飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

使い込んだダッチオーブン

2012-06-18 20:40:27 | うんちく・小ネタ(absurd story)

今日はちょっと志向を変えて、ウチで使い込んでいるダッチオーブンをご紹介いたします。

ダッチオーブンは、アメリカの開拓者たちが愛用したのが始まりとされており、これ一つでなんでも料理が出来る万能鍋のことで、結構重く、鋳鉄でできています。

ことわざに、「50年使ったダッチオーブンは家宝」なんてのもあり、実際、使えば使うほど、確かに使いやすくなってきます。

我が家のダッチオーブンは既に10年余り‥。

ハングの大会の景品でもらったものなので、それほど高価なものではないと思いますが、しかし、これで相当楽しんでいます。

002 昨夜もうまい魚が手に入ったので、思わず野外でバーでキューをやりました!

薪ストーブをやっているので、薪には不自由せず、火もすぐに起こせるので、いつも気軽にやっています!

鍋の高さの調整には「クリート」!ハングをやっている人ならすぐに分かる道具ですが、本来はヨットのセールの角度を調整するときなどに使うものです。

003

004 このクリートのおかげで、我が家のダッチオーブンバーベキューは、とても快適になりました。

家にいるときは、このように使っていますが、これが車中泊旅行となると、更にパワフルに活躍してくれます!

まず、もともとは鍋ですから、煮込み料理はお手の物!鋳鉄の遠赤外線効果で、とてもおいしく、ニンジンや玉ねぎなどを煮込むと、とろけてしまい、肉もとても柔らかくなってしまいます。

また、ご飯も焚けパンを焼くこともできます。

中に網を敷けば、魚を焼くこともでき、燻製もとてもおいしく出来ます。

更に、蓋の形がジンギスカン鍋になっているため、当然ジンギスカンや焼肉が出来ます。

更にステーキを蓋で焼くと、鉄が熱いのでとても香ばしく焼くことが出来ます。

更にその蓋をひっくり返せばフライパンに‥。

野菜炒めや餃子、焼きそばなども作ることが出来ます。

まさに万能調理器具!

車中泊旅行の際には、このダッチオーブンと、湯沸し鍋だけで、私たちはすべての料理を作っています!

このようにウチは頻繁にダッチオーブンを使っているので、表面にはしっかりした「油膜層」が出来上がり、汚れが付きにくくなりました。

また、使い込んだことにより、おそらく金属としての鋳鉄も粘りが出てきて、簡単には割れなくなっていると思います。

薪ストーブとの相性もバッチリ良いので、これからも末永く使い込んでやりたいです。!

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ハンググライダー進化の歴史 11

2012-06-16 17:04:06 | ハング(hangglider)

今回は、日本のメーカーが唯一世界の頂点に立った、伝説の機体「エクセル」をご紹介します。

一通りの技術が開発された後、ハンググライダーはさらなる高性能を求めて、どんどん過激なセッティングの機体が現れてきました。

アメリカの「センサー」は、高速性をあげるため、セールを過激なまでに張り、クロスバーもずいぶん長くしてスパーのしなりも許さない設計をしていました。

そのような風潮の中で、どのメーカーも多かれ少なかれ、セールを張るためにスパーを固くするようになり、2重、3重とパイプを重ね始めました。

当時、今のようにステップダウンリーディングエッジ(後述)の技術がなかったため、スパーをしならせないようにするには、パイプを重ねるしかなかったのです。

そんな中で登場してきたのが「エクセル」だったのです。

Excel この機体は、とにかく重量も重かったですが、それ以上にロールのコントロールも重かったです。

今の人が乗ったら驚くでしょう!

グライダーをバンクさせるときも、体重移動だけではなかなか曲がらず、タイミングを合わせてプッシュアウト(押し出し)をいれることでようやく曲がりだしました。

しかし、一度このコントロールのコツをつかんでしまうと、重いスパーが功をなし、バンク中の安定性が抜群だったのです。

しかも、ピッチのコントロールも容易で、セールが張っている割には、低速でも翼端が粘り、サーマルのコアにからむのがとても楽だったと記憶しています。

この辺のハンドリングは、むしろ今のグライダーにはない感じでしょう。

そして、ひとたびグライドに入ると、今までになかった性能を見せてくれました。

008 これは私の記憶で書いたエクセルの翼型(バテン形状)ですが、一般的なハンググライダーは、上図のように翼の厚みの一番大きなところを比較的前の方に設定します。

これにより、ピッチの安定が良くなるのです。

しかし、エクセルの翼型は、その最大厚の位置が下図のようにずいぶん後ろにありました。

こうすることで、揚抗比を上げる、つまり、性能をよくすることが出来ますが、しかし、ピッチ安定は悪くなります。

エクセルは、あえて危険な方を選んで性能を上げていたのです。

そのためか、私が乗ったハングの中で、後にも先にもラフラインがVGオンの時はもちろん、VGオフの時まで張りっぱなしだったのは、唯一このエクセルだけです。(ラフラインについては、この連載の9回目を参照)

そうしないとピッチの安定が確保できなかったのでしょう。

だから当時、秀でた性能を持っていたのだと思います。

当時世界選手権で優勝した、モイスのGTRワールドビーターにも乗ったことがありますが、エクセルの方がはっきりと良く飛んだことを記憶しています。

そんな名機エクセルを操ったことで知られているパイロットは、Iノ上氏、それに、I嶋氏がいました。

特にI嶋氏は、このエクセルで伝説的な連勝を飾り、世界中のパイロットから注目を浴びたほどでした。

Iノ上氏は、現在JHFのホープページ作成などもされているそうです。

また、I嶋氏は、現在病気と闘われているそうです。

早く元気に回復してほしいと思います。

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ウチの個性的な炉台紹介します

2012-06-13 20:34:19 | 薪ストーブのセルフビルド(for woodstave builder)

今日は、私たち夫婦が作った個性的な薪ストーブの炉台を紹介します。

Photo ウチは在来工法の普通の家です。

そのため内装はシンプルで、炉台を作る際、普通にイメージする「レンガ積」の炉台だと、どうしてもデザイン的にミスマッチになると思えました。

女房と話をし、「出来るだけシンプルなデザインがいい!」ということで意見一致‥。

ALC(発砲コンクリート)に漆喰を塗るという方法で作りました。

ALCは、建築業界では「へーベル」とも呼ばれ、優れた断熱性と耐火性を持っています。

加工も比較的楽なのですが、欠点として、工務店さんなどの知り合いがいないと、ちょっと入手が困難なこと‥。

古い家の解体中に、上手く手に入ることもあるそうです。

普通は、ALCで炉台を自作するときは、まず木の枠を作り、それにはめ込んだり打ち付けたりして作る方法がポピュラーですが、ウチは女房の希望と、あと、ウチの薪ストーブは、背後からものすごい熱が出る機種なので、安全のために一切木枠を使わずに作ってしまいました。

そのため、構造も独特なものを持っています。

それについては次回ご紹介します。

Photo_2 炉壁のコーナーは、女房の希望で丸くカット。

角がないと結構使いやすく、安全です。

デザイン的にもやわらかく安心感があります。男の頭では思いつきませんね!

Photo_3 炉壁の後ろは、同じくALCでスペーサーを作り、空気層を設けて、炉壁の熱が壁に伝わらないようにしています。

そして、この炉台の背後には、実はコンセントがありましたが、下の方法でこのコンセントを生かせるようにしました。

Photo_4 炉壁に四角い穴をあけてしまいました。

Photo_5 外すとこんな感じ。ALCの扉にテーパーがかかっていることに注目!

これで、ストーブを使っていないときは、電源として使え、メンテナンスも容易になります。

炉台の表面は、ALCだけでは重いストーブは乗せられないので、セラミックタイルをモルタルで貼りました。

Photo_6 目地は女房のリクエストで赤色。

最初、私は反対していましたが、作ってみると意外に周りと調和し、いい感じになりました。

そして、この炉台の最大の特徴‥。それは!

Photo_7 これです!!!

なんと炉壁の後ろに照明をつけて、間接照明にしてしまいました!!

他の薪ストーブユーザーの方で、こんなアホな細工をしている人は、おそらくおられないと思います。

でも、結構いいです!

もともと部屋の角に炉台がありますから、間接照明が天井まで広がり、とてもきれいです。

また、吹き抜けの天井をまっすぐ抜けた煙突を、バックから照らしてくれ、とてもカッコいいのです!

このアイデアも女房が出してくれたもので、結構作るのは難しくなりましたが、面白いと思ったので、頑張って作ってしまいました。

炉壁の後ろに照明を置くなんて、おそらくプロの方なら嫌がってしまうと思います。

素人の遊び心がなせる技でしょう。

次回はこの炉台をどうやって作ったかご紹介したいと思います!

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ハンググライダーの進化の歴史 10‥補足 

2012-06-11 19:14:43 | ハング(hangglider)

スイマセン!

前回にストラットグライダーの写真が無くご紹介できなかったのですが、ばっちり見つけましたので、掲載しておきます。

001 サイドには、アップライトと同じ部材が使われています。

キールポケットがあったり、ハーネスがマリーン(イモ)だったりと、時代を感じさせます。

ちなみに、この時代くらいから、徐々にキールポケットが無くなってきました。

理由は、フローティングクロスバーとその目的がダブり、あまりキールポケットを付けるメリットがなかったこと。

そして、キールポケットがある分、キールの迎え角(アタックアングル)が大きくなり、アップライトも前に出て、フレアーが効きづらくなったり、テイクオフの時、前傾姿勢がとりづらくなったりしていたため、あえてつけなくても良いという考えに行きついたからです。

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ハンググライダーの進化の歴史 10

2012-06-09 16:28:27 | ハング(hangglider)

VGの技術が確立した後、なおもハングは進化し続けます。

ちなみにこのころのグライダーをあげてみると、UPのコメット、コメット2、シードウイングのセンサー、エアーウェーブのマジック、ウイルスウイングのダック、アタックダックそしてHP、モイスはGTやGTRなどがあったと思います。

日本ではファルフォークがキュムラスやチャレンギャーなどが出てきたくらいですね。

最近の若い人は知らないと思いますが、このころ、ちょうど第一次のキングポストレスグライダーが現れています。

キングポストレスといっても、今のクロスバーがカーボンでできたものとは違います。

この当時は、サイドワイヤーをアルミ製のストラット(支柱)にするというもので、イメージ的にアップライトの長いものが横についた。という感じでした。

当時はストラットグライダーなんて言い方をしていたように思います。

一見、アルミのストラットなんてワイヤーに比べ空気抵抗が大きそうなのですが、実は、ワイヤーのような形状のものは、その10倍の幅を持つ流線型のものと同じ空気抵抗になると言われています。

つまり、サイドワイヤーがアルミのストラットになっても、その部分の空気抵抗はそれほど変わらず、上の部分のキングポストやトップのワイヤー類がなくなった分、空気抵抗が少なくなると考えて良く、結果的に今のキングポストレスと同じことになっていたそうです。

ストラットグライダーはそのような理由で、性能の向上が確認でき、それなりの効果はあったそうです。

しかしながら、まだ全体的にハングの性能が良くなかったので、競技の中でも有利に立てるというほどでもなく、その割には機体重量やコントロールが重く、組み立ても大変‥。更に、ラフラインがなかったので、ピッチの安定も正直不安の残るものだったそうです。

そのような理由から、このストラットグライダーはいつの間にか姿を消してしまいました。

このストラットグライダーの写真を探してみましたが、とうとう見つかりませんでした。申し訳ない‥。

この後のハングの進化は、形状的にも構造的にも落ち着いてしまい、機体の方は空気抵抗を減らすよりも、安全性を優先させて、わざと長いキングポストをつけたり、ラフラインの数を増やしたりと、安全性重視のグライダーが多く現れてきたように記憶しています。

そんな中で、このころ、唯一日本のグライダーが世界の頂点に立ったことがありました。

ファルフォークのエクセルです。

次回はこのエクセル伝説についてお話ししたいと思います。

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