・潜水艦のスペックを政府発表レベルでリークしちゃあかんだろ。
・コロナで財政が問題になったというのは分かるけれども。
・正直この件ではちょっとだけ韓国に同情する。
・が、その前に超機密情報であった潜水艦輪切り写真を韓国自身が公開していたらしく、どっちもどっちだと思った。
<
意味不明なインドネシア、韓国から導入した潜水艦は「期待ハズレ」と批判
2020.09.17
https://grandfleet.info/indo-pacific-related/indonesia-criticizes-korean-submarines-for-disappointing-performance/
インドネシアメディアは、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦(209/1400型)の性能が期待はずれだと報じている。
インドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣は今月9日、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦(209/1400型)の2番艦「アルデダリ」の性能が期待はずれだと批判して注目を集めている。
韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦は計3隻あって1番艦「ナーガパーサ」は韓国で建造、2番艦以降は韓国がインドネシアに技術移転を行い現地で建造されたのだが、プラボウォ・スビアント国防大臣はドイツから導入したチャクラ級潜水艦(209/1300型)は連続潜航期間が90日もあるのにナーガパーサ級潜水艦2番艦「アルデダリ」の連続潜航期間は30日しかないと批判、正しく韓国側から技術移転を受けたのか検証する必要があると言い出したのだ。
別に韓国を擁護する訳ではないが、これは非常識すぎる批判と言わざる得ない。
ドイツから導入したチャクラ級潜水艦も、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦もAIP機関を搭載していないドイツの209型潜水艦がベースで連続潜航期間は推定50日と言われており、90日もの連続潜航期間を要求するのはあり得ない話だ。
そもそも機密性の塊と呼ばれている潜水艦の正確なスペック(一般に出回っている数値は大まかなもの)を一国の国防大臣が公の場で口にすること自体が非常識で、さらに原子力潜水艦でも乗組員や食料の問題から実用的な連続潜航期間は60日が限界(技術的には無限)と言われており、AIP機関を搭載した日本のそうりゅう型潜水艦でも連続潜航期間は20日程度らしい。それにも関わらず小型でAIP機関を搭載していない209/1400型潜水艦に連続3ヶ月間(90日)もの潜航期間を要求するのは難癖以外の何物でもない。
では、なぜプラボウォ・スビアント国防大臣は韓国から導入した潜水艦に難癖をつけたのかだが、これには伏線が存在する。
今年4月、インドネシアは経済悪化を理由に国防予算が削減されるため韓国と結んだ潜水艦の追加導入契約(約11億ドル)キャンセルを検討し始めたと米国のThe Diplomatや英国のJanesが報じており、このニュースと同時期にプラボウォ・スビアント国防大臣は「韓国から導入した潜水艦はシンガポールが導入予定のインヴィンシブル級潜水艦(218型SG/AIP機関搭載)より性能が劣る」と発言して、前任者が決定した現行の潜水艦調達計画(※1)に不満を漏らしていた。
ここに絡んでくるのがドイツと組んでAIP機関を搭載した214型潜水艦をインドネシアに売り込んでいるトルコだ。
トルコは韓国が持っていない214型潜水艦の海外輸出用ライセンスをドイツから与えられており、インドネシアが韓国から通常動力の209/1400型潜水艦を導入していることに目をつけ、プラボウォ・スビアント国防大臣をトルコに招待(2019年11月と2020年2月の2回)してAIP機関(燃料電池方式)を搭載した214型潜水艦を見学させてアピールを行っている。
ここまで情報を並べれば、インドネシア側(というよりもプラボウォ・スビアント国防大臣)が何を意図しているのか丸見えだ。
2019年04月:209/1400型潜水艦を3隻韓国へ追加発注
2019年10月:プラボウォ・スビアント氏が国防大臣に就任
2019年11月:トルコに招待され214型潜水艦を見学
2020年02月:再びトルコに招待され214型潜水艦を見学
2020年03月:韓国に発注した潜水艦のキャンセル検討報道
2020年04月:シンガポールが導入する潜水艦よりも性能が劣る発言
2020年09月:韓国から導入した潜水艦の性能(連続潜航期間)批判
要するにプラボウォ・スビアント国防大臣は前任者が決定した209/1400型潜水艦契約をキャンセルして、トルコからAIP機関を搭載した214型潜水艦を導入したいと考えており、契約を合法的に解除するため韓国側が正しく技術移転を行わなかったの原因で2番艦「アルデダリ」の連続潜航期間が不足 → 契約不履行 → 追加契約見直し=解除に持っていく筋書きを描いているのかもしれない。
勿論、これは管理人の推測なので絶対ではないが、当たらずと雖も遠からずではないかと思っている。
このプラボウォ・スビアント国防大臣という人物はフランスでラファールを購入すると吹聴したり、オーストリアに突然ユーロファイターを引き取ると提案してみたり本当に行動と真意が読みにくい人物で、しかも国防大臣としての任期は2024年まで残っている。そのため日本もインドネシアに防衛装備品を売り込む際には彼を相手にする必要(※2)があるので笑ってはいられない。
