飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

車中泊車に暖炉はつけらるか?その後…。

2020-10-28 16:23:48 | 旅(freedom person)
車中泊車に暖炉はつけられるか…。

このテーマで挑戦してみたバイオエタノール暖炉



一年間使ってみて、焚いたエタノールは約10リットル!

で、その使い心地の感想なのですが…。

こいつは使えます!しかし、危険もあります!

で、どのように使えてどのように危険なのか…。

今回はそのことについてお話いたします。


まず、車中泊と聞いて皆さんがイメージするのは…。

冬は寒い!だと思いますが…。

正直、普通の車中泊ではその通りです!

そこで、冬場の車中泊を暖かく過ごす方法で一般に使われているのが…。

エンジンをかけたままヒーターを入れる!

これは当然マナー違反!周りが迷惑で仕方ない!!やるならよそへ行け!!!ですね(笑)

最も暖かいのはFFヒーター!でもとても高価です…。

そして、エンジンをかけたまま…。ほどではありませんが、音はしますので、数台分くらいは間隔を開けた状態で使用しなければいけません。

最近は後付けで安価なものも出ているようですが、やはり音はするようです…。

車中泊で使えそうなカセットガスヒーターなどあり、空気が悪くなると自動消火するものもありますが、やはり、完璧とも言えず、使うならば一酸

化炭素探知機などを併用して安全に使った方が無難です…。

…。というように、冬場の車中泊車の暖房ってなかなか難しいのですが…。

そこで私が目を付けたのがバイオエタノール暖炉だったのです。

これはもともとは暖房用というよりは、インテリアのアイテムとして、一般の家庭で使われているものなのですが…。

狭い車中を温めるのであれば十分な熱量を持っています。

音ももちろんせず、有毒な一酸化炭素もほぼ出ません。

換気についても、特に意識せずとも、たまに所用で車のドアを開けている程度で十分です。

そして、なんといってもいいのが炎が美しい!こと。

もともとがインテリア用ですから、これは当然です!

と、いうことで、私は実際にこのバイオエタノール暖炉が車中泊で使えるかどうかを試したわけです。


まず、このバイオエタノール暖炉。その使い方にはコツがある!ことがわかりました。

そのコツとは、暖機運転が必要ということです。

最初から多量のエタノールを入れてしまうと、気化熱で炉が冷え続けてしまうため炎が安定せずすぐに消えてしまいます。

着火時は、まず、炎の芯となる脱脂綿がすこし湿る程度にエタノールを入れ着火。

これで炉を温めた後に、必要な量のエタノールを入れて着火すれば使いやすいです!

一応取扱い説明書では「火が消えて直ぐには再着火しないでください」…。と書かれてはいますが、正直これは無理だと思います。

これさえ注意すれば、とても快適にこのバイオエタノール暖炉は車中泊で使えます!

ただ、一度だけかなりヤバい出来事もありました。

それは…。

炎が完全に消えたと思って追加のエタノールを入れたところ、火がまだ残っていて、いきなり炎が上がる!

びっくりして横にエタノールをこぼしてそれにも着火!

さらに、ついでいたエタノールのタンクにも着火しました!

これは慌てましたが、まず、タンクに移った炎は、その注ぎ口部分だけで燃え、タンク本体までは炎が入りませんでした。

燃焼に必要な酸素がないわけですから、考えればそうなりますよね!

そして、こぼして着火した炎は、近くにあったタオルでたたくと、すぐに消えてしまいました!

…。と、大事には至らなかったのですが、この炎が車中の別のものへ燃え移っていたら大変でしたね!

この出来事から、バイオエタノール暖炉を使う場合は火が消えたことを確認したうえで、追加のエタノールを入れ

なければいけない
ことを学びました。


このように、バイオエタノール暖炉は、車中泊でありながら美しい炎を眺めながら暖かく過ごせる素晴らしい長所があるものの、ちょっと使い方を

誤ると大変危険なことにもなりかねない!!というのが私の正直な感想です。

従いまして…。

まず、車中泊で子供さんがいらっしゃる家庭や、まだ車中泊に慣れておらず、しょっちゅう車内のものを倒したり蹴飛ばしたりしている方には、こ

のバイオエタノール暖炉は危険すぎます!

しかし…。

車中泊に慣れた方、並びに、下の写真のような高価なキャンピングカーなどで、内装がしっかりしたものであれば、そのテーブルに置いて使うのは

アリなのでは?と、思います。



(トイファクトリーさん、あまりに内装が素敵だったので写真お借りしました。)

ちなみに…。

最近の私の車中泊はこんな感じです。



暖かくてとても快適!

ネットで他の方の車中泊の動画を見ている最中です。

ちなみにこの動画は、スーパーナブラさんのだったかな?




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デファイアントの修理!

2020-10-10 14:59:11 | 薪ストーブってどんなもの?(what's woodstove)
2年前にその設置のお手伝いをした、私の知人S氏の薪ストーブ、デファイアントフレックスバーン。

今回オーナーの希望もあり、ちょっとこれの修理に挑戦してみました!



S氏とは、もともとハンググライダーでの付き合いが長かったのですが、彼が古民家再生にて薪ストーブを導入したいという希望があったため、私は

2年前にその設置のお手伝いをしました。

(実は、スカイスポーツ系の人って、薪ストーブに興味を持っている方がとても多く、この界隈の1/3ほどスカイスポーツ系の方は薪ストーブ

のオーナーでもあるのです!その中でも、私は特に薪ストーブにハマってしまったわけですが…。)

2年使ったデファイアントの状態は良好。

錆も一切なく、オーナーの愛情がわかる奇麗さです。

しかし、アッパーファイヤーバック(ダンパーがついている土台の部品。最も高温にさらされる。)のガスケットが一部剥がれて

しまったこともあり、この際だから少しバラシて点検してみたいというオーナーの希望なので、私がその修理に立ち会うことになりました。

薪ストーブってアンティークなイメージを持つ方もおられるかと思いますが、実はハイテク機器

今回修理に挑むデファイアントフレックスバーンは、アメリカの薪ストーブの老舗、バーモントキャスティングス社の最新、そし

て、最大機種で、正面から見える火室で薪が燃焼した後、まずは過酸素状態で二次燃焼させた後、触媒による三次燃焼

をする…。という複雑な燃焼システムを持つ機種なのです。


私が行くと、すでにS氏自身でできる多くの部品が取り外されていました。



私はまず、簡単にアッパーファイヤーバックが外せないかやってみたのですが…。

どうにも外せません…。

そのうち、このアッパーファイヤーバックを固定している4本のボルトが、後板を貫通して背後にむき出しになっていることを発見!

正面からではなく、背後からこのボルトを緩め…。

ちょっとファイヤーバックを揺さぶると、やっとアッパーファイヤーバックが取れました!

ダンパー回り、ストーブ内部を点検。

まだ多くのガスケットは使えそうだったのですが、ダンパー部のガスケットと、トップローディング部のガスケットがすでに寿命が来ていたので、

これらを交換しておきました。

さて、問題はこの取り外したアッパーファイヤーバックの取り付け作業です。

通常は、ストーブトップを外しての作業ですが、この部分はストーブセメントで固着されているので、できれば外したくありません…。

と、何気なくストーブ内部をのぞいてみると、このストーブセメントで固着されている箇所に、ちょこっとガスケットが顔を出している!

ひょっとして、デファイアントのフレックスバーンって、トップがガスケットに変更になっている⁉

しかも、どうやらこのトップ部は、左右2本のボルトに、正面の小さな六角のボルトの3本でしか留まっていないようです!

恐る恐るそれらを取り外してみると…。

思った通りです。やっぱりストーブセメントは使われておらず、ガスケットで密閉される構造になっています!



なんだ!それなら初めからストーブトップを外せば良かったのです。

しかし、この方法。私はいつもお世話になっている薪焚亭さんから教わって、自分のアクレイムもま

ったく同じ仕様に改良していたのですが…。

ひょっとして、日本の薪ストーブ会で有名な薪焚亭さんの意見が、アメリカのバーモントキャスティングを動かした?

いずれにしても、この方法はメンテナンス性が格段に向上するとても良い方法だと思います。

ちなみに、下の写真の中央下にあるのがダンパー部、それがついている部品がアッパーファイヤーバック。

この下の部分で、二次燃焼、そして、三次燃焼をさせ、燃焼効率を上げているわけですね!



トップが外せれば、アッパーファイヤーバックは簡単に取り付けられます。

と、いうか、実はデファイアントフレックスバーンって、私のアクレイムよりもメンテナンス性が良いようです!


残りの部分をササっと組み立てて、今回のメンテナンスは終了!

