ノンフィクション作家の高野秀行さんの青春記。
結果から言ってしまえば、私はこういう世界観や人情的な話が大好きなのです・・・
主人公、高野さんが1989年から2000年まで過ごした古アパート「野々村荘」での自伝的小説。
「三畳一間、家賃月1万2千円。ワセダのぼろアパート野々村荘に入居した私は
ケッタイ窮まる住人たちと、アイドル性豊かな大家のおばちゃんに翻弄される。
一方、私も探検部の仲間と幻覚植物の人体実験をしたり、三味線屋台でひと儲けを企んだり。
金と欲のバブル時代も、不況と失望の90年代にも気づかず
能天気な日々を過ごしたバカ者たちのおかしくて、ちょっと切ない青春物語」
いいですねぇ~、青春!!(笑)。
考えてみたら、1960年代や70年代の話ではなくて、90年代のバブル時代とその後の話。
その時代背景にはまったく影響されていないところがなにげに凄い・・・
しかし3畳の部屋っていうのはどういう感覚なのだろうか?
九州の田舎に住んでいても自分の部屋は狭く感じるのに、いざ住むとなると覚悟がいるんだろうね。
でもねぇ~憧れてしまいます。 そんな神田川みたいな懐古趣味的生活に(笑)。