果たして韓国はインドネシア側の無理難題にどう付き合うのか注目される。
>
・コロナで財政が問題になったというのは分かるけれども。
・正直この件ではちょっとだけ韓国に同情する。
・が、その前に超機密情報であった潜水艦輪切り写真を韓国自身が公開していたらしく、どっちもどっちだと思った。
<
意味不明なインドネシア、韓国から導入した潜水艦は「期待ハズレ」と批判
2020.09.17
https://grandfleet.info/indo-pacific-related/indonesia-criticizes-korean-submarines-for-disappointing-performance/
インドネシアメディアは、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦(209/1400型)の性能が期待はずれだと報じている。
インドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣は今月9日、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦(209/1400型)の2番艦「アルデダリ」の性能が期待はずれだと批判して注目を集めている。
韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦は計3隻あって1番艦「ナーガパーサ」は韓国で建造、2番艦以降は韓国がインドネシアに技術移転を行い現地で建造されたのだが、プラボウォ・スビアント国防大臣はドイツから導入したチャクラ級潜水艦(209/1300型)は連続潜航期間が90日もあるのにナーガパーサ級潜水艦2番艦「アルデダリ」の連続潜航期間は30日しかないと批判、正しく韓国側から技術移転を受けたのか検証する必要があると言い出したのだ。
別に韓国を擁護する訳ではないが、これは非常識すぎる批判と言わざる得ない。
ドイツから導入したチャクラ級潜水艦も、韓国から導入したナーガパーサ級潜水艦もAIP機関を搭載していないドイツの209型潜水艦がベースで連続潜航期間は推定50日と言われており、90日もの連続潜航期間を要求するのはあり得ない話だ。
そもそも機密性の塊と呼ばれている潜水艦の正確なスペック(一般に出回っている数値は大まかなもの)を一国の国防大臣が公の場で口にすること自体が非常識で、さらに原子力潜水艦でも乗組員や食料の問題から実用的な連続潜航期間は60日が限界(技術的には無限)と言われており、AIP機関を搭載した日本のそうりゅう型潜水艦でも連続潜航期間は20日程度らしい。それにも関わらず小型でAIP機関を搭載していない209/1400型潜水艦に連続3ヶ月間(90日)もの潜航期間を要求するのは難癖以外の何物でもない。
では、なぜプラボウォ・スビアント国防大臣は韓国から導入した潜水艦に難癖をつけたのかだが、これには伏線が存在する。
今年4月、インドネシアは経済悪化を理由に国防予算が削減されるため韓国と結んだ潜水艦の追加導入契約(約11億ドル)キャンセルを検討し始めたと米国のThe Diplomatや英国のJanesが報じており、このニュースと同時期にプラボウォ・スビアント国防大臣は「韓国から導入した潜水艦はシンガポールが導入予定のインヴィンシブル級潜水艦(218型SG/AIP機関搭載)より性能が劣る」と発言して、前任者が決定した現行の潜水艦調達計画(※1)に不満を漏らしていた。
ここに絡んでくるのがドイツと組んでAIP機関を搭載した214型潜水艦をインドネシアに売り込んでいるトルコだ。
トルコは韓国が持っていない214型潜水艦の海外輸出用ライセンスをドイツから与えられており、インドネシアが韓国から通常動力の209/1400型潜水艦を導入していることに目をつけ、プラボウォ・スビアント国防大臣をトルコに招待(2019年11月と2020年2月の2回)してAIP機関(燃料電池方式)を搭載した214型潜水艦を見学させてアピールを行っている。
ここまで情報を並べれば、インドネシア側(というよりもプラボウォ・スビアント国防大臣)が何を意図しているのか丸見えだ。
2019年04月:209/1400型潜水艦を3隻韓国へ追加発注
2019年10月:プラボウォ・スビアント氏が国防大臣に就任
2019年11月:トルコに招待され214型潜水艦を見学
2020年02月:再びトルコに招待され214型潜水艦を見学
2020年03月:韓国に発注した潜水艦のキャンセル検討報道
2020年04月:シンガポールが導入する潜水艦よりも性能が劣る発言
2020年09月:韓国から導入した潜水艦の性能(連続潜航期間)批判
要するにプラボウォ・スビアント国防大臣は前任者が決定した209/1400型潜水艦契約をキャンセルして、トルコからAIP機関を搭載した214型潜水艦を導入したいと考えており、契約を合法的に解除するため韓国側が正しく技術移転を行わなかったの原因で2番艦「アルデダリ」の連続潜航期間が不足 → 契約不履行 → 追加契約見直し=解除に持っていく筋書きを描いているのかもしれない。
勿論、これは管理人の推測なので絶対ではないが、当たらずと雖も遠からずではないかと思っている。
このプラボウォ・スビアント国防大臣という人物はフランスでラファールを購入すると吹聴したり、オーストリアに突然ユーロファイターを引き取ると提案してみたり本当に行動と真意が読みにくい人物で、しかも国防大臣としての任期は2024年まで残っている。そのため日本もインドネシアに防衛装備品を売り込む際には彼を相手にする必要(※2)があるので笑ってはいられない。
果たして韓国はインドネシア側の無理難題にどう付き合うのか注目される。
>