バーモントキャスティング社の最大機種であるデファイアントの分解作業は、また一つ、私の薪ストーブ知識を高めてくれました!

そして、私は思ったのですが…。

今回のように、オーナーにやる気があり、それを少しだけフォーロー出来る人間が近くにいてアドバイスが出来た場合、一見難しそうな薪ストーブ

の修理も、ともにやることでマスターでき、その後はオーナー自身が自分で薪ストーブのメンテナンスが出来るようになっていくことは、とても良

いことだと思いました。

今回のデファイアントの修理。業者さんに依頼してやってもらった場合、その手数料は5万円程度にはなるのではないでしょうか?

それが自分でできれば、より薪ストーブの維持に負担がかからなくなります。

薪ストーブって、維持費がかかってしまうといわれていますが、そのメンテナンスを自分ですればタダなわけです。

これって、薪ストーブを普及させるという意味では、とても良いことだと私は思います。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハンググライダーの大会に出るには?

2020-10-10 09:29:10 | ハング(hangglider)
先日開かれたハンググライダーの日本選手権。

選手の参加数は…。

40名!

しかも、休日のみの参加数も含めてですから、実質は40名を切っています。

今回はコロナ渦の影響もあるかとは思いますが…。

これでは今後、人数が少なすぎて、運営側が赤字になるため、日本選手権を開くことはできません!

でもこれ、ある意味、当然の成り行きのように私には思えるのです…。

と、言いますのは…。

ハング人口は順調に減少し続け、それに従い競技人口も明らかに減少していっています。

さらに、以前より気になっていたのですが…。

JHF(日本パラ・ハンググライダー連盟)のHPを見てみても、どこにも、これから競技を始めたい人に対し、どう

すれば競技を始められるか、その手引きを記したものがないのです…。


これも影響しているのでは?と、私は考えています。

これでは、地方の方が競技を始めたいと思っても、何をしてよいかさっぱりわからないのです。

競技に新しく参加できるのは、関東と関西の決まったスクールに所属している方だけ、つまり、すでに大会に参加している先輩から、いろ

いろ口伝てで教わることが出来る環境にある方だけに、現在はなっています。


現状はそのようになっているため、少しでも大会に参加していただく方を増やすため、私は今回このブログを書く

ことを思いつきました。


今まで、「競技は敷居が高い!」なんて考えらえていた方がいらっしゃいましたら、この記事を読んでいただければ、その考えが少しは

変わるかもしれませんよ!






まず何を競っているのか!

ハンググライダーのポイント大会ではスピードを競っています。

スピードといっても、短い距離で出すスピードではありません。

かなり長い距離になります。

ハンググライダーのポイント大会では、まずその日のコンディションで飛行コースが決められます。

この飛行コースのことをタスクといいますが、このタスクをいかに早く回ってゴールにたど

り着くか…。その時間を競っているのです。


タスクはだいたい40キロから長いものでは100キロほどまで…。

ハンググライダーはご存じのように動力を持っていませんから、これだけ長い距離になると、サーマル、つまり、上昇気流をいくつも乗り継がない

とゴールまで到達することが出来ません。

自然界に存在する、ハンググライダーを上昇させることが出来るサーマルは、全体の空域に対し、ざっくばらんに1パーセントほどしかないのでは

ないでしょうか?

この1パーセントしか存在しないサーマルを、確実にいくつも乗り継いで、いかに早くゴールにたどり着けるかを競っているのです!



大会に参加するには、何を準備すればよいか?

