とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

通貨発行権とビットコイン

2023-04-19 21:31:17 | 貨幣・財政・会計・経済
結論はないが、私個人のメモとして整理。

まずは通貨発行権から、個人がお金を作ることを国家が許さない件から。


佐藤優氏「堀江氏と村上世彰氏、判決を分けた決定的な差」|NEWSポストセブン - Part 3
2017.12.15 07:00
https://www.news-postseven.com/archives/20171215_629334.html/3

片山:堀江さんというと大阪近鉄バファローズ買収騒動の印象が強いですね。私は三原脩監督時代からの近鉄ファンでして。生きているうちに一度でいいから日本シリーズで勝つのを楽しみにしていたのですが、その前に消滅してしまい、ただ呆然とするのみで。佐藤さんは堀江さんをどう見ておられますか?

佐藤:とても優れた人ですが、彼はミスを犯した。それは国家が絶対に許さない通貨発行権に触れたこと。彼はライブドア株をどんどん分割した。それを続ければ、ライブドア株はやがて貨幣の代わりとして使えるようになる。しかも株式と商品の交換は物々交換だから消費税がかからない。偽金作りをしているようなものだった。


と言うことで、佐藤優氏の言及するには、国家は通貨の個人的発行を許さない、と言うことである。
日本で流通するお金は円のみである、それで日本政府は日本国内の通貨流通を統制する、それ以外での通貨の使用は許さない、と言うことだ。

この後、ビットコインが登場した。
私は当時、この冒頭で引用した、日本と言う国家の通貨発行権の問題から、日本政府はビットコインの流通を許さないと思っていた。
ビットコインは今後の未来において流通することは無かろう、と。

が、今の現状を見てみればそれとは違った未来が来ていることが分かる。
私の予想は外れた。
基本的にビットコインを使って日本のスーパーで大根を買えることはないが、国際上の投機対象となっている。
2010年5月22日にアメリカで、ビットコインのエンジニアが所持している1万ビットコインでピザ2枚を買った。支払われた方は、今もそれを持ち続けていた場合、(様々な計算方法があるが)おおよそ100〜350億円程度の金に換金できる資産になっている。
(ちなみにビックカメラではビットコイン決済ができるようだ)。

上記のピザの他、ビットコインの紹介書籍においては、レストランで飲んだコーヒーの代金をビットコインで支払う様子が描かれている。
Mastaring Bitcoin アンドレアス・M・アントノプロス P016

続いて、アリスは最近ビットコインでの支払いを受け付け始めたパロアルトのボブのカフェで、ビットコインによる支払いを行います。ボブのカフェでは現地通貨(ドル)の値段表示しかありませんが、支払いをするときにドルで払うのかビットコインで払うのかを決めることができるのです。
(中略)
 ボブは言いました。「1ドル50セントです。ビットコインでの支払いであれば15mBTCですよ。」


と言うことで冒頭の佐藤氏の言説に長い間納得していたのだが、私にはこの理論と現状の齟齬において、煩悶をし、私の心と脳が整理を求めている。

私は次のようにまとめた。
以下は私の作業仮説である。
断言形式で書いているが、推測であり、かつ各項目は仮説であるので、互いに相反する部分が出てきているが、材料を出し切る。

1.
佐藤氏の言説は正しい。日本政府は円以外の通貨の流通を認めない。
一方、アメリカ発の理論上の仮想通貨ネットワークは、新時代での世界潮流における通貨支配構造の実行力をアメリカが握った形になっており、それに屈する形で日本政府はしぶしぶ仮想通貨の部分的流通や投機を認めた。

2.
佐藤氏の言説は正しい。日本政府は円以外の通貨の流通を認めない。
しかし、世界潮流となった仮想通貨ネットワークはもう止められない。
この潮流に抗うよりも乗った方が日本の利益になるだろうと日本政府は踏んだ。
よって、今までは公的には通貨発行権の立場から他の通貨の流通を認めていなかったし、今後もそういう体制を取るが、ビットコインなどの新しい時代の仮想通貨については、これのみしれっと許容の姿勢を取って様子見をしている。
(問題があれば締め上げて、関係者の逮捕と規制の強化によって日本国内の統制をしようとしている)。

3.
佐藤氏の言説は誤っている。
日本政府は国内における通貨発行権を維持したいと言う意志を持つが、実情、それを統制することはできない。
それは現在の日本を見ればその差異(やりたいけどできない)が明らかに見て取れる。


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