トルファンからバスで2時間半、新彊ウイグル自治区の中心であるウルムチに到着
トルファンでも感じましたがここで見かける人々の顔は中国人というより西洋系の顔立ちで
この地が中央アジアに接した東西が交わる場所であったことを強く感じさせられます
世界で最も内陸に位置していて海から2500km以上離れた「世界で最も海から遠い都市」だそう
其れで驚いたのが食事にアサリが出たこと
そんなに海から遠い地方と聞いたのに店先の水槽にはアサリや海魚がたくさん並べられていてビックリでした
大昔のシルクロードでは考えられない光景でしょうね
中央アジア系の顔と書きましたがウルムチ住民で一番多いのは漢族で75%を占めていると聞きちょっと驚きでした
ウイグル自治区への弾圧があると聞いていますがその人口比率も中国政府が意図的に漢民族の移住・同化を進めている結果だとのこと。
建物もイスラムを感じさせるものがあちこちに見られましたが壊されたものも多く以前の街は
もっとイスラム的だったんだろうと想像しました
問題が多く深刻な事も多い地に暮らす人々の安寧を願いますが・・・
|*新彊ウイグル自治区博物館
ここでの観光の一番のお目当ては「桜蘭の美女」のミイラ
1992年、日中国交正常化20周年を記念して国立博物館に来たこのミイラに会いに上野まで出かけ
髪の毛、まつげなどが残り帽子、ポシェットなどを身に着けたミイラに会え感激しました。
今回また会えるというのでわくわくでした
この女性ミイラは1980年スウェーデンの探検家ヘディンの楼蘭王国の発掘中に発見されました
科学鑑定で3800年ほど前のものだという事が判明
3000年以上もの長い間砂に埋もれていた、保存状態が良いヨーロッパ的な顔立ちの女性のミイラの発見は
当時大きな話題になったことを覚えています
今回会えたミイラは以前に見た時より色が黒ずんでおり発見からも上野で見た時からも長い年月が経っている事を感じました
その骨格から復元された容貌図 推定40歳ぐらいだそうです
この博物館にはこのミイラの他にもいくつかのミイラが保管されていていましたがどれも保存状態が良く
生きているかのように何千年も眠るミイラたちを見るとはるか遠い砂漠の国へのロマンがかきたてられます
楼蘭王国があったとされる場所ではないかと言われている遺跡の写真
この砂の下にはまだまだたくさんの人が眠っているかもしれません
*新彊国際バザール
観光目的で2003年に作られたバザールで伝統的バザールではないらしいですが
それでもイスラム的建物やシルクロードの特産品などを売る店が並び高層ビル群の大都会ウルムチにあって
異国情緒を味わえる場所だった。
ウイグル族の民族楽器
どこに何があるか分からないのでは?なんて思うほどビッシリ
ドライフルーツも山積み、イチジクと干しブドウをゲットしました
ザクロも名産らしくあちこちで山積み、その場でジュースに絞ってくれます。
そのジュースをプラスチックの小瓶に詰めてもらって帰りのトランクに入れたら
発酵した?のか蓋が緩んで荷物にこぼれてしまい散々だった
でも味は美味しかったです
バザールの後は市内を見渡せる高台にある紅山公園からウルムチの街を眺めました
中国の奥地に足を入れた旅の終わりを惜しみつつ・・・
ここウルムチで今回のシルクロードの旅は終りなのですが
ここからが今回一番の強行軍でした
21:45分発の東方航空機で西安へ戻り、空港内にあるホテルに入ったのは午前2時
そして8:20発の飛行機に乗るため寝る間もなく6時ごろ出発というもの
私も友もスケジュールをちゃんと確認していなかったのでこれを知った時はびっくりでしたが
知っていても参加したわよね、でした。
(終)