まずは日ごろ使っているグライダーやハーネス、計器などの機材。

これに加え、飛行コースを知るのに必要なGPSです。

現在のハンググライダーの競技ではライブトラッカーというとても便利な機材が、大会側から全

選手に貸し出されます。



これ、とても便利な機材で、ハンググライダーやパラグライダーの競技に革命をもたらせたものです。

このライブトラッカーを持って飛ぶと、選手の位置をリアルタイムでネット上に表示することが出来ます。



これはもともとは、ネットで使用できるライブトラックというアプリから始まり、スマホなどを持って飛ぶと、そのスマホからの

現在位置情報より、選手の位置がネットで見られるというものだったのですが、スマホと通信網、ネットなどの相性により、位置データーがとんで

しまったり、表示が出来なくなったりしたため、そうならないように大会専用にライブトラッカーが開発されたわけです。

このライブトラッカーがあれば、だれでもどこでもネットが使える環境ならば、すべての選手の現在位置がすぐに分かります。

さらに…。

ネット上で選手の飛行記録のすべてがわかるため、競技が終わった時点で得点集計することが可能で、選手の成績をすぐに表示することも

出来ます。


昔は選手の帰りを待って、飛行記録の入ったGPS を提出してもらい、それから得点集計を始めていましたが、現在では、選手が競技を終え

て大会本部に帰ってきたら、すでに成績が出ている…。それが当たり前になりました。


また、このライブトラッカーは、選手からSOS信号を出すことも可能で、選手の位置がリアルタイムでわかるため、何かあった時

もすぐに救助に向かえる利点もあります。



この他にハンググライダーの競技に必要なものは、広い空域を飛び回るわけですから、XCパイロット証

は欠かせません。

さらに、ポイント大会は外人選手なども参加できる国際的にも公的な競技なので、その人の飛行技術を国際的に証明するスポーティングラ

イセンス
が必要になってきます。

これは、JHFではなく、その上のJAA(日本航空協会)が管理しています。→スポーティングライセンス


以上がハンググライダーのポイント大会に出るには必要です。



整理すると…。

日ごろ使っているグライダーや機材

XCパイロット証とスポーティングライセンス

飛行コースを知るためのGPS

以上があれば良いのです!

更に、GPSについては…。

現在はスマホのアプリにGPSの機能のあるものがありますから、これを応用しても問題ありません。

個人が持つGPSは、飛行コースを知るほかにも、万一上記で説明したライブトラッカーが故障したときのバックアップとしても認められています

が、このバックアップデーターが取り出せるのであれば、スマホのアプリのGPS機能でも問題ないのです。

…と、言うことは。

ちょっと試しにポイント大会に出てみたい!という方は、XCパイロット証を持っていて、スポーティングライセン

スの手続きをとり、後はGPSかスマホを持っていれば、とりあえず何とかなるということですね!




どうです。意外と簡単だと思いませんか?


競技を知らない方は、ポイント大会というと、なんだか敷居が高い!なんて考えていたかもしれませんが、今回説明したように、意外と簡

単に日本トップレベルの選手と一緒に飛ぶことが可能なのですよ!





どうです。意外と簡単にハンググライダーの大会に参加できるでしょ?













コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セール修理の荒業紹介 その2

2020-10-09 17:02:51 | ハング(hangglider)
只今、ハンググライダーのリーディングエッジ(前縁)パネルの交換という、セール修理の荒業を紹介させていただいています。

今回はその続き!


前回までで、古くなったセールのリーディングエッジパネルの切り取りの作業まで紹介させていただきました。

その後なのですが…。

切り取ったセールを型にして、新しいセールクロスをその型通りに切り取ります。



この時注意するのが、型にする古いセールは、前部分が縫い代を残したために短くなっていることです。

そのため、新しくこのパネルを切り出すときは、その縫い代の部分を考えて切断する必要があります。

そこで、両面テープを張り付けて、その縫い代の部分を追加してやります。



この切り取られたセールパネルは、本体に残された縫い代部と、新しいセールパネルの縫い代部が合わせられて縫

製されるわけです。




キレイに切り出されました。寸法は1ミリの誤差もありません。

この新しく切りだされたセールパネルを本体に縫製すると…。



出来ました!

このようにきれいにリーディングエッジパネルの交換ができるわけです。

ここで、ちょっと私の工夫をご紹介!



これは、セールの中に挿入するルミラーです。

ルミラーはプラスチックシートの一種で、これが挿入されることにより、翼にとって一番大事なリーディングエッジの形状がきれいに成型されるの

です。

軽量飛行機やグライダー、模型飛行機などではプランクと呼ばれているものに相当します。

私はこのルミラーに、いつも以下のようなひと工夫をしています。

上の写真のように、翼端の方の下面側に相当する部分を、一部カットし、柔らかさが出るようにしています。

これだけでも少し、ロールのコントロールが軽くなります。


さて、出来上がったセールにフレームを突っ込み、グライダーをセットアップしてみます。



思い通りにきれいに仕上がりました!

後は実際にグライダーを飛ばしてチューニングですね!


今回のこの作業、基本的には業務では請け負ってはいません。

理由は、現在のハンググライダーではセールの作り方が複雑になり、一筋縄ではできない作業だからです。

また、取り換える新しいセールクロスも、日本ではかなり入手が困難であることもあります。

今回は、私自身のセール修理の技術を上げるための挑戦として行いました!




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする