とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

ビットコインの説明と金

2023-04-10 22:24:57 | 貨幣・財政・会計・経済
ビットコインの説明で次のようなものを見つけた。


 ビットコイン自体は技術ですが、人々の間で価値を交換するための言語、つまりお金を表すものでもあります。


と言うことで、一般的には「ふーんまあそうだろうな」的な考えで次の文章に進むのだが、私はここで引っかかってしまった。

価値とは何か? それの交換とは何か? 言語とは何か? 「人々の間で価値を交換するための言語」がお金の解釈でいいのか? と。

私はスルーできずに、これを深い感じで考えてしまった。

そもそも価値と言うのは分かってそうで我々が分かっていないものの内の一つである。
普通に考えれば、「ほら、分かるだろう、お金だとかダイヤとかゴールドだとかだよ。あるいは愛だと信条とか理念とかじゃないか」と言う話なのだが、これは人間社会において通底できる具体例ではない。

例えば、インカ帝国では金(ゴールド)と言うものにはあまり価値がなく、加工しやすい金属程度の認識だった。そこでの流通での価値が置かれているものは布製品などであった。
愛・信条や理念なども時代や地域によって、現代社会の我々から見ればあったり無かったりする。例えばスパルタでの幼少時教育では殺しと盗みを是認していたが、それが当時のスパルタでの正義であり規律であり、信条や理念であった。

と言うことで価値とは何かを丁寧に掘り下げていくと、私なりに考えれば次のようになる。
元々我々人間と言うものは、気性な物品や再利用可能で人々が求めたり大切にしたりするものを、物品や考えに対して評価の尺度をイメージし、固着化させる。それが数字のようにあるものは大きくあるものは小さく限りなくゼロに近かったりする。その自分や他人が求めたり大切にしたりする際の評価尺度における、物品や理念に対して内在的に固着している概念を価値と言う。

つまり一方の土地で「これが価値があるな」と思っているものが、もう一方の土地で「これは価値がないな」と思うものだったりするのである(しかしこの差異を利用したものが転売であり、交易であり、商社のビジネスである)。

では、「価値の交換」とは? 
ビットコインで何かを買ったり売ったりするのは、それの品物がビットコインの価格と同じだと思ったからだろう。それはわざわざ交換するべくものなのか? 
答えはイエス。単純なバーター(物々交換)ではなく、中間的な価値の指標がそれぞれの集合認識から成る価値の固定(市場)で形成され、別のものにワンクッション置いて交換できるから、逆説的に「ビットコインの価値」が形成されるのだろう。

では「人々の間で価値を交換するための言語」とは? 
そう、上記のように、世界規模で何かを売って金(ワンクッション置いた取引のための中間媒体)を稼いだり、あるいはその金を使って何かを購入したりするのに、このビットコインという世界中にネットワークでつながったシステムが必要である。この仕組み・システムこそが、その取引をスムースに営為させるための道具であり、これを言語として呼称しているのだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「家賃が上がりますという管... | トップ | 試験の誤認、社会の誤認 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

貨幣・財政・会計・経済」カテゴリの最新記事