とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

JAL:CMへの疑問

2013-08-29 07:57:41 | 国内社会批判
JALのCMがある。このCMでは、日本での功績の数々を年ごとに列挙し、如何にJALが日本の航空史に貢献してきたかを宣伝している。オリンピック聖火の搬入、ジャイアントパンダの搬送・・・私はこれは大変良いことだと思う。しかし違和感が残る部分があったので補足として書いておきたい。

その部分とは、CM中における「1990年 イラク在留邦人に救援機を派遣」と言う部分である。
このCMの論調だと、日本航空が先陣を切ってイラクへ日本人を救出しに行ったような印象を受ける。が、実際はそうではない。

実はその遡ること五年前に、在イラン大使館は日本航空に対して救援機派遣を要請した。この時、日本航空はその要請を断っている。
イラン・イラク戦争の只中であった1985年3月17日、サダム・フセインは48時間の猶予期限以降に上空を飛ぶ航空機を無差別に攻撃すると突如宣言した。この際、日本航空の労組はパイロット・乗務員の安全が取れないことを理由に日本人を救援する為の救援機の要請を拒絶した。

下記はウィキペディア日本語版「イラン・イラク戦争」からの引用である。

<この宣言後、イランに住む日本人以外の外国人はおのおの自らの国の航空会社や軍の輸送機によって順次イランから脱出していった。ところが、日本においてはそうではなかった。ただちに日本航空にチャーター便の派遣を依頼したのだが、日本航空のパイロットと客室乗務員が組織する労働組合は、組合員の安全が保障されないことを理由にいずれもこの要請を拒絶した。その間、在イラン日本大使館では手を尽くして救援機を派遣した各国と交渉したものの、いずれの国も自国民救出に手一杯であり、希望者全てを乗せてもらうことは到底かなわず、いまだ200名を超えるイラン在留邦人が全く脱出方法が見つからずに生命の危機に瀕する状況にあった。

なお、当時の政治情勢では、自衛隊を国外に派遣することは難しかった。>

私はこの文章を基にJALを批判したいのでは無い。命をかけて海外にいる邦人を助けに行け、と言われた場合、誰であろうともかなり難しい判断になるのは間違いない。

私が非難したいのは、公的情報に関して、事実関係をきっちり公表しないことによる失敗の隠蔽と反省の不在の可能性が生まれることにある。日本航空は1985年の失敗があったからこそ1990年の行動に繋がった部分もあるのだろう。ここをきっちり抑えておくべきではないだろうか。

公的利益に関しては、反省材料を摘出し、それを以て未来へ繋げる。この事実関係はその後におけるJALの正した姿勢と共に、はっきりと書き出すべきである。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

懐疑 朝日新聞

2013-08-27 22:50:18 | 報道
新聞とは現代における基調な情報源である。
その意味において、朝日の占める位置はさながら言論の一等地にあるため、私はこれを尊重したい。

だが昨今の報道でやはり違和感がある。
私は前回、「サイバー戦争論考」で朝日新聞の記事についての対抗言論を行った。
平成25年6月8日での朝日新聞夕刊1面で中国と米国が対等に共闘していく姿勢を描いたものだった。しかし、中国側によるアメリカへのサイバー攻撃についてはここの紙面上では触れなかった。
朝日新聞は中国の動きを正確につかんでいなかったのだろうか? 答えはNo。そんなことは無い。

ここで一つの記事を紹介する。
文芸春秋2013年9月特別号を見てみよう。冊子中盤、必ず222ページに陣取っているコラム「新世界地政学」は、朝日新聞社元主筆の船橋洋一氏が書いている。ここの記事から引用する。

<中国の台頭が米国の二十一世紀戦略にとって最大の挑戦であることは間違いない。このほどカリフォルニアで行われた米中サミットも内実は緊張を孕んだものだった。夕食の席で、習近平中国国家主席は、一九三〇年代の日本の中国侵略でどれほど中国の国民が災難を被ったか、日本の軍国主義が再び勢いを増している、尖閣諸島をめぐる日本の過剰反応が戦後秩序への脅威になっている、と長々と述べ立てた。
 モノローグが一時間ほど続いたところで、オバマが制止した。
「ちょっとこの辺でいいですか? 」
「日本は米国の同盟国です。友人です。それに日本は民主主義国です。日本のことをそんな風に言うのは適切ではありません。」
 会談後、オバマはこのサミットそのものの意義にクビを傾げたという。オバマの対中不信感は強まった。>

この分析はストレートでいてスマートだ。朝日新聞のインテリジェンス能力は最高の位置にある。だが、それがゆえに私は腹が立って仕方が無い。

なぜこうした特級の分析を朝日新聞紙面上に載せないのであろうか。
本来であれば、朝日は高級紙に当たるのだからもっとこういう論を社説なりなんなりで載せるべきである。
しかし、現在の朝日新聞は完全に扇動の装置としてしか機能していない。
真実に近い分析は文芸春秋に載せるのに、朝日新聞には扇動情報しか載せないのか。
夕刊であろうとも扇動を朝日新聞1面トップに乗せるのか。
読者をバカにしているのだろうか。
我々は金を出して朝日を買う時に、夕刊フジや東スポを買っている訳ではないのだ。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

値段の条件

2013-08-27 08:18:26 | 貨幣・財政・会計・経済
報酬とは、その労働量に比例しない。全ては契約によってその多寡が決定される。
その契約の条件の優勢、劣勢を決めるのは需要と供給である。

農業を見てみよう。コルホーズは失敗し、しかし古来からのやればやるだけ貰える、いわゆる歩合式の農業は、成功と共に発展、拡大してきたと言える。が、現代の経済と絡み合った農業はそうでは無い。豊作になると価格が下がり、収支に折り合いが付かなくなる為にわざわざ余剰産品をつぶしたりする(実にもったいないが)。
農産物といえども、需要と供給から来る契約決定の有利・不利の前提条件からは逃れられないのだ。言わんや人をしてをや。しかして高く売れる人とは何だろうか。
少ない人が持っている能力で、尚且つ多くの人が求める能力とは・・・。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心事の棚卸し

2013-08-27 07:54:56 | 雑感
まあなんと言うことでしょう。あんなに暑かった夏の日が嘘のよう、今では気候がすっかり冷え込みを見せ、寒さのせいで寝起きにくるぶしが固くなってたり、関節が痛くなったり、傷の治りが遅くなったり、肌のハリツヤも無くなって・・・。

まあそれは良い。
それはいいとして、まだ九月にもならないと言うのに昨今は冷え込みが激しい。三月のころは三寒四温だなんて言って、暖かい日を数えたりしたが、暑さから転じて寒さを感じるようになると冷え込みの日はカウントしないのが、日本でのご都合主義らしい。日本人の、と言うよりも、見たくないものは見ない、臭いものには蓋、と言うのが、人間の修正である、と言うべきでもあろう。

一万円札の肖像でおなじみの福沢諭吉は、著書「学問のすゝめ」の中でたまには心事の棚卸しをしなさいよ、と言っている。心配事や気にかかっていること、あるいは目標をどれだけ達成できたかとか、これまで何をやってきて、これからどうするのか、と言うことを一旦整理(棚卸し)するのが大切だと言う。確かにその通りである。

むしろここの記述が私にとっての棚卸しであった。いろいろなもやもやを抱えるのが非常に不安であったからだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雑談:お金の行方

2013-08-25 23:11:00 | 映像作品
まるちゃんねる : フランス人は「グレンダイザー」や「キャンディキャンディ」を見て育った 「日本のゲームが海外に通用しない」なんてウソ
http://blog.livedoor.jp/maru2channel/archives/54006674.html
より

----
<11 :名無しさん@13周年 : 2013/08/25(日) 21:41:55.74 ID:h6lu+Hf2
成功したゲーム制作者ってのが出てこない土壌だから、
優秀な人が必死こいてゲーム作ったりしなくなったんじゃね
日本で財産を築くのは人の売り買いしてる連中ばっかりだもの >
----

確かにこの通りである。
共産主義が失敗した通り、中国の先富主義がある程度成功している通り、創出に応じた利益分配で成功が築かれる。
だが、金があるところに金が集まる通り、そして放っておけば発明者や創出者、作業従事者に利益が分配されない(青色ダイオードなど)例を見る通り、基本的に現代社会では、その創出対象物の利益分配の決定権を握る者が分配金を多く得るのである。

少し難しくなったので簡単に言うと、昔懐かしのコントグループ「ドリフターズ」では、加藤・荒井・仲本・高木・志村が頑張っているのに、利益分配の決定権は全ていかりや長介が握っていた為、いかりやとその他のメンバーのギャラ分配は6:1:1:1:1であったとされる。これを想像すれば労働に対する分配が無かったという構造が見えるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする