飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

煙突掃除!

2012-05-30 20:38:52 | 薪ストーブのセルフビルド(for woodstave builder)

薪ストーブを使い出したら、煙突掃除は必要不可欠になります。

セルフビルドの場合、この煙突掃除も考えて、煙突部材を決定する必要があります。

と言っても、実際どのように煙突掃除をするのか知らなければ、煙突部材も分からないので、今回は我が家の薪ストーブの煙突掃除をご紹介します。

004 我が家はストーブの真上の部屋が納戸であった関係上、煙突を壁からだす「壁だし」にするしかありませんでした。

ちなみに薪ストーブの煙突は、出来るだけ曲がりが少なくまっすぐに屋根から出す「屋根だし」の方がストーブの燃えも良く、煙突掃除も簡単で、しかも、一般的には煙突の費用も安く、良いことづくめなので、なるべくストレートで屋根から出すことが望ましいです。

我が家のように壁だし煙突の場合は、煙突の外の出口が「T曲がり」という煙突部材が使われており、煙突掃除はここの底蓋を外して、そこからブラシを差し込み掃除します。

005 ここから、上の煙突、そして、家の中の下の煙突を掃除するのです。

掃除のときは、煤が外に出ないように、ここに袋をかぶせ、ガムテープでとめます。

また、内部の煙突の煤は、ストーブの中に受け皿が入れられるような機種は、煤受けを入れて煤を落としますが、それが出来ないような機種は、煙突がトロンボーンのようにスライドするようになっていますから、それを持ち上げてガムテープでとめ、煙突の下の部分に煤を置けるための袋を、外と同じようにガムテープでとめます。

これで煙突掃除の準備完了!

煙突掃除に使うブラシセットは市販されていますが、ウチはブラシ以外は自作しました。

002 ウチはハンググライダーの部品がたくさん手に入るので、直径1センチほどのグラスファイバーをつなぎ、そして、市販のブラシが付くように、先端はウチにある旋盤でアダプター金具を作って取り付けました。

これで、煙突の外の部分、つまりT曲がりから上の部分は掃除できます。

ここまでは簡単ですが、問題はウチの中の煙突掃除です。

001 ウチの中にはご覧のように「90度曲がり」の煙突部材があり、ここはさすがに1センチ径のグラスファイバーは通りません。

普通ならば、ここの掃除は煙突を分解して掃除しますが、かなり面倒です。

煙突内部にロープを通して、下でブラシを取り付け、更におもりを吊るして掃除する方法もありますが、この方法も煙突の水平部分があまりきれいに掃除できません。

そこで、またまた自作しました!

003 ホームセンターの園芸コーナーで見つけた6ミリ径のグラスファイバー。

これをつないで、またまた先端は旋盤でアダプター金具を作り、市販のブラシをつけられるようにしました。

004_2 写真のようにこんなに曲がってしまいます。

私はこの自作ブラシを使って、外のT曲がりの下からブラシを突っ込み、ウチの中の煙突も掃除しています。

この自作ブラシはなかなか好調で、簡単に、しかも奇麗に掃除できています。

このようにして、煙突の中の煤をきれいに掃除した後、最後にはしごを使ってのぼり、煙突の最上部「煙突トップ」の部材を取り外し、ここもきれいに掃除して煙突掃除は終了です。

30分から1時間かからないくらいで全部終了しています。

煙突を壁だしにした場合、煙突掃除はこのように少々面倒になりますが、ストーブからストレートで出す屋根だしの煙突掃除の場合、一般的には屋根に上り、煙突トップを外して上からブラシを挿入します。

煤を受けるのは、先ほどの壁だしの時と同じで、ストーブ内部に煤受け入れるか、煙突をスライドさせ、下に袋をつけます。

ウチは秘密兵器があるおかげで、ずいぶん煙突掃除は助かっています。

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ハンググライダーの進化の歴史 8

2012-05-26 10:34:44 | ハング(hangglider)

マライヤで「アンダーバテン」が確立し、ハンググライダーは更にアスペクトレシオを高め、ダブルサーフェースも大きくなり、瞬く間に三角形の「ロガロ翼」から、ブーメラン型のハンググライダーと、ほぼ現在と外形が変わらない形状にまで進化してしまいました。

それ以後は、性能をあげようとアスペクトレシオをあげても、既にそれが限界へと来ていたので、ハンドリングや高速性能に悪影響が出てしまい、結局、良いグライダーにはならなかったのです。

そこで次に出てきた技術的進化は「VG」でした。

VGはご存知のように、飛行中にセールの張りを変えて滑空比や高速性能を変えるものです。

それでは、なぜVGがグライダーの性能を変えるかというと‥。

001 ハンググライダーは、コントロール性を出すにはセールがある程度緩んでいなければいけません。これを「ビロー」というのはご存知ですよね。

しかし、コントロール性が良好な状態のセールは、翼の迎角が中央部と翼端でずいぶん違いがあるため、翼としてはあまり効率が良く働かないのです。

翼は、最も効率よく働いてくれる「角度」が存在し、なるべくその角度で飛行する方が滑空比が上がります。

VGは、飛行中セールを張ることにより、なるべく翼の多くの領域を、その一番効率の良い角度に近づけ、性能をあげているのです。

このVGは、私が調べた範囲では、市販機に最初に登場したのは、アメリカのUPが作った「コメット」というグライダーだったようです。

この機体は1981年、日本の別府で行われたハングの世界選手権に参加しており、面白いことに、当時VGは「空力操縦装置」とみなされて、クラス2、つまり固定翼に分類されていたそうです。

VGはその効果が大きく、瞬く間に他のハンググライダーに装備されるようになりました。

しかし、中にはウイルスウイングのように、ずっと後まで採用しなかったメーカーも存在しました。

その理由は、ハンドリングが最もよくなるセールの張りにすると、結局、その位置が最良滑空になったため、装備として必要ないと考えたからです。

おそらく、当時のハンググライダーは、VGはもちろんその効果は認められていたものの、スパーもまだ細く、VGを張っても翼が剛性負けしてしまい、現在のように劇的な性能向上は感じにくかったのでしょう。

VGが付いたことにより、ハンググライダーはまた進化しましたが、ここでも困った問題が出てきました。

それは「ピッチ安定」です。

この連載の初回でもご説明しましたが、翼の前の部分と後ろの部分の角度差が大きいほどピッチ安定は向上します。

VGはその角度の差を少なくする機構ですから、当然ピッチ安定は無くなってきます。

しかし、その問題をうまく解決したのは「ラフラインのセッティング」でした。

そして、このとき確立したラフラインのセッティングは、実は今のツノなしグライダーでも生かされています。

次回はそれについてご説明します。

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木漏れ日‥。

2012-05-21 12:04:23 | ロマン飛行(romance of flying )

皆さんは、今朝の金環日食見ましたか?

私もばっちり見ました。

日食の最中、ほとんどの方は太陽を注目していたと思いますが、実は、とても不思議な木漏れ日も見ることが出来たのです。

写真に収めましたので、掲載しておきます。

001 ご覧のように、木漏れ日が「リング」になっています。

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ハンググライダーの進化の歴史 7

2012-05-19 19:58:17 | ハング(hangglider)

初めてダブルサーフェースをもった「マライヤ」は、画期的なグライダーで、当然一番の性能を持っていました。

しかし、しばらくすると、謎の墜落事故がマライヤに起きはじめたのです。

それは、マライヤが荒れた風の中や、特に高速を出しているときに、タッキング(前転)に入ってしまったのです。

当時、この原因はなかなかわからず、手を焼いたのですが、そのうちとうとうその原因をつかむことが出来のです。

それは以下の図に示した現象でした。

001 通常の迎え角で飛んでいるマライヤは、全く問題のない翼断面(翼型)を持っていました。

しかし、何らかの要因で迎え角マイナスになった時、ダブルサーフェイス、つまり下面のセールが、負圧で下方に膨らみ、それが原因で翼の風圧中心位置が一気に変わり、更に下に引き込まれる力が発生していたのです。

これが一度起こってしまうと、加速→下面の膨らみ→更に加速→さらなる下面の膨らみ‥と、悪循環を繰り返し、一瞬のうちにタッキングに入ってしまっていたのです。

このことが分かったため、その対策が生み出されました。

それが「アンダーバテン」だったのです。

ダブルサーフェースに、負圧が生じても膨らまないように、棒、つまりアンダーバテンが差し込まれたのです。

固いものがあれば、セールの膨らみはかなり押さえられるはずです。

そうして、マライヤは後世のグライダーにも引き継がれる、大事な「改良」が加えられ、安全な機体へと生まれ変わりました。

そして、他のメーカーも、そのアイデアを導入し、ハンググライダーの性能は一気に向上して行ったのです。

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ハンググライダーの進化の歴史 6

2012-05-13 17:12:16 | ハング(hangglider)

ロガロ翼が発明されて以来、ハンググライダーは世界中に瞬く間に広がっていきました。

そして、同時に目覚ましい勢いでハンググライダーは進化していきました。

まず、初期のハンググライダーは、まさにロガロ翼そのもので、三角形をしていました。

001 そのうち、セールがばたついて抵抗になっていることに気が付き、割と早い段階でバテンが入りました。

しかし、このころのバテンは釣竿の先のようなもので、まだキャンバー(湾曲)は持っていませんでした。

更に良く飛ぶようにするため、今度はアスペクトレシオ(縦横比)が高くなりだしました。

そして、このころからセールの逆はらみが問題となりだし、リミッターが付けられるようになったのです。

時をほぼ同じくして、ラフラインも登場し、更にアスペクトレシオは高くなり始めました。

ちょっと話が脱線してしまいますが、アスペクトが高くなると抵抗が減るということを、よりイメージしやすくするためには、「泥の上でのスキー」をイメージすると分かりやすくなります。

たとえば、それほど速くないスピードで、泥の上のスキー板に乗る場合、板の横幅がないとスキーが泥にめり込んで抵抗が大きいですが、横幅が十分ある板ならば、それほど泥にめり込まずに

快調に滑ります。

これがグライダーです。

しかし、スピードが速くなると、横幅の大きい板は、板そのものの抵抗が大きくなりますが、横幅の小さい板は、スピードがあれば、泥にそれほどめり込まずに抵抗も少なく快調に滑ります。

これがジェット戦闘機です。

ここでもし、スピードが速くても、スキー板に何人も乗って重くなったらどうなるでしょう?

スキー板は再び泥にめり込み始めますから、板の横幅を広くしてあげないと快調には滑ることが出来ません。

つまり、ジェット戦闘機のように早いスピードでも、翼面荷重が大きい場合は、アスペクトを大きくしてあげた方が抵抗が減ります。

具体的には、ステンレス鋼をたくさん使って重くなってしまったF4ファントム戦闘機なんかがそうです。

このように、スピードがそれほど速くない機体は、アスペクトが高い方が抵抗が減るので、ハンググライダーの翼もどんどん横に伸び始めました。

002 そして、更に抵抗を減らすため、画期的なアイデアが登場しました。

ダブルサーフェースです。

翼の下面にセールを張れば、更に抵抗が減るはずです。

そして、マライヤという機体が登場しました。上の写真の一番下の機体です。

しかしこの機体、飛び始めてみると、謎の墜落事故が連発し始めました。

そして、その原因は意外なものでしたが、それについては次回ご説明します。

コメント (4)
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