年の瀬だというのに私はこんなことを書いてはいるが、まあ仕方もあるまい。
例によって、話しがあちこちに飛ぶ。
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SFの世界が現実に、米が「空中空母」開発…無人機の発射・回収、空中給油で「戦闘の形」が変わる
http://www.sankei.com/west/news/141125/wst1411250003-n1.html
SFの世界だけに存在すると思われていた「空中空母」の開発に、米国防総省高等研究計画局(DARPA)が乗りだし、話題となっている。まだ大学などの研究機関にアイデアを募集している段階だが、戦闘機の給油や無人機の発射・回収を可能にする空中空母が実現すれば、「戦闘の形」を大きく変えるのは間違いない。映画やゲームの世界でおなじみの超兵器「空中空母」は本当に実現するのか。(岡田敏彦)
空中から「出撃」
飛行中の戦闘機がミッションを受けた後、陸上基地に着陸せず、空中空母に着艦して燃料とミサイルを補給し、再出撃する-。空中空母といえば、ゲーム「エースコンバット」(バンダイナムコゲームズ)に登場する空中要塞や、米映画「アベンジャーズ」で活躍した、既存の空母の周囲四カ所に上昇用のエンジンを付けたものなどが思い浮かぶが、DARPAが開発するのは、こうした空母とは少し趣きが異なる。米紙ワシントン・ポスト(電子版)などによると、RQ-4グローバルホークやRQ-1プレデターといった無人機用の母艦で、大量の無人機の発射、回収が可能というものだ。
その目的は、「無人機の活動可能範囲を広げることによって、経費の削減とパイロットの飛行事故や被撃墜などのリスクを減らす」(DARPA)というもの。
グローバルホークは偵察用カメラや通信傍受機能を持ち、高度約1万8千メートルを30時間以上にわたり飛行する。操縦は米国本土から衛星経由で可能とされ、航続距離(片道)は約2万2千キロに及ぶ。
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年末ともなると、各種記事には次のような形でお題が並ぶ。
・今年の重大ニュース
・今年の反省
・来年への抱負
・来年の予想
さて、これら私自身に関することはとりあえず他でやることにして、ちょっとここで素人ながらの米軍事情報に関する私の予想をしてみたい。
これは来年の予想、というよりも今後100年間でどうなるかという予想である。
私は素人でこんなものは論評にかするとは思えず、尚且つ私が投げる論題というボールは、そのキャッチャーミットにおさめようともしないのではあるが、まあボールを投げているのは誰にも関係のない私自身であって、そのボールが無限大に増産されることを思えばどこへ投げたって良いではないだろうか。それでいてボールが無限に湧き出て困るのは私の方なので、手っ取り早くこのブログに叩き込むことをしなければ私の方が大変なのである(頭がパンクする)。
それはさておき、私の予想である。
話しがあちこちに飛ぶが、これは読まれている人を前提とせず、ただ単にこのブログが私のメモ帳なのだ、という基本を振り返ってみればまあそれも仕方無い。
それでは始める。
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上述のニュースであるが、実現しないと予想する。
但し留意点がある。
従来の思考であるままであるならば、という留意だ。
我々が空中空母と聞いて想像する代物は技術的に実現しないのである。航空母艦を空中に浮かべるとして、どれだけの燃料が必要になるだろうか。
あるいは、従来の戦争継続と聞いて、そのまま滞空できる燃料は基本的に存在しない。ダイ・ハード2を見てみよう。テロリストが空港占拠したために、中々下に降りられなかった旅客機は、その燃料と滞空時間を気にしていた。基本は滞空時間は少なくなればなるほど良いのである・・・が・・・
こうした発想とは、従来の思考の産物に過ぎない。
かつて東条英機が技術者に「燃料を使用しない航空機を作れ」と言い、技術者達は一笑に付したと言う(後世の創作ではあるが)が、ただ現状振り返ってみるに現代の日本もあまり変わっていない。そもそも日本人はイデアに近付く為の思考法を放棄しているが為に、世界を構築する為の思考というのはかなり苦手のようなのである。
そもそも国の成り立ちがそうであった。
日本はひのもとという世界の中で見れば、歴史上内戦に次ぐ内戦を繰り返し、その内、外敵に脅威を見出した後は日本という単位で国家を考えることになった。言ってみれば、現在の日本人からしてみれば、一から十まで日本人が日本を形作っていたとも言える。日本人同士で都合つけさえすれば、そこには十全な生活が図れることになる。あるいは現代日本人は、科学の進歩がいかに社会を弱体化せしめるかということに病的に叩き込まれてしまった。
であるので、能動的に社会的進歩を行う、という点に倫理的観点からの忌避感が伴って、自らものを生み出さないという体質を生み出してしまった(無論例外もあるにはあるが、モノやコトを根幹から作り出せない、という国民的体質の点においてはこの通りだろう)。
対して、アメリカは、清教徒分離派がイギリスからの脱出を望み、新天地を目指して渡航した地である。
当然ながら先住民はいた訳だが、これをインディアン移住法やらなんやらで僻地に追い出していってしまった(その時の死亡者数は、チェロキー族4000名にも上るのだという)。
こうしてアメリカ大陸の西側を領土として獲得して行ったその行動原理は、マニフェスト・デスティニーなる代物であった。各地の文明化を口実にその領土を拡大して行ったのである。
この調子でメキシコやハワイなどをも簒奪して行くが、この歴史の行程を見るに当たり、アメリカの本質というのは実に侵略国家であるのだという見方が出来る。領土的獲得を国是とし、フロンティアはどこかと常に追い求める国民気質である。
日本とドイツは都合が悪かったのだろう、大陸への足がけとして、システマティックに間接支配することをアメリカは選択した。
さて、そんな中、アメリカという国は、そのイデア追求体質と根幹原理の策定、そこからの更なる追及、そして何より重要なのが未来へ向けての社会原理創出を社会認識的に肯定した。分かりやすく言えば、次なる社会を作るのに長けている気質があり、未来像をビジョンとして描き出すのに長けている社会だった。
※余談ではあるが、こうした姿勢を持つ者は、日本では無視の一途を辿る。
大変残念ではあるが、これはメンタリティの差だ。
欧米では研究をresearch、即ちre(再び)search(探す)ということになり、先人の追い求めたる所を求め、飽くなきイデア(我々が頭の中で理解しうる理念)の追求をしているのに対し、日本では研究を研(と)いで究(きわ)める、という考え方になっているのだから、イデアのコアや、あるいは別の何かの応用、という点に二の足を踏んでしまうことになりかねないか? という疑念も出てきてしまう。神託により刀剣を鍛冶するようなことを得意とした日本ではそれを作る時には最大限の力を発揮したが、ものごとの根幹原理へ到達し、更に再応用、即ち量産を行う時に不利を究めた。ここではresearchの訳語として、研究に代わる新しい概念や語感が必要になってくるのではないか、という推論はひとまずおいておく。
最初の議論に戻ると、空中母艦は日本人の頭の中では成立しない。そもそも空中母艦という発想そのものが、創作以上の域から出ない。それが今、アメリカによって計画されている。そして私は、現在のままの思考であるとこれは実現しえないとした。それではアメリカはどのようにして実現しうるのだろうか?
