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『モーツァルトは子守唄を歌わない』

2007年04月02日 23時08分28秒 | 本と雑誌
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先日発掘したのでつい読んでしまった森雅裕のミステリ。当時、結構ハマった。
とはいえ、所有しているのは5冊(読んだのも多分この5冊だけ)だし、Wikiを見るとデビュー後間もなくの分しか読んでいないので、決して熱心な読者とは言えないが。

主人公はベートーベン。弟子のチェルニーと共に、モーツァルトの死の真相を探るという内容。モーツァルトの子守唄の楽譜が暗号に使われ、音楽知識や歴史知識に惹き込まれる作品だ。
ベートーベンのキャラ立てが見事だし、他の面々もなかなかのもの。ミステリとしては弱い面も見受けられるが、繰り返し読みたくなるキャラクターの生き生きとした叙述は森雅裕の最大の魅力だろう。

ミステリファンというより、良質なエンターテイメントを求める向きに読んで欲しい作品だ。1985年に江戸川乱歩賞を獲得したが、恐ろしいことに今読んでも全く古さを感じない。人名にカタカナが多い(仕方ないが)ことを除けば、万人向けと言ってもいいだろう(倫理的に子供向けではないけれど)。今で言うライトノベルに近い感じだしね。