
個人的には、大学の児童文学研究会に入ってから、⑥の鳥越先生の「日本児童文学案内」を買って勉強を始めました。
これはカッコに書いてあるように、「児童文学セミナー」シリーズのうちの一冊で、他に神宮輝夫「世界児童文学案内」と山本和夫「児童文学へのアプローチ」があって、児童文学の初学者にはうってつけの内容でした。
大学を卒業して児童文学とは関係のない会社に勤めることが決まった時に、⑪ 『日本児童文学史の展開』、⑪-1『現代日本児童文学史』、⑫ 『日本児童文学史年表』1、2などの講座日本児童文学シリーズや⑬ 『日本児童文学概論』などを購入して個人的に勉強を続けようとしたのですが、実際は仕事や家庭生活が忙しくなってあまり実行できませんでした。
鳥越先生の編集された⑱ 『はじめて学ぶ日本児童文学史』は未読ですので、この機会に読んでみようと思っています。