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俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冬瓜

2012-08-16 | 俳句・秋・植物


大いなる冬瓜をまだ採らぬとは

ウリ科の一年生果菜。熱帯アジア原産。日本へは古く中国から渡来。主に関東以西の暖地で栽培。夏、葉腋にへちまに似た黄色い花をつけ、初秋、大型の球状または楕円状の果実を生す。吸物、煮つけなどにする。畑に大きな冬瓜が生っていた。そろそろ収穫してもよいのにと思った。

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冬瓜の花



水色の空の暮れけり冬瓜汁


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男郎花(おとこえし)

2012-08-15 | 俳句・秋・植物


敗戦も遠くなりけり男郎花

オミナエシ科の多年草。日当たりのよい山野に自生。八~十月頃、茎の上部が分枝し、その先に白い小花を多数つける。女郎花に似るが男性的な印象がある。先の大戦の終結からすでに六十七年が経った。明治が遠くなったように、敗戦も遠くなったのである。男郎花の咲くのを見てそう思った。

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男郎花山並遠く重なりて


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めはじき

2012-08-14 | 俳句・秋・植物


めはじきやむかしにおほきこひのうた

シソ科の二年草。本州以南の山野や道端などに自生。七~九月頃、葉腋に淡紅色の小唇形花を多数段状につける。子供がこの茎を短く切り、上下の瞼のつっかい棒にする遊びからこの名がついたという。乾燥させたものを「益母草(やくもそう)」と呼び、産前産後の薬に用いる。万葉集をはじめ日本の詩歌には恋の歌が多い。めはじきの小さな花を見て、なぜかそのことを思った。

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めはじきに雲の流れの日差しかな


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木槿(むくげ)

2012-08-13 | 俳句・秋・植物


木槿咲く白き蔵ある農の家

アオイ科の落葉低木。中国・インド原産。庭木、生垣として栽培。八~九月頃、枝先に一重または八重の淡紅・淡紫・白色などの花をつける。白色で中心部だけ赤い一重の花は「底紅」と呼ばれる。朝咲き夜しぼむ一日花。大きな農家があり、母屋の隣に白壁の蔵があった。そこには木槿が美しく咲いていた。

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底紅や一筆箋のをんな文字



世捨て人らしき家なり花木槿


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赤のまんま

2012-08-12 | 俳句・秋・植物


けんけんの遊びはむかし赤のまま

タデ科の一年草で、犬蓼のこと。原野や路傍に自生。八~十一月、紅紫または淡紅色の粒状の花を穂状に密生する。その花を赤飯に見立てたところから、「赤のまんま」の名がある。「犬蓼」は役にたたない蓼の意。赤のまんまが咲いていた。この花を見ていると、子供のころ「けんけんぱ」という遊びをしたことを思い出した。懐かしさを覚える花である。

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散策の踵(きびす)返しぬ赤のまま


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