アニメ感想：涼宮ハルヒの憂鬱「涼宮ハルヒの溜息I」

情報が確かなら、第2期分新作は14話。今回が10話目。シリーズ第2作『涼宮ハルヒの溜息』は本編275ページ。今回放送分は55ページ終わりまで。このペースを忠実に守れば、「溜息」で5話消費し、第2期分を使い尽くす。「溜息I」とタイトルが出た時点で、というか冒頭体育祭のシーンで第2期における「消失」の可能性が文字通り消失したわけで。
「消失」をやらないのなら「エンドレスエイト」のあの無駄が伏線ではなく本当にただの無駄になってしまうと思う。本当に視聴者の敵対心を上げるだけだった気がする。もう思い出したくもない思い出だ。

「溜息I」については、原作に忠実。ハルヒが元気。ハルヒの笑顔が満開。ハルヒらしさも満開である。
「溜息」はシリーズ2作目の長編で、ハルヒの性格と特殊能力を強く打ち出しているのが特徴だ。1期では「溜息」で作られた映画「朝比奈ミクルの冒険」が第1話として放送されるという暴挙があったが、そのせいか「溜息」はカットされた。ハルヒの性格についてはアニメでは既に十分に描かれているし、特殊能力についても特に「エンドレスエイト」でくどいほどに示されているため、今更「溜息」を放送する必要があるかどうかは微妙に感じていた。それでも放送するのであれば、そしてこのペースでやるのであれば、相当原作に忠実に話数もたっぷり取って放送されるのだろう。

「エンドレスエイト」ではないという意味で久しぶりの新作なので、それはそれで楽しめるものではあるが、それでもやはり「消失」がないというショックの前には少し翳って見えてしまうのは仕方がないところだ。1期分で今回未放送の4話を削ってという荒業もまだありえはするが、その可能性は極めて低そうだ。2期の目玉と思っていただけに、黒歴史にしたいと思う2期の存在とも言いたくなってしまう。

涼宮ハルヒの憂鬱5.142857 (第2巻) 限定版 [DVD] 価格：￥ 6,930（税込） 発売日：2009-09-25