予想をする前に、いや、具体的な予想結果を導き出す前に思考材料をここにおいておく。これらから何の結論が導き出されるかは、材料をそろえた時点で自明であろう。
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神の杖 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E3%81%AE%E6%9D%96
神の杖(かみのつえ、英:Rods from God)は、アメリカ空軍が開発中だとされている宇宙兵器(軍事衛星)。Kinetic bombardment(運動エネルギー爆撃)とも呼ばれる。
核兵器に代わる戦略兵器として計画されている兵器で、タングステンやチタン、ウランからなる全長6.1m、直径30cm、重量100kgの金属棒に小型推進ロケットを取り付け、高度1,000kmの低軌道上に配備された宇宙プラットホームから発射し、地上へ投下するというもの。極めて大規模であるが、一種の運動エネルギー弾であると言える。落下中の速度は11,587km/h(約マッハ9.5)にも達し、激突による破壊力は核爆弾に匹敵するだけではなく、地下数百メートルにある目標を破壊可能だとされている。
金属棒の誘導は他の衛星によって行われ、地球全域を攻撃することが可能。また、即応性や命中率も高いばかりか、電磁波を放出しないため探知することが難しく、迎撃は極めて困難だという。
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軌道エレベータ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8C%E9%81%93%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF
軌道エレベータ(きどうエレベータ、英: Space elevator)は、惑星などの表面から静止軌道以上まで伸びる軌道を持つエレベーター。
宇宙空間への進出手段として構想されている。カーボンナノチューブの発見後、現状の技術レベルでも手の届きそうな範囲にあるため、実現に向けた研究プロジェクトが日本やアメリカで始まっている。
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紙飛行機を宇宙から飛ばしても燃えないのはなぜ?(page 2) - 設計・生産 - 日経テクノロジーオンライン
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100727/184557/?P=2&rt=nocnt
正解は,紙飛行機の「形状」と「素材」の中に隠れている。
まずは形状。スーパー紙飛行機は,スペースシャトルを模している。これ自体は何ら特別ではないが,秘密はその質量と翼の表面積の関係にある。宇宙から物体を落下させて大気圏突入時に物体を燃やさない(温度を一定以上に上げない)ためには,速度を十分に抑える必要がある。具体的には,「弾道係数」を小さく 設計するのだ。同係数は質量に比例し,空気抵抗係数(Cd値)と表面積に反比例することから,質量を軽く,表面積を大きくすればいい。
とはいえ,飛ばすのは高度約400kmにある宇宙ステーションから。宇宙ステーションは7.9km/sほどの高速で地球の周りをぐるぐると回っているた め,初速も7.9km/sになる。紙飛行機の弾道係数を小さくしても,空気との摩擦や断熱圧縮による熱で表面温度がある程度は上昇することは避けられず, 普通の紙では燃えてしまう。
「やはりムリか」と思われた2007年,プロジェクトチームはある素材と出合う。正月飾りを製造する横浜市のメーカーが開発した「超越紙」だ。通常の紙 に,アルコキシシラン溶液を出発原料として,ゾル-ゲル法でシロキサン結合を持つ薄膜をコーティングする。紙は紙でも,優れた耐熱性や撥水性を発揮するよ うになる。
この紙を使えば,200数十℃まで燃えない。すると「紙飛行機の弾道係数は0.5kg/m2でいい」(開発に携わった東京大学大学院教授の鈴木真二氏) ことが分かった。シミュレーションの結果,前述した形状と質量が決まる。計算では,高度100kmくらいで5km/sまで減速できるそうだ(図1)。
果たして,この速度で大気圏に突入して,紙飛行機は本当に燃えないのだろうか。2007年12月と2008年1月に東京大学柏キャンパスで「極超音速高 エンタルピー風洞」を用いた実験が実施された(図2)。全長80mmのスペースシャトル型紙飛行機にマッハ7(高度70km地点で6km/s程度に相当) の高速流(気流動圧約8kPa,よどみ点温度約200℃)を10秒間当てたが,燃えたり損傷したりしなかった。この瞬間,スーパー紙飛行機の「実力」が証 明された。
しかし,こうして生まれたスーパー紙飛行機にも欠点がある。地球に帰還したときに,着陸地点をコントロールすることも,そこを自ら知らせることもできな い点だ。この欠点を補うための苦肉の策が図3。「拾われた方はJAXAまでお知らせください」と,10カ国語で書いてある。
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RQ-1 プレデター - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/RQ-1_%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%87%E3%82%BF%E3%83%BC
RQ-1 プレデター(Predator, 英語で捕食者、略奪者の意)は、ジェネラル・アトミックス社製の無人航空機(UAV)。
アメリカ空軍では中高度長時間滞空(MALE)無人機システムに分類されている。
主な任務は偵察やヘルファイアミサイルによる対地攻撃(武装型のMQ-1のみ)で、1995年の配備以降ボスニア(セルビア)、アフガニスタン、パキスタン、イラク、およびイエメンで作戦に参加している。
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Conventional Strike Missile - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Conventional_Strike_Missile
Conventional Strike Missile(コンベンショナル・ストライク・ミサイル、CSM)は、アメリカ軍が構想中の通常弾頭搭載型打撃ミサイルで、核兵器削減に伴い、核に変わる長距離打撃能力を持つ戦略兵器・抑止力として開発が進められている。アメリカのPrompt Global Strike計画(en:Prompt Global Strike、(Conventional) Prompt Global Strike「(通常兵器による)迅速なグローバル打撃」)の一環とも言われている。
世界のいかなる場所に所在する目標に対しても、命中精度の高い非核兵器によって、敵のアクセス拒否能力を突破して迅速な打撃を与えようとするものである。
1995年にアメリカ空軍が先端を尖らせた弾頭をICBMに搭載し貫通力のテストを行い、突入角90度で約9mの深さまで貫通し、既存の貫通兵器をしのぐ貫通力を実証した。
地上発射型・海上発射型・海中発射型・空中発射型が計画されている。
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話しは若干逸れるがもう一つ重要なことに言及しておく。
アメリカの最終的目標は、全世界の地政学的統率、そして覇権国家体制によるシステマティックな富の享受である。
その為に世界に軍事展開と新兵器開発、及び金融体制、技術資本、技術的デファクトスタンダードの掌握を目指している。
そして、それらが軍事へと集中され、更にそこから地政学的安定と利益の享受をするという循環を生み出そうとしている。
上述の軍事的関与は具体的にどのようにしてなされるのか?
大胆な予想すぎて笑われるレベルではあるが、しかし書いておこう。
軌道エレベータで物資を成層圏に輸送した後、成層圏にある基地(ベース)に無人機、ないしは神の杖を配備する。
そこから対象を発射し、目標を攻撃する。
その後、自爆か、あるいは洋上にて回収を行う。
当然ながら、今までがそうであったように、この軍事技術は民間に転用されて、社会は一層のインフラシステムを享受するようになる。
例えば、飢餓地帯に、食糧援助のパラシュートを投下させたり、あるいは砂漠地帯の沿岸沿いにマングローブの種子を撒き、砂漠緑化したりするなど。宅配まではできないとは思うが、散布・配布はできるはずだ。無論これは大変残念ながら軍事利用でも悪用できる。
散布・配布への流用が可能なのであれば毒物や生物兵器、あるいはダーティボムも同様にできる可能性があるのである。
もっとイデア寄り、即ち抽象的に考えてみよう。
下記QAは対話者がいるわけではなく、私一人の頭の中での自問自答である。
Q.世界で最も関心を寄せるべきことは何か?
A.それは地政学的安定である。国家同士が安定・運営されていれば、国民は幸せになるし、戦争が起きなければ、死傷者も出ない。
Q.その実現はどうすべきか?
A.大変残念ながら、人類の歴史は戦争の歴史であった。人類学的にも、心理学的にも、社会学、社会科学、歴史から見ても、人間の暴力性というのは絶対的に失われることはない。これはどの時代、どの地域の人間をとってしてみても変わることのない性質であり、今後もこれが失われることはほぼないだろう。これをもってして、他者に暴力性があると批難するきらいもあるが、しかしその暴力性は、その主張者が人である限り、その主張している人が抱える課題でもある。
武力を放棄して平和を実現するというのはある種の理想ではあるが、この理想は実現しない。片方が放棄しても、もう片方が放棄してくれる可能性というのは殆ど無い。それはWW2後の日本と中国、及び北朝鮮(ないしは韓国)が証明した。理想論がどれだけ唱えられようとも、この戦後の歴史が覆ることはない、そのような証明を中国はしてしまった。よって武力同士が均衡する状態がかりそめであっても平和を保てる期間が多くなる、そのような経験則に基づいて(勢力均衡的発想)、軍事力を拮抗させるようにした。
自己がいるなら相手もいる。その中で自己の平和を獲得したいのであれば、自己の軍事力を増強させることが必要である。それには他者と比較して優位となる科学技術研究が必要で、更にそれを獲得するには、次なる社会インフラを構築せんが為の思想が必要となる。