飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

ケント君が来てくれました!

2017-06-23 21:07:03 | 旅(freedom person)
以前このブログで御紹介いたしました、歩いて日本一周を果たしたケント君が、茨城に再び訪れてくれました!

ケント君は、自転車で日本一周を果たした後、今度は徒歩にて2週目の日本一周を成し遂げた強者…。



ケント君は現在、関西の会社で働きながら、休みが取れると、以前の旅でお世話になった人を再び訪ねるために、電車と自転車(主は自転車で走ることが目的)併せて移動しているそうです。


この日はケント君の都合で、落ち合う場所を、毎度おなじみのトミーさん(同じくスーパーカブ110で日本一周を成し遂げている)の家にし、3人で久々に旅の話に花を咲かせました。

こんな時に決まって出てくるのは、旅の体験談や、途中で出会った印象的な人、珍体験の話などなど…。

ケント君は、岩手のリアス式海岸をくまなく回ったり、一日で70キロ歩いり、途中で疲労骨折までしたりと、本当にストイックな歩き人です。

旅の途中では、消防団の宴会に引っ張り込まれたり、鎧兜をして背負子を背負った日本2週目歩き人に会ったり、他にも多くの珍体験を持っています。

このような体験をするのも、歩き旅ならではでしょう。


3人とも共通で知っている旅人も多く、そんな人たちの話が次から次へと出てきて、宴の話題がいくらでも出てきます。

そして、このブログでもご紹介した、もう一人の歩き日本一周人のコバさん

ケント君とコバさんは、それぞれ同時期に、違う方向で日本を一周(ケント君は反時計回りで、コバさんは時計回り)し、この二人は、実は松江で落ち合っています。

コバさんがこの場にいないのは非常に残念だったので、とりあえず、この3人が、今一緒に飲んでいる現状をメール。

コバさんからは、現在の彼の現状の報告に、また再びみんなに会いたい旨のメールを返していただけました。

彼も、現在、新しい人生を歩み始めているとのことです。

この場にいた3人とも、コバさんは大好きなので、出来たらまたみんなで集まりたいと話し合いました。


旅は思いもよらない体験ができ、多くの人に出会い、多くのことに気づかせてくれ、そして、多くのことを学ぶことが出来ます。

若い人たちがそんな旅を目指し、そして、実行していく…。

これからも、そんな前向きな若者を支援していきたいです!











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どんな形の飛行機でも飛ぶんです! その16

2017-06-17 07:21:42 | 自作飛行機(homebuild airplane )
前回は、ライト兄弟よりも先に飛行機を飛ばしたのでは?と、言うことで、クレマンアデールという方を御紹介いたしました。

しかし、本当のことを言うと、この時代、飛行機を飛ばそうとしていた方は、世界の各所に何人もいたのです。

リリエンタールに始まるグライダーの実験の中で、誰もが「このグライダーに動力をつけたら、ずっと空を飛んでいられる機械が作れるのでは?」そういう共通思考を持ったのです。

この新しい空を飛ぶための機械の発想。実は、各国の「軍」も注目していました。

空を飛ぶ機械があれば、戦争を有利に進めることが可能であると考えたからです。

そのため、アメリカでは、軍がある発明家に対し、飛行機の開発をバックアップしていました。

ラングレーと言う方です。

軍は、その当時最も空を飛ぶことに成功しそうな発明家として、ラングレーを抜擢。

彼に投資し、飛行機を実用化しようとしたのです。



この方、上のような前後に主翼のある「串形翼」の飛行機で、空を飛ぶことに挑戦していましたが、結局はライト兄弟に先を越されることになります。

で、このラングレーの飛行機が本当に空を飛ぶことが出来たのか…。

これは私の独断なのですが…。結構微妙なところだと思いますが、何とか飛ぶことは可能だったのでは?と、思います…。

写真のような水上カタパルトより飛びたつ計画でしたが、記録では、何度かの実験はしたものの、飛ぶこともなく落ちてしまいました。

ラングレーの飛行機を見ると、串形翼という特徴があります。

この形式、以前にもご説明しましたが、本来なら水平尾翼が必要ありません。

何度もこのブログで御説明しているように、前後の翼の取り付け角が…。



上の関係になっているならば、水平尾翼は不要であり、飛行機はピッチの安定を保って空を飛ぶことが出来ます。

で、ラングレーの飛行機をよ~く見ると…。

小さな水平尾翼があり、2枚ある主翼には、機体に対し同じくらいの取り付け角がつけられています。

本来なら、水平尾翼を取って、前後の主翼に上図のピッチの安定を保つための、逆ハの字の角度の関係を持たせれば、飛行機は飛びます。

ラングレーの飛行機の場合、小さな水平尾翼、それに、2枚の主翼の配置ではありますが、わずかですがピッチの安定を保てる形式にはなっています。

特に串形翼の場合、たとえ前後の主翼の取り付け角に、上記の逆ハの字の角度の関係がなくても、前翼が作る気流の吹き下ろし(洗流という)の効果で、ある程度はピッチの安定が出ただろうと思います。

つまり…。

ラングレーの飛行機は、微妙ではありますが、飛ぶ可能性はあったと思います。

ラングレーの飛行機がこのとき飛ばなかったのは、おそらくですが、機体の剛性不足か強度不足、それに、パイロットの腕のせい(ラングレーは自らは飛行機に乗らず、あまり訳のわかっていない人間を搭乗させていた)だと私は思うのです。

そういう意味では、実はライト兄弟の飛行機の方が、むしろ、飛行が難しい形をしていると思います。

なぜライト兄弟の飛行機は、その飛行が難しいのか…。

それについては次回ご説明いたします。



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どんな形の飛行機でも飛ぶんです! その15

2017-06-07 18:37:19 | 自作飛行機(homebuild airplane )
皆さんは、「だれが一番最初に飛行機で飛んだか?」と、質問されたら、おそらく「ライト兄弟」と答えるでしょう。

実は、まったく同じ質問をフランス人にすると、なんと、ほぼ全員が「クレマンアデール」と答えるのです!

クレマンアデールは、ライト兄弟が飛ぶよりも10年ほども前(どれが初飛行にあたるかはっきりしない)に飛んだという記録もあるのですが…。正直はっきりしないのです…。

しかし、フランス人はみんな、最初に飛行機で飛んだのはクレマンアデールと信じて疑いません。

それでは、そのクレマンアデールとはどういう人物だったのか。また、彼が作った飛行機が本当に飛んだのか…。今回はその辺を考えてみたいと思います。


クレマンアデールは電気、機械に精通した技術者でした。

いろいろな装置を作っているようですが、調べてみると、離れた場所でオペラの音声を聞くために、世界で初めてステレオでの有線放送などを発明しているようです。

彼は空を飛ぶことも研究し、何機かの飛行機を作っています。

その中でも、空を飛んだのではないか?と言われているのが下のアヴィオン Ⅲです。



コウモリのような機体には、30馬力の蒸気機関が2基積まれていたそうです。

さて、これが本当に空を飛んだのか…。

まず、エンジンの出力は30馬力が2基で合計60馬力。

パワーは十分といえます。

普通のガソリンエンジンではなく、「蒸気機関」ですが、おそらく、アルコールを燃料としたパワーウエイトレシオの小さい、高性能型だったと思います。

皆さんは蒸気機関というと、蒸気機関車を思い出し、石炭を焚きながら蒸気を出して走る、重々しいものを連想するかの知れませんが、19世紀終わりくらいには、アルコールを燃料とする軽量、高性能蒸気機関が登場しています。

クレマンアデールの使った蒸気機関はかなり軽量だったようで、パワーウエイトレシオはガソリンエンジンに匹敵程のものだったようです。

つまり、このアヴィオンⅢも軽量に仕上がっていたことが考えられ、ますますその飛行に信憑性が出てくるのですが…。

実は、私の意見なのですが、このアヴィオンⅢは致命的な欠陥があります。

それは…。

ピッチの安定が保てないのです!

以前、私は飛行機のピッチの安定を保つためには、主翼と尾翼の取り付け角に



上記の関係が無ければいけない!っと、ご説明しました。

で、クレマンアデールのアヴィオンⅢを見てみると、そのような翼の角度の関係が確認できないのです…。

つまり、申し訳ないのですが、クレマンアデールのアヴィオンⅢは、ピッチの安定を保ったままの連続的な飛行は不可能だったと思います。

ただ、何人かの目撃者の方がいるようなのですが、一瞬のジャンプ飛行に限ってはあり得ると思います。


最初に飛行機で空を飛んだのは一体だれか?

この答えは、空を飛ぶということの定義で変わってしまうと私は思います。

ただ空を飛んだだけならば、クレマンアデールと言っても良いかもしれません。

しかし、空を飛ぶことの定義を、

安定した連続的な飛行で、尚且つ、ピッチ、ロール、ヨーの3軸の制御が出来ている飛行というのであれば、ライト兄弟になると思います。










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