笑顔浴

優しい時間

忘れん坊母

2016年12月02日 | Weblog

 

これは、共依存かもしれない。

親しければ親しいほど、私の心配はかなり手ごわい。

 

母が夜の8時にゴミ出しに行くという。

これまで私がゴミを持ち帰ったり

一緒に歩いて往復したりしてきたが

この日は「一人で大丈夫!」とやる気満々なので、実家を後にした。

本当に大丈夫なのか??

12月に入ると夜は寒い。真っ暗な道路の横断は危なくないか。

心配で、結局 こっそり実家付近に戻った。

母は、左右を確認して道路を渡ろうとしていた。

キャリーの これでもかと巻きつけた反射板が輝いている。

ウォーキングしていた見知らぬご婦人にいただいたという小さなLEDライトも揺れている。

無事にゴミを捨て、実家に入ったのを見届けて 安心して帰る。

できてるじゃん!

 

母が飲食店で財布の入った手提げをよく忘れて来るので

「私が財布を持ってるから、手ぶらでおいで」と言った。

それからは

「お母ちゃんは何も持っていかんでいいね」と、先に言うようになった。

伝票やレシートや、掴んだ物を落とすので、

「私が代金を支払ってくるから、ここで待っていて」と言った。

そののち母は、代金を支払うことを忘れたかに見える。

 

「私がしないと、母には無理だ」と考えて、

暗示をかけた母もその気になって

できることまで奪ってはいないかと 反省した。

今では

代金は用意しても、レジで母に支払ってもらう。

ATMで記帳をする時、先ずは自分でやってもらう。

料理を一緒に作る時、一品は作ってもらう。

何もできないと決めつけないで、

ためしにしてもらうと できることの多さに驚く。

小さな成功体験を通じて、自信を維持してもらえば

笑顔を失わずにすむ。

 

カウンセラーとしても、相談者の可能性を狭くしないように

過保護にならぬよう 心がけなくてはと思う。

そのためには、相手を信じる力と、勇気を持つことだ。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする