ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

今日の不快発言

2017年05月09日 06時53分30秒 | 安倍批判
また首相安倍が不快発言をした。

今回の不快発言は例の改憲派の集まりで飛びだした改憲発言と、その意図を説明した昨日の国会の発言。安倍は連休中に2020年を目標に憲法を改め、九条に3項をもうけて自衛隊の存在を明記するなどの案を披露し、昨日の国会で民進党議員からその意図の説明を求められたわけだが、安倍は都合よく自民党総裁と首相の立場を使い分け、まともに説明しようとしなかった。一番驚いたのは、自民党総裁としての発言は読売新聞に書いてあるから、それを熟読してほしいという発言だ。

改憲派だの読売新聞だの、自分と同じ考え方をする集団にだけ真意は明らかにし、国民の代表者があつまる国権の最高機関である国会では明らかにしない。しかも、質問した議員をヘラヘラと笑ってバカにしたような中学生じみた幼稚な態度をとる。これでは国民にたいして「読売新聞を読んでない人は私の考え方を知らなくてもかまいません」と述べているようなものだ。実際、朝日でもNHKでも読売のインタビューの具体的な内容は紹介されていなかったので、私なんかは安倍が何を読売で言ったのか全然わからなかった。というか、この人の場合、頭のなかがスッカラカンなので、自分の発言が何を意味しているのか自分でもわかっていないのだろう。たぶんその場の思いつきで言っているだけだ。

こんなことを言われてこの国の人たちは安倍のことをむかつかないのだろうか。あるいは、この国の人たちも頭のなかが同程度にスッカラカンなので、自分が何を言われているのか気づいていないのだろうか。

それにしても一国の首相が国会の場で特定の報道機関の記事をあげて、それを参照してくれということ自体、異様である。ハッキリ言ってグロテスクな愛情表現をみせつけられているみたいで、気持ちがわるい。反権力であるべき新聞が、国の最高権力者である首相から「この新聞は政府広報紙みたいなもんですよ~」と堂々と宣言されたようなものなわけだから、読売としてもすいぶん恥ずかしい思いをしたにちがいない。それとも、この新聞の場合、もう報道機関じゃなくて本当に単なる政府広報機関になっているようだから、関係ないのだろうか。上層部や政治部記者はもうどうしようもないとして、他のひとりひとりの読売の記者はどう思っているのだろうか。誰か教えてくれ。

安倍はほとんと毎日のように不快発言を繰り返すので、いちいちかまっていたら時間がかかってしょうがないで基本的に無視しているのだが、時折、こういう〈とりわけ不快発言〉をすることがあり、無視するとさらに不快になるので、このブログに〈安倍批判〉という新しいカテゴリーをつくり、何が不快か指摘してストレスを発散することに決めた。
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