環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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持続可能な国づくりの会の理念とビジョン 「協力社会で8つの安心!」 が完成

2010-01-22 21:52:57 | 持続可能な開発・社会/バックキャスト
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21世紀前半にどのような社会ができあがっていれば、私たちや私たちに続く世代が安心して生活できるのでしょうか。政権交代から4ヶ月、民主党の鳩山新政権は「コンクリートから人へ」という共通の認識のもとに、自民党が推し進めてきた路線を変更しようと試みています。 

私はこの路線変更に期待をかけていますが、どのような社会が日本の将来にとって望ましい社会なのかなかなか見えてきません。政治家も、政府の政策担当者も識者も、学者も今のところ、私の知る限りでは、そのような日本の望ましい姿を提示できないでいるようです。

そんな中、私もかかわっている「持続可能な国づくりの会」が発足4年目に、「理念とビジョン」をまとめた冊子を完成しました。今日はこの冊子の紹介です。






「持続可能な国づくりの会―理念とビジョン」の全文は 、ここをクリック


冊子 『持続可能な国づくりの会―理念とビジョン』
(A5判40頁、2010年1月9日発行、頒価500円) 

冊子をご希望の方は事務局あてにご連絡ください。事務局(jimukyoku@jizokukanou.onmicrosoft.com)から入手可能です。


持続可能な国づくりの会のご案内
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民主主義の国では、本来ならば、各政党がそれぞれの党の理念や基本方針を「党綱領」で明らかにした上で、総選挙で国民の支持を取り付け、望ましい社会を構築する努力を続けるのが筋ですが、4ヶ月前に初めて政権についた民主党には「党綱領」がないと言われています。それでは、戦後64年にわたる日本社会を事実上築いてきた自民党の「党綱領」とは何だったのでしょうか。この際に勉強しておきましょう。答えは、極めてシンプルです。
にわかには信じがたいのですが、「福祉国家を作ること」でした。

 
昭和三十年十一月十五日
一、  わが党は、民主主義の理念を基調として諸般の制度、機構を刷新改善し、文化的民主国家の完成を期する。

一、  わが党は、平和と自由を希求する人類普遍の正義に立脚して、国際関係を是正し、調整し、自主独立の完成を期する。

一、  わが党は、公共の福祉を規範とし、個人の創意と企業の自由を基底とする経済の総合計画を策定実施し、民生の安定と福祉国家の完成を期する。


1955年(昭和30年)11月15日に制定された、この「旧綱領」2005年(平成17年)11月22日に、小泉純一郎元自民党総裁によって改訂された「新綱領」ができるまで、50年間日本の社会の支えとなってきたのです。
そして、2010年1月24日の第77回自民党大会では「平成22年(2010年)綱領」が採択されました(1月31日追記)。



皮肉を込めて言えば、「民生の安定と福祉国家の完成を期する」という壮大の目標を掲げて出発した自民党政権は50年の歳月を費やした結果日本は米国と共に、“非福祉国家”となり、貧困率も先進工業国で最大の現在となってしまったのです。そして、国と地方の財政赤字も800兆円を超え、これも先進工業国の中で問題視されています。

この間、唯一ブレることなく追求したきたのが「経済の持続的拡大」であり、「改革なくして、成長なし」と主張し続けた小泉政権の表現を借りれば「持続的な経済成長」 でした。しかも、小泉政権を引き継いだ、安倍政権、福田政権、そして麻生前政権も「経済成長」一点張りでした。この「持続的な経済成長」も先ゆきが怪しくなってきました。「政治は結果責任だ」という言葉を好む政治家はこの言葉をどう解釈しているのでしょうか。

4ヶ月前に発足した鳩山政権は、「コンクリートから人へ」を共通認識として、これまでの自民党政権とは異なる路線をめざそうとしていますが、どのような社会が日本の将来にとって望ましいのか今のところはっきりしません。私たちの会が描き出した「理念やビジョン」が日本の将来を本気で考えたい方々の議論の出発点となることを望んでいます。
 

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